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2026年1月30日 (金)

今年のヒヨドリ

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ヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)は毎年冬になるとベランダにやってきて、パンくずなどを食べます。やってくるのは2~3ヶ月だけで、暖かくなると来なくなります。でも団地にいないわけじゃないので、食料欠乏時の避難所なのだと思います。避難所がみつからないと、多分南房総あたりに行くのでしょう。ムクドリみたいに大きな群れはみたことがありません。多くて数羽です。

今年うちにやってきているのはおそらく3羽だと思います。うち2羽は多分夫婦です。ヒヨドリは雌雄同形なので判別は困難ですが、夫婦できたときはなんとなく雰囲気で♂♀がわかります。テリトリーを気にしている方が多分オスでしょう。ずっと見ているわけじゃないので、写真を撮るのは難しいです。

ヒヨドリの飛び方はとても変です。数回はばたくと休んでストンと落ちて、慌ててまたはばたくという感じです。こんな一見奇妙な飛び方も、ひょっとすると猛禽類のターゲットになりにくいようにしているのかもしれません。セキレイも少し似た飛び方をしますね。

性格的にはわりとがさつでうるさい鳥です。ギャーギャーと悪声で鳴きます。テリトリー宣言だけでなく、何か飛び立つとか行動するときに気合をつけるために鳴くような感じの時もあります。ただオナガほど気にはなりません。ムクドリは群れで鳴くとほとんど公害ですが、ヒヨドリはそんなことはしません。お茶目な性格でもあり、ガラス戸をコンコンと嘴でたたいたりします。何かの合図かもしれませんが解読できません。物干しざおの上にとまってテリトリー宣言したりします(笑)。

 

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2026年1月27日 (火)

たまには空を飛んでみよう

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トンビはどこにでもいるようで、最近はあまりみかけなくなりました

悠々と空を旋回する姿は美しいです

じっと見ていると 目と目が合いました

小野リサ この空を飛べたら (オリジナル:中島みゆき)
こちら1

五輪真弓 空
こちら2

西島三重子 Imagination canvas
こちら3

Uru 空も飛べるはず (オリジナル:スピッツ)
こちら4

和佳奈 たしかなこと (オリジナル:小田和正)
こちら5

Carpenters  Close to you
こちら6

絢香 空と君のあいだに (オリジナル:中島みゆき)
こちら7

 

 

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2026年1月25日 (日)

冬たけなわ そして総選挙

私の苦手な冬マックスです。
オリオンやシリウスが南の空を支配し、
西には盃状の巨大な三日月が浮かんでいます。
体調はもちろん悪いです。
寒いのは気候だけではありません。
Biology なんて業界そのものが絶滅危惧で、
もともと日陰に咲く小さな花だったのが、
もうそんな秘められた場所もなくなりました。
YouTube は日本すごいという空元気でにぎやかですが
日本の現実はこれ↓です。

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そして選挙です。
強い日本を創るために防衛税などを準備する政党も
ありますが、いくら戦闘機やミサイルを増やしたところで
戦争に勝てるわけがありません。
なぜなら日本には各所に大量の使用済み核燃料がプールで
保管されていて、これがドローンや無人機、もちろん
ミサイルで破壊されて水がなくなったら、それこそたちまち
パニックで戦争どころではありません。
いくら勇ましいことを言っても、日本は戦争なんて
できるわけがありません。為政者はそんなこと百も承知で
国民を愚弄して勇ましく旗を振り、票を獲得しようとします。

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中道が原発ゼロをひっこめたのも驚きです。
日本共産党が嫌いな左翼の人々にとってはあまりに厳しい選挙です。
特に現場の中心にいた枝野氏は何を思っているのでしょうか?
これ↓を忘れたのでしょうか?

