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2019年11月 9日 (土)

「大丈夫です」ってどういう意味?

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最近私もよく使うようになった日本語に「大丈夫です」というのがあります。でも何か違和感がつきまとっていて、この原因を解明したくなりました。

この言葉がよく使われるのは、相手の親切なオファーを断るときです。

例えば

「席を譲りましょうか?」「大丈夫です=No」
「クーポン出しましょうか?」「大丈夫です=No」
「スプーンつけましょうか?」「大丈夫です=No」
「お金を少し融通しましょうか?」「大丈夫です=No」

でも
「ちょっとお金が足りないから、払っておいてくれますか」「大丈夫です=Yes」
「明日の5時に有楽町でお会いしましょう」「大丈夫です=Yes」
「君はフルート奏者だけど、今度はピッコロを吹いてほしい」「大丈夫です=Yes」

つまりオファーした人が損をする場合はNo
得する場合やオファーした人の都合に合わせる場合はYesとなるようです。

状況によって意味が正反対になるというのは気持ち悪いですが、ですから状況が不明な場合は使ってはいけない言葉になります。

たとえば「結婚してくれませんか」というオファーは、微妙です。「大丈夫です」と答えるとYesなのかNoなのかよくわかりません。

日本語の「はい」は本来「あなたの意見に同意またはしたがいます」という意味であって、Yesではありません。

たとえばあなたが日本人だった場合、
「あなたは日本人じゃないですよね」と訊かれたら、「いいえ、日本人です」
「あなたは外国人じゃないですよね」と聞かれたら、「はい、外国人ではありません」

というのが正しい使い方です。英語の影響でだんだん「はい」「いいえ」が相手に関係なく、自分本位の「Yes」「No」になっていくのは残念です。

「大丈夫です」というのも、その場の状況で意味が変わるというのは日本的で奥ゆかしいと考えていいのかな?

 

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