都響-準・メルクル ムソルグスキー(ラヴェル編曲)「展覧会の絵」@東京文化会館2022/10/24
11月の都響は初台にはりついてオペラのお仕事なので、このコンサートのあとはしばしのお別れです。薄ら寒いなか上野の東京文化会館にやってきました。今日の指揮者は準メルクル、コンマスはボス矢部、サイドはマキロンです。最近のボス矢部はステージで鎮痛剤を飲むようなこともなく、健康を取り戻して絶好調だそうです。都響の近況としては、最近デイヴィッド・メイソンというヴィオラ奏者が加入しました。彼は達人である上に演奏している姿が絵として素晴らしく、トロンボーンの髙瀨新太郎につぐすごい補強だと思います。オーケストラといえども、聴衆のテンションを上げるうえでビジュアルは意外に重要だと思います。
最初は細川さんの現音で渦という曲ですが、まあ軽井沢のはずれで秋の自然に触れるような音楽。自然にはメロディもリズムもないのでこういう感じかも。ただそれを実行するには旅費・宿泊費がかかるので、文化会館で体験できるのには意味があるかもしれません。自然の音はサラウンドなので、本当は客席が中央で周りで演奏するのがベストかもしれませんが、そういう意味ではテニスコートに客を入れて観客席でオケが演奏するのが良いのかもしれません。
プロコフィエフのVn協奏曲はなんと言ってもソリスト五明佳廉のヴァイオリンの音ですね。あまたのストラディバリウスのなかでもとびきり柔らかい夢のような響きです。この曲は若い頃の作品で、あまりとんがってなくてロマンチックなのがいいです。それでも過去の作曲家の作品とは全く似ていないと思います。こんなすごい楽器を手に入れた演奏家は、この楽器のための人生を送らざるを得なくなるのでしょうが、それはきっと幸福なことです。
休憩後の「展覧会の絵」はラヴェルの編曲が圧倒的に素晴らしい曲で、しかもメルクル都響の面目躍如で素晴らしい演奏でした。ただ今日の都響は、多分すべての管楽器にエキストラを入れていて、これで都響といえるのか?? という疑問がわいてきました。ひょっとすると他のオケとの合併を水面下で画策しているのでしょうか?
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