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⛄⛄⛄⛄⛄

冬っぽいけど元気が出る音楽
A. Vivaldi: Concerto in E minor, RV 278
Midori Seiler, Bremer Barockorchester
こちら

 

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2026年1月23日 (金)

ヒラリー・ハーンのブルッフ

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私がヒラリー・ハーンを知ったのはバーバーのコンチェルトのCDを聴いたときからでした(現在 写真のボックス・セットに収録されています)。この曲をヒラリー・ハーンのCDで知って、その自然にスッとはいってくるような音楽に惹かれてファンになりました。そして彼女はあっという間に世界で指折りの演奏者となり現在に至ります。

オロスコ-エストラーダも大物ソリストを迎えた演奏会ということで、いつになくテンション高いです。ていうか彼も多分ヒラリー・ハーンのファンでしょう。オーケストラ(フランクフルト放送交響楽団)も異様に張り切って演奏しています。

ハーンもそれは感じていて、素晴らしい化学反応で盛り上がっています。ブルッフのコンチェルトは超名曲の割には、これという名演奏が少ないと思いますが、この演奏は間違いなく素晴らしいと思います。不思議なことに、彼女はまだこの曲を多分CDに録音していません。

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番(収録 2016/12/22)
ソリストVn:ヒラリー・ハーン
指揮:アンドレス・オロスコ-エストラーダ
オーケストラ:フランクフルト放送交響楽団
場所:アルテ・オーパー・フランクフルト

https://www.youtube.com/watch?v=KDJ6Wbzgy3E&list=RDKDJ6Wbzgy3E&start_radio=1

 

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2026年1月20日 (火)

続・生物学茶話291:記憶の固定をめぐって 3.14-3-3 タンパク質

先に述べたように(1、2)、山内らはCaイオン、カルモデュリン、ATPの存在下で芳香族アミノ酸を水酸化する酵素CAMKIIを発見し、これこそが神経伝達物質合成のトリガーであるとして、意気揚々と1980年に論文を発表しましたが、その後精製倍率の高いトリプトファン水酸化酵素を使用すると、CAMKIIの活性を測定できなくなることが判明しました。これはおそらく精製することによって、酵素サンプルに不純物として含まれていた活性化因子が失われたことによると思われ、彼らは実際酵素をさらに精製すると失われる、そして芳香族アミノ酸がリン酸化されたのちに作用する因子が存在することを突き止めました。山内らはこれを説明するために図291-1のようなスキームを考えていました。

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図291-1 カムキナーゼIIと活性化因子Aによる芳香族アミノ酸の活性化機構

しかし山内らはその後活性化因子Aについての研究を後回しにしていました。すると磯部らが自分たちが研究している14-3-3タンパク質が活性化因子Aと同じものではないかという連絡がきました。実際反応のプロセスやアミノ酸組成を調べると極めて類似していたので、急いで速報誌に共著で発表しました(3)。その後磯部らはこの因子のアミノ酸配列などを調査し、14-3-3タンパク質にはαからηの7種類があり、全てトリプトファン水酸化の活性化に有効であることを確かめました(4)。さらに多くの研究者がアミノ酸配列などを詳しく調べて、14-3-3タンパク質が植物も含めてユニバーサルな分子であり、情報伝達やタンパク質リン酸化の調節に広汎に作用していることがわかりました(5、6)。

14-3-3タンパク質はホモまたはヘテロダイマーとして機能し、リン酸化したタンパク質をゆりかごのようにかかえることができます。どのようなリン酸化の様式に反応するかは、図291-2に示したような3つのモードがあります。リン酸化したタンパク質を抱え込むことによって、活性化したり、安定化したり、担体となって移動させたりなど様々な機能を果たします(7、8、図291-2)。

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図291-2 14-3-3 タンパク質の形態と機能

脳科学辞典によると9つのアイソフォームがあると書いてありますが(8)、実はαはβのリン酸化型であり、δはζのリン酸化型なので7つのアイソフォーム(β、γ、ε、η、τ、ζ、σ)とした方がよいと思われます(9、図291-3)。Θとτは同じ物質に2つの言葉を使っているわけで、紛らわしい状況が続いています。いずれにしても ホモダイマー、ヘテロダイマー、リン酸化の状態、それぞれで機能が異なっているとすると研究は大変です。

