悪魔のループ~忘却の記憶
脳の働きというのは普通は意識するはずもなく自然に利用しているわけですが、時々強く意識させられることがあります。それは脳が「忘れる」という行為を記憶する場合です。
イオンの駐車場にはいるときには駐車券を受け取って、それをレジで電子スタンプをしなければいけないのですが、毎回駐車券を車に置き忘れるのです。そして何百メートルか歩いて取りに戻ります。この悪魔のループが脳に刻印されていて、抜け出すのに3年くらいかかりました。車のエンジンを止めて、外に出てキーをかけてという行為は絶対に忘れないのに、駐車券を持参するという行為だけを忘れるのです。いやこれは忘れるんじゃなくて、忘れるという行為のパターンが、まるでトカチェフを行う鉄棒選手の行為のように、しっかりと脳に記憶されているからだと思います。
うちの猫たちも歳をとってドライフードだと痩せてしまうので、ウェットフードに変えたのですが、ウェットフードは出して10分も経つと食べなくなります。新鮮さに敏感なんですね。なので食事の時間を決めて、決まった時間に出すことにしています。こうしてから朝は猫の「朝ご飯要求」のさわぎで目を覚ますようになりました。起きて着替えて老眼鏡かけて食事を与えに行くというのが正しいシーケンスなのですが、ここで毎日「老眼鏡かけて」という行為を忘れるんですね。ドアから2メートルくらい歩いたときに思い出して戻ります。この一連の行為のセットが脳にばっちりと記憶されているんですね。この悪魔のループからはまだ抜け出せていません。
忘れるという行為は決して意識してはできないことで、パッシブに回路を使わないことによって信号が伝達しにくくなるというのはわかりやすいパターンなのですが、悪魔のループはこれでは説明できません。もっと意識が関与できない部分で制御されているのでしょう。
(写真はウィキペディアより)
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