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2025年1月 3日 (金)

マエストロ 高関健

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私は大晦日には「私の紅白歌合戦」が終わると、テレビ東京でオーチャードホールのカウントダウンを見ることにしています。今年はマエストロ高関の指揮でした。彼のサイトを見ると「もうどうでもよくなった」などと書いてありましたが、これは嘘偽りで予想通りぴったり12時に終了。東フィルもいつになく緊張して演奏しているように思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=dk930sZPHvU

彼は桐朋で斎藤氏や小澤氏の指導を受け、カラヤンのアシスタントを6年もやっていたという文句なしのエリート経歴の指揮者です。私も数回以上彼が率いる東京シティフィルの演奏を聴いていますが、がっかりしたことは一度もありません。ですが不思議なことにメジャーなオケ(N響・都響・読響・東フィル)を指揮する機会は非常に少なく、カウントダウンへの起用も69才ではじめてだそうです。

都響アーカイヴをみてみると、ここ12年くらいの出演はありません。それ以前の記録を見ると曲目がなんとも地味すぎで、これでは人気がでるわけないと納得させられました。

2012年:北爪道夫:地の風景
北爪道夫:クラリネット協奏曲
リゲティ:ロンターノ
リゲティ:ピアノ協奏曲

2012年:松平頼暁:コンフィギュレーションⅠ、Ⅱ
松平頼暁:オーケストラのための螺旋
ベリオ:協奏曲第2番「エコーイング・カーヴ」(ピアノと2つの楽器群のための)(日本初演)

2007年:間宮芳生:合唱とオーケストラのためのコンポジション第4番 《子供の領分》
小倉 朗:管弦楽のための舞踊組曲
バルトーク:2台のピアノと打楽器と管弦楽のための協奏曲
バルトーク:舞踊組曲 Sz.77

2004年:松平頼則:ピアノと管弦楽のための3楽章
篠原 眞:ソリチュード(孤独)
夏田鐘甲:管弦楽のための音楽《伽藍》
吉田隆子:組曲《道》 (1948)
倉知緑郎:バレエ音楽《天使たちは正しい》

2003年:鈴木博義:モノクロームとポリクローム
武満 徹:ソリチュード・ソノール
福島和夫:月魄
呉 泰次郎:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 《花》
黛 敏郎:音楽の誕生

こんなカルト企画をホイホイ引き受けていたのが問題だったのでしょう。都響が日本の楽壇にいい顔ができるように利用されたのかもしれません。現在ではほとんど演奏されない曲ばかりです。もちろん選曲にはマエストロもかかわっているでしょうから、自らの責任もあるのでしょうが・・・。

マエストロ高関は野鳥の愛好家でⅩにたくさんの鳥の写真の投稿があります。
https://x.com/KenTakaseki?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

もう年も年だし、シティフィルの若者たち(↓)とガヤガヤ楽しく音楽を作っていった方が彼も幸福なのではないかと思います。そうそう、静響の首席もやっているのですが、こちらも若手の団員が多いですね。

Ndvn

 

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