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図291-3 14-3-3 タンパク質のアイソフォーム

14-3-3 というタンパク質は、上記7種類のアイソフォームがおそらくすべての脊椎動物に存在します。これはめずらしいことだと思います。図291-4にN末近傍のアミノ酸配列を示します。植物も含めて保存性は高いと思われます。これはN末近傍だけではなく全体についても同様に保存性は高いといえます(10)。ほぼすべての場合についてN末はメチオニンで削除されていません。

Jerlらは非常に多くの生物についてこのたんぱく質の系統を調査しました(10)。図291-5にその一部のみを示しますが、驚くべきことに哺乳類の隣に海綿があったり、カエルの隣にハエがあったりして、14-3-3タンパク質が広い範囲にわたって進化的保存性の高いタンパク質であることが示されています。単細胞生物、扁形動物、植物にも存在します。特に植物では巨大なグループを形成していて、まだまだ未知の領域です。細菌や古細菌ではみつかっていないようですが、これは多分まだみつかっていないという可能性が高いと思います。特にどんな古細菌でみつかるかというのが真核細胞への進化の道程を知るうえで重要になります。ただこの研究以来、植物以外で広汎な調査が行われた形跡がないのは残念。

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図291-4 様々な生物における 14-3-3 タンパク質のN末近傍のアミノ酸配列 赤:完全一致 青:保存性が高い部分 (一部のみ 文献10より)

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図291-5 14-3-3タンパク質の系統図(一部のみ 文献10より)

最近では主に脳神経疾患との関係で14-3-3タンパク質が研究されているようです。たとえばこのタンパク質の産生が低下すると、タウタンパク質のリソソームでの代謝が支障をきたしてアルツハイマー型認知症の引き金になるとか、筋萎縮性側索硬化症(ALS)においてはいくつかのタンパク質のミスフォールディングに関与しているとか、また14-3-3タンパク質はα-シヌクレインと結合するのでパーキンソン病にも関与しているという報告もあります(11、図291-6)。これらの場合にも、それぞれのアイソフォームが特異的に関与していることが示唆されています(11)。

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図291-6 脳神経系疾患との関連

それにしても moonlight protein(11) とはね  (副業という意味?)

個人的にはシンプルにクレセント・プロテインの方が良いと思いますが 🌙🌙🌙

参照文献

1)続・生物学茶話290:記憶の固定をめぐって 2.芳香族アミノ酸水酸化酵素
https://morph.way-nifty.com/grey/2026/01/post-4bebb5.html

2)記憶と学習をささえる分子 カムキナーゼⅡの発見
https://morph.way-nifty.com/grey/2026/01/post-3903ae.html

3)Tohru Ichimura, Toshiaki Isobe, Tsueno Okuyama, Takashi Yamauchi, Hitoshi Fujisawa Brain 14-3-3 protein is an activator protein that activates tryptophan 5-monooxygenase and tyrosine 3-monooxygenase in the presence of Ca2+,calmodulin-dependent protein kinase II.,
FEBS lett., vol.219, pp.79-82 (1987)
https://doi.org/10.1016/0014-5793(87)81194-8
https://febs.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1016/0014-5793(87)81194-8

4)Toshiaki Isobe, Tohru Ichimura, Toshiyuki Sunaya, Tsuneo Okuyama, Nobuhiro Takahashi, Ryozo Kuwano, Yasuo Takahashi Distinct forms of the protein kinase-dependent activator of tyrosine and tryptophan hydroxylases vol.217, pp.125-132 (1991)
https://doi.org/10.1016/0022-2836(91)90616-E
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/002228369190616E

5)Alastair Aitken. D. B. Collinge, B. P. H. van Heusden. T. Isobe.
P. H. Roseboom G, Rosenfeld and J. Soil, 14-3-3 proteins: a highly conserved widespread family of eukaryotic proteins., Trends Biochem Sci vol.17, pp.498-501 (1992)
doi: 10.1016/0968-0004(92)90339-b
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1471260/

