隠岐彩夏 愛しの夜
クラシックの女性歌手にとって、意外に普通の女性として歌えるオペラの役というのはないのです。コケティッシュな若い女性とか、ドラマティックな強い女性、運命に翻弄される悲劇のヒロインなどが当然と言えば当然ですが、普通主役となります。日本で一番需要がある第九も非常にドラマティックな歌唱が要求されます。
隠岐彩夏氏は中庸で穏やかな歌唱が持ち味の方なので、第85回日本音楽コンクール声楽部門第1位という実力と栄誉にもかかわらず、いまいち注目されなかったのではないでしょうか。宗教音楽はぴったりはまるので、その方面でご活躍なさっていたようです。
しかし都響コンマスの矢部達哉氏が「声のストラディバリウス」と絶賛してから、すっかり有名人となりました。そしてピアニストの横山幸雄氏のアシストも得てアルバムも発売しました。帯には矢部達哉氏の言葉が書いてあります。
メインはシューマンの「女の愛と生涯」。これは普通の女性が自分の人生を語った内容なので、ぴったりはまった選曲でした。「静かな夜に」という曲では、横山氏とともにシンガーソングライターとしてもデビューしています。しかし「愛しの夜」とはなんともレトロなタイトルです。
浜離宮アフタヌーンコンサート: 隠岐彩夏 × 横山幸雄 × 矢部達哉
https://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/event/2024/10/event2756.html
F.ヘンゼル=メンデルスゾーン 五月の夜
https://www.youtube.com/watch?v=TtwPufxtkSg
アイアランド 春の悲しみ
https://www.youtube.com/watch?v=EpROCZome8w
ヘンデルのオラトリオより
https://www.youtube.com/watch?v=UK0kcmJK394
| 固定リンク | 0
「音楽(music)」カテゴリの記事
- Walk down the memory lane 15: サイモンとガーファンクル 「水曜の朝、午前3時」(2025.03.24)
- 東京シティフィル演奏会(指揮高関xソリスト阪田)@ティアラ江東 (2025.03.20)
- ヴェルディ・レクイエム@初台オペラシティ by 高関・東京シティフィル (2025.03.09)
- 竹田理琴乃 Eテレ クラシックTVに出演(2025.02.20)
- Walk down the memory lane 14: darcy117117(2025.02.01)
コメント