井上-読響 マーラー交響曲第8番@東京芸術劇場2018.10.3
井上-読響の「千人の交響曲」です。読響主催ではなく、芸劇主催ですが、たいしたプロモーションがなくてもチケット完売。
ステージの前に「こぶ」みたいな小さなステージをくっつけて、指揮台を置いていました。コーラスを収容するために必要な措置だったのでしょう。客席もかなり減らしていました。
マーラー交響曲第8番「千人の交響曲」は、今回の公演でもホルン9本というような大規模な編成のうえに、コーラスがとてつもない大人数になるので、ブッキングと練習が大変な曲です。めったに上演できるものではありませんし、聴けるものでもありません。
先週はびわ湖ホールでの公演が台風で中止となり、ゲネプロを公開して公演にかえるという主催者の奇策が物議を醸しました。
https://www.biwako-hall.or.jp/performance/2017/12/02/208.html
今日のコーラスは首都圏の音楽大学が総力を挙げて取り組み、立派な演奏をなしとげました。
第1部が終了したところで、「若い天使たち」のパートの方々が、ステージ上でお色直しをしたのには仰天しました。初めての経験です。
私は第1部が終わったところで休憩したらと思いますが、指揮者は(こんな無理筋をやっても)休みを入れたくないんですね。
井上-読響の演奏はバラで悪魔を打つところから、マリア崇拝の博士が歌い出すまでのところが息をのむような美しさでした。特に1Vnの驚異のアンサンブルとロマンティックな雰囲気が素晴らしいと思いました。
ソリストの中では特に池田さんの声が印象に残りました。慶応大学法学部出身だそうで、声楽家にはいろんな方がおられます。マリア崇拝の博士のグリフノフは張りのあるエキサイティングなテナーですが、ステージではなくそをほじるのはやめてほしい。青戸も素晴らしいですが、立ち位置を間違えてあわててもどるというのは爆笑です。
森麻季は例によって栄光の聖母役で、おいしいところを持っていきます。オルガンの前で歌うのですが、手すりに両手をついて歌うというのにはびっくり。どうしてなんでしょう? 謎です。ひょっとして高所恐怖症なのか?
井上さんの指揮はいつ聴いても魅了されます。結局最後は彼の人徳なんですね。演奏終了の合図は客席を向いてやるのですが、大野やヤルヴィや上岡がこれをやったらいやらしいでしょう。
最後に芸劇のリーフレットですが、児童合唱も含めて出演者全員の名前が記してあるのは好感が持てました。
都響はマーラーが売りなんですが、今年は他のオケに持って行かれましたね。来年は頑張って欲しいと思います。
こんな曲です
https://www.youtube.com/watch?v=sgEvco07TWw
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