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2016年12月26日 (月)

ミツバチの災難

A0002_006068みつばちは皆さんご存じのように1妻多夫制であり、このシステムの利点は、働き蜂が出産で休業しなくていいということ以外にも、女王蜂さえ健康であれば、いくら働き蜂が殺されてもすぐにコロニーを再建できるというところにあります。

ですからネオニコチノイド系殺虫剤によってミツバチが激減するという現象は、女王蜂の健康被害というところに関心がいくのは当然です。

しかし最近ベルン大学のラルス・シュトラウプらは、女王蜂に精子を提供するオス蜂への影響が大きいことを示しました(1)。

彼らは通常の散布によって空気中に残留する程度の濃度の薬剤存在下でオスを飼育し、生きている精子が40%も減少することを証明しました。またオスは働き蜂より薬剤に弱くて、薬剤存在下約2週間の飼育で働き蜂には無効なのに、オスは薬剤がないときとくらべて半分くらいの生存率になってしまうこともわかりました。これではコロニーが維持できません。

使用した薬剤の種類と濃度:
thiamethoxam 4.5 ppb, clothianidin 1.5 ppb
ppb は ppm の千分の1の濃度です (ppm は 0.0001% = 1mg/liter)

被子植物は花のある植物で昆虫によって受粉を媒介されるので、ミツバチなどの昆虫とともに進化してきており(2)、かつ私たちの主食を提供してくれています。受粉を媒介してくれる昆虫がいなくなると、人間の手で人工授粉させてあげない限り、被子植物は子孫をつくることができません。日本の厚生労働省は特にネオニコチノイド系殺虫剤の規制に消極的ですが、政策を転換してもらわないといけません。ひょっとすると少子化と関係があるかもしれませんよ。

特に団地の植物なんて枯れてもどうということはないし、病虫害に強い植物を植えれば良いだけのことですから、殺虫剤なんて撒く必要がありません。蚊が出てくればナイス蚊っち(3)で退治するのは結構楽しいですし、スズメバチは業者を呼んで巣をつぶしましょう。彼らはいくら殺虫剤撒いても出てきますし。

1)Straub L et al. 2016 Neonicotinoid insecticides can serve as inadvertent
insect contraceptives. Proc. R. Soc. B 283: 20160506.
http://dx.doi.org/10.1098/rspb.2016.0506

2)http://www.bee-lab.jp/hobeey/hobeeydb/db01/hobeey01_31.html

3)こちら

国際環境NGOグリーンピースの声明
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/2016/pr20160607/

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