6)Robert J erl, Michael S Manak and Matthew Reyes, The 14-3-3s., Genome Biology, 3(7):reviews 3010.1-3010.7 (2002)
http://genomebiology.com/2002/3/7/reviews/3010.1
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12184815/

7)Rittinger K, Budman J, Xu J, Volinia S, Cantley LC, Smerdon SJ, Gamblin SJ, Yaffe MB. Structural analysis of 14-3-3 phosphopeptide complexes identifies a dual role for the nuclear export signal of 14-3-3 in ligand binding. Mol Cell., vol.4(2): pp.153-166. (1999) doi: 10.1016/s1097-2765(00)80363-9
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1097276500803639

8)脳科学辞典:14-3-3タンパク質
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/14-3-3%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA

9)Abdi G, Jain M, Patil N, Upadhyay B, Vyas N, Dwivedi M, Kaushal RS., 14-3-3 proteins a moonlight protein complex with therapeutic potential in neurological disorder: in-depth review with Alzheimer's disease. Front Mol Biosci., vol.11:1286536.(2024)
doi: 10.3389/fmolb.2024.1286536.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38375509/

10)Robert Jerl, Michael S Manak and Matthew Reyes, The 14-3-3s., Genome Biology, vol.3(7) review 3010.1 (2002)
http://genomebiology.com/2002/3/7/reviews/3010

11)Abdi G, Jain M, Patil N, Upadhyay B, Vyas N, Dwivedi M and Kaushal RS., 14-3-3 proteins—a moonlight protein complex with therapeutic potential in neurological disorder:in-depth review with Alzheimer’s disease., Front. Mol. Biosci. vol.11:1286536.
doi: 10.3389/fmolb.2024.1286536
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38375509/

 

 

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2026年1月17日 (土)

世代交代

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否応なく、都響も世代交代の波が押し寄せています

ルスティオーニ・・・水谷 は相性の良いコンビだと思います

デゴのあのサラサラ・キラキラした音は、ブラームスには全く合っていなかったと思いますけどね➰

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2026年1月15日 (木)

サラはどこでも寝られる

 

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別に用はないよね?

まあね

 

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2026年1月14日 (水)

PCが入院を拒否される

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私の体調も芳しくないのですが、それ以上に分身であるPCの調子もよくありません。ファンの音がしてうるさいし、端子も時々死んでしまうものが増えて、これは入院させるしかない・・・ということで毛布でくるんでキャリーに詰め、秋葉原の修理センターまで運ぶことにしました。

秋葉原は数年ぶりです。浅草橋で乗り換えるのですが、ここはひどいJR駅です。若い頃いつエスカレータがつくのだろうと思っていたのですが、何十年たってもつきません。エレベータもありません。そればかりか、やっと階段を登り切ったとおもったら、何と階段を下ってまた登りがあります(新宿方面)。その階段を下ったところにあったトイレが閉鎖されていました。改善どころかグレードダウンです。ベビーカー、車椅子、年配者、重量物の運搬者にとっては悲惨な駅です。

心臓がバクバクしていたのでなんとか平静をとりもどそうと努力しているうちに秋葉原を通り過ぎ、お茶の水に着いているではありませんか。あわてて戻って、キャリーを引きずり、ようやくPCショップに到着。秋葉原は相変わらず人であふれていましたが、近頃は円安と米国の横暴のせいでPCは値上がりし、PCショップは閑散としていました。さらにデータセンターのために半導体がとられてしまうので、値上がりに拍車がかかりそうです。そうそうレアアースの問題もあります。どうしてあの総理が人気があるのか信じられません。物価上昇阻止のために何も手を打っていません。

修理センターにつくと整理券をとって、以前は良く待たされたものですが、いまや客もいなくてすぐに対応。しかし書類をみるやいなや「これは昔の製品なので、部品のストックがなく修理はできません」と冷たいお言葉。それですごすごと帰ろうかと思っていたら、あれれネジをはずしているじゃありませんか。

