ウクライナ戦争の真の勝利者
ウクライナとロシアの戦争は膠着状態のようですが、だいたいロシア語話者が多い地域はロシアが占領、ウクライナ語話者が多い地域はウクライナが確保で、このまま国境が確定すればこんなものかなという状況でしょう。ウクライナにとっては国家が縮小するという大敗北ですが、それでロシアは勝利したのでしょうか? それは疑問です。
圧倒的に勝利したのはNATOです。もともと敵対していた地域なので、そこが一部でもNATO友好国に寝返ったのならまるごとプラスで、今回は寝返ったのがウクライナ語話者地域全体になりそうなのですから大勝利です。ウクライナのロシア国境からモスクワまでは500kmもありません。核兵器など使わなくてもモスクワを壊滅できる距離です。米国は戦争景気で、少し前までは失業者で苦しんでいたのが嘘みたいに好景気で賑わうという副産物も得ました。一方でロシアは疲弊しました。
ウクライナがすぐにNATOに加盟するとなると、ロシアがヒステリックに反対するでしょうからそれはできないと思いますが、新しいウクライナがNATOの友好国であることに変わりはありません。トラブりそうなロシア語話者地域を切り捨てて、おいしい部分だけを飲み込めるわけですから理想的です。そう考えるとNATOにとってそろそろ納め時ではあります。ゼレンスキーが戦争を継続しようとしても援助を縮小すれば無理だということはわかっているので、あとは国際世論を停戦の方向に誘導すればいいのです。いったんロシア憎しに誘導してしまったので、すぐにはもどせないでしょうが、いずれ停戦歓迎の方向に誘導するでしょう。
NATOにとって一抹の不安は、米国に民主党にも共和党にも属さない反戦・アンチ世界警察勢力が台頭してくる可能性があることで、ロバート・ケネディJrにその力があるかどうかはわかりませんが・・・。
(地図はウィキペディアより)
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