小泉-都響 ブルックナーの交響曲第5番@サントリーホール2017年1月10日
厳寒の中、サントリーホールでブルックナーの交響曲第5番変ロ長調1曲だけの都響演奏会。本日のコンマスは四方さん、サイドは山本さんです。マエストロ小泉の指揮。
ブルックナーの交響曲はRPGで洞窟を探検するというイメージですね。暗くて狭い穴蔵を進んでいくと、突然美しい地底湖に出会ったり、鍾乳石の大伽藍に飛び出したりします。
ただ同じ場所をぐるぐる回って、気がついたら元の場所だったというようなこともあり、楽しむには根気も必要です。最後はもちろんボスキャラが出てきて、正義の騎士小泉がタクトで切りまくるという展開ですね(実際そういうアクションでした)。
第2楽章のアダージョが実に美しい。まさしく地底湖の美です。これだけでも聴く価値のある曲だと思います。その他の楽章は結構繰り返しのようなフレーズが多くて、初演したシャルクが大改竄して演奏したのもわかる気がします。
第4楽章のコーダもオケがバテバテになるくらい盛り上がりが間延びしていて、本当に要領の悪い作曲家だと思います。この人が第7交響曲から突然贅肉のとれた美の極致のような作品をつくることになるとは、やはり地道な努力が晩年花を咲かせることもあると実感させられます。
鷹栖さんが久々に復帰してきました。今日はちょっと緊張気味でしたが、これからの活躍を期待しています。美音の柳原もゆるキャラ的風貌ではありますが、これからの都響をしょって立つべき人で、非常に期待しています。
最後は小泉さんが四方さんと山本さんを伴って登場の一般参賀でした。
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