どうするのだろうとみていたら、とりあえずスプレーで内部をお掃除してからチェックを開始。ありがちですが、うちでは死んでた端子が生き返っていたりして混乱しただけでした。ファンの音はファンの羽が傾いているからだということです。でも直すことはできません。結局1時間くらいあれこれチェックしてなんら改善はなく終了。無料でした。ひまだったんですね。

でもこんな調子だとお店や従業員の未来にどんどん暗雲がおしよせる感じで、彼らが生き延びる手段を見出してくれるよう祈るばかりです。担当者も今までならこんな古いPCは廃棄して、新しいのを購入することをおすすめすると言っていたところですが、「この値上がり時代じゃあそれも言えませんし...」と言葉を濁していました。まあ開けてスプレーで清掃しただけでも良かったと思って帰途に就きました。

アナログアウトが死んでいるので、USBからコンバーターを通して音を聞くしかありません。死んでるUSB端子がある中で、ひとつ音声でとられるのは痛い。困った困った。

 

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2026年1月11日 (日)

葛飾シンフォニーヒルズの都響

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青砥の葛飾シンフォニーヒルズに行ってきました。このプログラム表紙はシックかつクラシックなデザインでとても好感が持てます。葛飾シンフォニーヒルズは、TCPOが本拠地としている江東区のティアラ、新日フィルがレジデントとなっている墨田区のトリフォニーに比べると後れを取っていて、プロオケの来演は珍しい時代が続いて名前負けしていましたが、最近はおそまきながらなんとかしようとしているのかもしれません。

私の家からは近場なのですが、上記の理由で来たのは10年ぶりです。前回も都響のコンサートでした。珍奇な四季だったと記憶しています。しかしなにしろ10年は空きすぎです。駅を出るとすぐ自動販売機だけの薬店があってびっくりしました。これで良いのならそのうちAI搭載のロボットが店番をやっていて、どんな薬がいいか、どの位置で買えるかなど相談に乗ってくれることになるのでしょう。それは便利などと思わない方がいいです。これは人がいらないってことですから、あなたもそのうちいらなくなるでしょう。

それにしても青砥は人が多くて、まだ東京の街はずれでもこんなに人がいる場所があるんだと安心します。ドトールなんて行列をなしていて、うしろのおばあちゃんに「席は先にとっておいた方がいいよ」とアドバイスされました!?

さてホールの席についてびっくり。圧倒的に女性が多い。私のコンパートメントは3:12でした。おそらく牛田君のファンがつめかけたのでしょう。ソールドアウトです。しかし女性トイレは大変です。指揮者のタンさんはシンガポールの人ですが、北京とシンガポールで常任をやっているそうです。

牛田君の演奏はいかにも古典派むきのケレン味のない明快な演奏です。都響の皆さんもモーツァルト(劇場支配人序曲と戴冠式)は楽しそうに演奏していました。タンさんの指揮も腕を大きく使うアクションで明快です。満場の拍手に答えたソリストアンコールはトロイメライでした。

「新世界より」は凄い演奏でした。乾燥した気候のせいか、弦特にチェロが異常に気持ちの良い音で鳴り響き、管楽器も絶好調です。南方さんも絶好調で素晴らしい「アレ」を聴かせてくれました。何度も聴いていますが、音響的にはベストだったんじゃないかなあ。今日の都響の音を聴くと、サ芸文の音はみんな嘘だったんじゃないか、これがほんとの素の都響の音だと思わせるものがこのホールにはあります。ホールの響きではなく、素のオーケストラの音です。アンサンブルもエキストラの方々も含めて素晴らしく、昔新宿文化会館で聴いたドレスデンフィル以来の大感動の「新世界より」でした。

帰りは例によって都響の皆さんに追い抜かれましたが、豆腐屋さんに寄ってがんもどきを購入し夜ご飯にたべました。圧倒的な美味。やっぱりスーパーの商品とは違います。

 

