なでしこ おめでとう!
日本のサッカー・ナショナルチームが国際試合を戦うときに問題となるのは、欧米のチームに当たるとほとんどの場合フィジカルで劣ることです。これは永遠の問題なのですが、わがバルサも昔から同じ問題を抱えていて、これをどう解決したかというと、もちろんポゼッション=すなわち「自らが長い時間ボールを保持して、相手の攻撃時間を短くする」という作戦を徹底して、それに対応したチーム作りを行ってきました。
これはチャビ、デコ、イニエスタ、ロナウジーニョの時代で頂点に達しました。現在はやや折衷的になりましたが、その伝統は引き継がれています。この方法を日本のナショナルチームでできるかというと、卓越したテクニックを持つ選手が中盤に4人は必要なので、選出されたメンバーによります。佐々木監督はバルサ方式でチーム作りをしましたが、高倉監督は今回のメンバーでは無理と考えたのでしょう。
今回アジアカップでなでしこジャパンが選択したのはもうひとつのやり方、すなわちある程度フィジカルが強い選手を守備陣にそろえて、徹底的に組織的な守備をやるという方式でした。GK山下、CB熊谷・市瀬を中心に全員が走りに走ってつきまとうのが執念。鮫島なんて高齢にもかかわらず昔より元気な感じでした。高倉監督が偉大なのは、もうカテナチオしかないと決断して、その線で選手を集め育てたというところでしょう。
高倉監督がついていたのは、フィジカルの強い選手はそこそこいたこと、熊谷という優秀なキャプテンがいたこと、山下という有能なGKがいたこと、横山という強烈なストライカーがいたことなどですが、それらに適した作戦を遂行したことは英断でした。守備的なサッカーをすると批判されるのが日本の常ですから。
オーストラリアと互角以上に戦えたということは、おそらくドイツや米国などとも戦えるということでしょう。あとはスタミナ切れしないようにトレーニングし、体調をととのえてワールドカップに臨んで欲しいと思います。
(集合写真はウィキペディアより 2013年のなでしこジャパン)
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