スーパーチューズデイ
スーパーチューズデイが過ぎて、米国大統領選挙もたけなわです。共和党のトランプ候補は人種差別主義者であると同時に宗教差別主義者であり、今の世相を反映していると思われます(こちら1)。これは世界的な傾向で、おそらくドイツやフランスも難民問題を契機として、今後右傾化していくでしょう。日本はある意味世界の右傾化を先取りしています。晋三政権は難民や移民を基本的に認めないどころか、政治亡命すらほとんど拒否しています。
米国の支配層(エスタブリッシュメント)は、財閥・軍産複合体・ウォール街金融マフィア・医療関係者と製薬企業・遺伝子変換農業企業群などですが、本当にトランプがこれらと対決できるかというと、非常に怪しいと予想します。ただ米国はエネルギーも食糧も自給できるという国なので、やる気になればグローバル企業を敵に回しても最終的にはやっていけるのです。でもトランプにはエスタブリッシュメントとの正面衝突はできないような気がします。彼は永年会社経営者だったわけですから、そして大金持ちですから、その考え方から逸脱することはできないでしょうね。むしろ共和党が崩壊してしまって、議会の支持が得られず立ち往生しそうです。しかしクルーズがトランプとくっついて実権を握ると、本当に米国は革命的な変化を遂げるかもしれません。共和党の一部を切り捨てても進むかもしれません。
民主党の方はクリントン候補が勝ちそうですが、トランプvsクリントンとなって民主党が勝てるでしょうか? サンダースの支持者の一部はトランプを支持するかもしれません。クリントンの弱点は現状を維持するというイメージが強すぎるので、白人低所得者層には全く受けないわけで、では黒人・ヒスパニック・エスタブリッシュメントの支持でクリントンがもし大統領になったとしても、かなり矛盾するような政策をやらざるを得ないことになります。例えばTPPは米国エスタブリッシュメントが日本を追い詰めて参加させたものであるにもかかわらず、今になって反対を表明するなどわけのわからない対応になっています。
サンダース候補はスーパーチューズデイに地元バーモントに加え、オクラホマ、コロラド、ミネソタの計4州で勝利しました。これは予想外の善戦だと思います。私がサンダースなら英語で演説した後、スペイン語でもやりますね(あるいは誰かに翻訳を読ませます)。そして黒人から副大統領候補を選びます。万一サンダースが民主党の候補者になりそうなんてことになると、多分エスタブリッシュメントサイドはブルームバーグなどの第3の候補を出しそうです。この3人でやるのが1番面白そうです。
ふりかえって日本をみれば、民主+維新がサンダースのような立場をとれるかというと、それは無理で、どちらかというとクリントンのようなどっちつかずの立ち位置をとらざるを得ないということになるでしょう。それでも晋三の政権よりはましだと思いますが。
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