 

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2026年1月 9日 (金)

続・生物学茶話290:記憶の固定をめぐって 2.芳香族アミノ酸水酸化酵素

神経伝達に必要なカテコールアミンのなかで、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの生合成経路を図290-1に示しました(1)。これらの主要な神経伝達物質は芳香族アミノ酸のひとつであるチロシンから合成されます。このほかにセロトニンは別の芳香族アミノ酸であるトリプトファンから合成されます。これは図290-4に示してあります(2)。

L‐ドーパはアミノ酸ですが通常はタンパク質の構成要素とはなりません。しかし細菌や植物を含む神経をもたない生物にもこの分子は存在するので、神経伝達物質の前駆体という役割以外にも機能が存在するに違いありません。おそらくGPCR(Gタンパク質共役受容体)を介して情報伝達にかかわっていると思われます。

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図290-1 カテコールアミンの主要な生合成経路

チロシンを出発点とするカテコールアミン生合成経路の律速酵素はチロシン水酸化酵素(TH)とされています(3)。この酵素を含めて一般に芳香族アミノ酸を水酸化する酵素はヘムを構成しない2価鉄イオンを含み、反応にはテトラヒドロビオプテリンと酸素を必要とします(図290-2)。すなわちこれらの酵素は、非常に類似した反応機構をもつ一つのグループと思われます。またシアノバクテリアが大量発生する前の酸素がきわめて薄い地球大気のもとでは、このような酵素による反応は存在しなかったと思われます。ただし進化的系譜の根元には嫌気的細菌があるという矛盾点もあります(図290-5)。

芳香族アミノ酸水酸化酵素は特異性がよくわかっていないグループ(AAAH:aromatic amino acid hydrolase)、フェニルアラニン-4-水酸化酵素(PAH)、チロシン水酸化酵素(TH)、トリプトファン水酸化酵素(TPH)などがありますが、これらは進化的に密接な関係があることがわかっています。カオらが最初にこれらの酵素群の進化的関係について発表したのは2010年ですが、その論文の中で彼らは「Given the relatively high amino acid sequence similarity found among AAAH proteins(4), surprisingly, few studies haveinvestigated their relationships. 」(5)と述べています。重要な酵素群でありながら、長い間それらの関係性はネグレクトされていたことがうかがえます。

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図290-2 チロシン水酸化酵素とフェニルアラニン水酸化酵素

カテコールアミン類を合成するおおもとのアミノ酸は必須アミノ酸の一つフェニルアラニンです(6、図290-3)。チロシンはフェニルアラニンから合成されます。これらのアミノ酸から神経伝達物質としてよく知られている物質以外ににも多くの種類の分子が合成されます。これらの物質も神経に何らかの作用を及ぼす可能性がありますが、詳しくはわかりません。たとえば Synephrine という物質はミカンに含まれていて、交感神経を刺激する作用があることが知られていますが、ヒトの生体内で生合成される量のこの物質が、実際どのような役割を果たしているのかは不明なようです。

図290-5でわかりますが、フェニルアラニンをチロシンに変えるフェニルアラニン-4-水酸化酵素(PAH、図290-4)はチロシン水酸化酵素(TH)より歴史は古く、このおかげでチロシンは必須アミノ酸ではなくなったわけです。

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図290-3 フェニルアラニンの代謝経路

カオらはAAAH、PAH、TH以外にトリプトファン水酸化酵素(TPH)についても調べました。この酵素はトリプトファンを5-ハイドロキシトリプトファンに代謝し、さらに別に酵素によってセロトニンが生成されます(290-4)。セロトニンは様々な生理作用を持つ神経伝達物質です(7)。

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図290-4 フェニルアラニン-4-水酸化酵素とトリプトファン水酸化酵素

