シベリウス交響曲第1番 マケラ-都響@サントリーホール2018・5・13
1996年フィンランド生まれ、22才の指揮者の都響デビュー。この若さでスウェーデン放送交響楽団の首席客演指揮者だそうです。どんな天才?
多分初来日でしょう。彼が日本人だったら、いくら才能があっても22才で都響を振れることはなかったでしょうし、万一そんなチャンスがあっても、余計な気を遣って思い切り振ることなんてできなかったでしょう。
雨の日の静かな日曜日。本日のコンマスは四方さん。サイドは矢部ちゃん。7~8割くらいの入りでしょうか? 会員で聴き逃した方は失敗だと思いますよ。最初の曲はシベリウスのレンミンカイネンの帰郷ですが、早速颯爽とした若々しい音楽を展開してくれました。なによりこれだけ団員のやる気を喚起する人間力に驚きます。
2曲目はベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調。これはソリストのウカシュ・ヴォンドラチェクのピアノに驚愕。こんなに眼と鍵盤を接近させて演奏するピアニストを見たことがありません。まるで顕微鏡を覗きながら時計の修理をしているような感じです。隅々まで美を追究するパラノイアのような演奏でした。ところがアンコール(ブラームス:6つの小品 op.118より第2曲 間奏曲 イ長調)になると普通に演奏しているじゃありませんか(´え~`)。
それにしても、こんなにソリストを見ながら指揮をする指揮者はめずらしいです。ピッタリ合わせてあげようというソリストへの心遣いを感じました。
本日のメイン、シベリウスの交響曲第1番は名曲の割にはあまり演奏機会のない不思議な曲です。都響も9年ぶりの演奏。いやあ本当に若き日のシベリウスの覇気があふれ出す素晴らしい曲ですし、マケラのクリアでわかりやすい指揮、都響の大熱演とあいまって、精神が高揚する胸のすくような快演でした。大拍手です(タイミング的にはもう少しだけ待って欲しかったですが)。終了後団員が足を踏みならして指揮者を讃えるのも久しぶりかな。
シベリウスの交響曲第3番は、やはり名曲なのに演奏機会が少なく、都響もなんと40年以上演奏していないみたいで、これもやって欲しいと思います。・・・ていうか都響はマケラと契約すべきだと思いますよ。手遅れにならないよう今のうちに、是非!
帰りに駅への地下道を歩いていると、松岡と美里に追い抜かれました。30年間いろんな人に追い抜かれた経験がありますが、彼らははじめてです。引っ越したのかな?
マケラ
https://www.youtube.com/watch?v=ahplU6QfwLw
https://www.youtube.com/watch?v=5hiJiagsj30
シベリウス 交響曲第1番
https://www.youtube.com/watch?v=zTT3w1mpOpw
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