私の不思議ノート4: 忘れるということ
忘れるということは、限られたメモリー量で仕事をしている脳にとっては必要なことだと思います。ハードディスクを整理していないと、そのうちどうにもならなくなってしまうのと同じでしょう。しかしよりによってこれだけは忘れちゃいけないってことを忘れるのは困ります。
山本裕康教授は「冷蔵庫」という言葉を思い出せなくて困ったそうですが(1)、私はもっと困ったことがあります。一生に一度だけですが、数年前に自分のPCのパスワードをなぜか思い出せなくなってしまったことがあります。さすがにこれは、まさか忘れるなんて思っていないのでどこにも書いてありません。誰にも聞けません。呆然として1日過ごしたのですが、幸いにして翌日に思い出しました。一体脳に何が起こっていたのでしょうか?
この話とは全く別なのですが、言葉を全く話せなくなって脳外科にかけこんだことがあります。これは理由がはっきりしていて、MRIとCTをとって硬膜下血腫という病名が付きました。外傷が全くなくてもこの病気になる人はいるようです。脳の硬膜の下側で出血が起こって脳が圧迫され、言語中枢が機能を失ったわけです。出血した血液が脳の浄化システムで徐々にリンパに吸収されていくと回復します。現在はほぼ回復しています。
全く話せなくなるというのは簡単にイメージできますが、ある言葉だけ忘れるというのはなぜなのでしょうか? シナプスが一つなくなるとか細胞が一つ死ぬとかはイメージしやすいですが、それではなぜ1日で回復したのかというのが説明できません。もっと複雑なダメージなのでしょう。
ある時突然帰り道がわからなくなるということだってあるかもしれません。これは「見当識障害」という病名があるようです。住所・電話番号・帰りの道順・PCのパスワードくらい書いたメモは持っていた方がいいみたいです。私は「言葉が話せません、救急車を呼んでください」というメモはいつも持ち歩いています。
1)山本裕康教授のすべらない話Vol,8【春休み特大号】
https://www.youtube.com/watch?v=ivGfK50SfaE
山本裕康教授のすべらない話・増刊号
https://www.youtube.com/watch?v=DnvsqRp7Seo&t=822s
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