カオらは既に報告されている遺伝子情報をまとめた細菌のデータベースを調査することによって、AAAH、PAH、TH、TPHがどのような関係にあるかを明らかにしました(5)。その結果を図290-5に示します。データベースを用いた調査なので、実際に酵素活性や特異性を調べたものではありません。しかしこれら4群の酵素が予想通り進化的に相同であり密接に関係があることがわかりました。発生した順でいえばAAAHからPAHが生まれ、PAHからTHとTPHが生まれたということになります。

これらすべての酵素群は細菌においてすでに用意されていたということになります。ひとつだけコル古細菌からも発見されています(図290-5緑四角)。古細菌についてはもっと詳しい調査が行われるべきだと思います。もしごく一部の古細菌からしか芳香族アミノ酸水酸化酵素がみつからないとなれば、その生物群から真核生物が進化したことが示唆されます。ともあれ細菌の中にすでにL-ドーパやセロトニンを使っていた者がいたわけで、これらが神経細胞の発生とともに現れたのではないということは明らかです。

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図290-5 芳香族アミノ酸水酸化酵素の進化的系譜  Cao et al (2010) 文献5

残念ながらCao氏もZhou氏も2010年に論文を発表したのち、芳香族アミノ酸水酸化酵素についての仕事をしている形跡がありません。このほか例えば古細菌の芳香族アミノ酸水酸化酵素についての研究も進展していません。

 

参照

1)Izel Tekin, Robert Roskoski Jr., Nurgul Carkaci-Salli, Kent E. Vrana, Complex molecular regulation of tyrosine hydroxylase., Journal of Neural Transmission, vol.121, no.6 (2014) DOI 10.1007/s00702-014-1238-7
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24866693/

2)Wikipedia: serotonin
https://en.wikipedia.org/wiki/Serotonin

3)脳科学辞典:カテコールアミン
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%B3

4)Teigen, K., McKinney, J.A., Haavik, J. and Martinez, A., Selectivity and affinity determinants for ligand binding to the aromatic amino acid hydroxylases. Curr. Med. Chem. vol.14, pp.455-467 (2007)

5)Cao J, Shi F, Liu X, Huang G, Zhou M. Phylogenetic analysis and evolution of aromatic amino acid hydroxylase. FEBS Lett. vol.584(23), pp.4775-4782 (2010).
doi: 10.1016/j.febslet.2010.11.005.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21073869/

6)Wikipedia: Catecholamine
https://en.wikipedia.org/wiki/Catecholamine

7)ウィキペディア:セロトニン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3

 

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2026年1月 7日 (水)

総理はハーメルンの笛吹き男なのか

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笛でなく笑顔で導く崩壊への道

高市政権は米国には領土とお金をむしられ、中国には経済制裁をうけ(やばい)、韓国政府には秘密をにぎられています

【悲報】高市早苗と統一教会の極秘関係が暴露されました..最悪のシナリオを語ります
https://www.youtube.com/watch?v=Zb8OT149hkk

TM報告書 高市総理を揺るがす構造的病巣
https://www.youtube.com/watch?v=4Y4AvY1iJis

根深すぎる・・・カルトと政治家の闇。高市内閣を崩壊させる統一協会問題のスクープとは?
https://www.youtube.com/watch?v=J_HXMQITXps&t=713s

高市内閣を崩壊させる統一協会問題のスクープとトランプ大統領
https://www.youtube.com/watch?v=vq7cEAVaiDk

高市政権の危機!トランプ大統領から、完全にはしごを外された高市首相
https://www.youtube.com/watch?v=aZ1Nrxnv500

左派のために
https://www.youtube.com/watch?v=26m2FSKYp3U

どうしてロシアと中国の防空システムはベネズエラで全く機能しなかったのか
https://www.youtube.com/watch?v=BHybfyLMcow

 

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2026年1月 4日 (日)

記憶と学習をささえる分子 カムキナーゼⅡの発見

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お正月に本を1冊読みました。山内卓(やまうちたかし)の著書です。内容はなつかしい昭和の生化学の本ですが、出版は2021年ですから令和になります。どうしてこんなすでにはるか昔に論文になっている仕事を、あらためて本にまとめたのかは「はじめに」を読んでもわかりませんでした。

私の勝手な想像では、彼らが発見し精製したCaMKII(カムキナーゼII)に関する最近の総説で、彼らの論文が引用されていないのはまだしも、彼らが発見者であることをあいまいにするような記述が増えてきて腹に据えかねたというのがほんとうのところではないでしょうか。

ちなみに脳科学辞典には「1980年代初頭にトリプトファン水酸化酵素やシナプシンIを基質として、カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II, CaMKII)が同定され(山内を含む複数の論文を引用)、複数のグループにより精製分離された」と書いてあります(1)。しかし山内としては、自分たちが他の研究室に先んじて最初に精製・同定したのであって、この記述は不当であると言いたかったのだと思いました。

山内はこの本の63~64ページにコラム12として、どうして他の研究室に先駆けて彼らが精製に成功したのかを詳しく記しています。要はカルモデュリンアフィニティーカラムを使ってカルシウムの存在下ですべてのカルモデュリン結合タンパク質を吸着させることが重要であり、山内らはそれに成功したことによってうまく精製できたと説明しています。80ページにもさらに追加した記述があります。

彼らが到達した結論の図を下に示します(この本の78ページの図)。チロシン水酸化酵素およびトリプトファン水酸化酵素はカムキナーゼでリン酸化されますが、それにくわえて活性化タンパク質が結合することによって活性化されることが示されています。

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カムキナーゼIIを脳で欠損させると空間学習が著しく低下することが、いちはやく利根川らの研究室で明らかにされており、この酵素が記憶の固定に重要であることは現在でも認められています(2)。

1)脳科学辞典:カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ
こちら

2)続・生物学茶話281: 大脳辺縁系 5.Ca++/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼⅡの発見
https://morph.way-nifty.com/grey/2025/09/post-61ef70.html



 

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2026年1月 1日 (木)

2026 謹賀新年

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読者の皆様 明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

本サイトではこれまでAIは使用しないという方針でやって
きましたが、グーグル検索で応対してくれるのはAIという
ことになってしまって、この問題を回避するのは不可能な状況
となりました。

今年はこのAIとどうつきあっていくかという年になりそう
です。ひとつ言えることはともかく世界におくれをとらない
ように、がむしゃらにAIを推進しようという考え方は危険
だということです。それとAI利権にとりつこうとする政治
の動きも要注意です。

気が付いた問題にはその都度慎重に対応していくという姿勢
が必要です。そして問題はもうすでに数多く発生しています。
大学関係者なら学生がAI丸写しでレポートを作成する
という問題に直面しているでしょう。個人情報が漏洩して
AIが知るところとなったら、あらゆる場面に利用されて
しまうことになります。泥棒も詐欺師もAIを利用します。

AI利用に適しているのは、科学技術・法律などでしょう。
これらは慎重に利用すればずいぶん仕事が楽になり、かつ
問題も少なくできるでしょう。もう入社試験はやめてAIで
新入社員の選抜を行うところもあるそうですが、人事をAI
でやるのはどうかと思います。一番ダメなのはクレーム処理
です。これはカスハラなどというプロバイダーサイドの便宜
でやるのは全くダメです。今はヒトの対応と言っても、メール
で対応するのがせいぜいですが、これでも黙殺されると
どうにもなりません。ましてAIで対応などというのは言語
道断です。

接客をAIでやるというのも法律で規制してほしいですね。
接客がすべてAIになるという世界を想像してみてください。
それはもう人の住むべき世界ではありません。

AIのせいで、いずれ人は白紙の上に文章を作成することが
できなくなってしまうかもしれません。AIはアルゴリズム
によっては無理やりつじつまを合わせようとして嘘を作成する
こともありますし、ピックアップした情報の誤りによって単純
ミスすることももちろんあります。

AIとどう対峙するか? これはこのサイトでも本年の深刻
なバックヤードのテーマとなりそうです。

miko "a happy new year" (Yuming)
ピアノ弾き語り

 

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