イザベル・ファウストのメンデルスゾーン・ヴァイオリン協奏曲ホ短調@東京文化会館2016年1月12日
非常に寒い日でしたが、イザベル・ファウストが聴けるというので都響のコンサートに出かけました。さすがにチケットはほぼ完売でした。本日のコンマスは矢部ちゃんで、サイドは山本さん。
イザベルは薄緑系の丈の短い麻マントのような面白いコスチューム。鋭角的な演奏のCDの印象とは少し違って、繊細だけれども神経質ではなく、柔らかく自然に流れていくような演奏で、スムースについていけます。振りかぶって構えたところとか、これでどうだというような見得を切るところがない、彼女独特の自然体の芸が確立されているという感じがしました。それでも盛り上がるパッセージでは、イナバウアーに近いように体を後ろにそらせるところが面白い。非常に新鮮なメンデルスゾーンで、今日文化会館に来て良かったと思いました。
「家庭交響曲」はとにかく第1、第2楽章が退屈で、私も周りの聴衆もダレきっていました。なにしろホルン9本という大編成で、エキストラも大勢招集しているわけですから、オケとしてコストパフォーマンスは最悪です。それでも第3、第4楽章はまあまあいいところもあるので、最後は盛り上がってブラボーも出ました。だいたい子供の教育方針が食い違って、夫婦でののしりあっているところを音楽にするっておかしいですよね。
私の前席にいた人が、風変わりなスーツを着ていました。詰め襟風の襟に、ボタンが斜めにならんでいるという不思議なデザインで、なかなか面白いと思いました。しかしイザベルの写真をみて(上の写真も多分そう)似たようなデザインのスーツを着ていることに気がつきました、彼女のお気に入りなのかもしれません。おそらくその人は彼女のファンで、同じ系列店でオーダーしたのでしょう。
帰りに都響定期800回記念ということで、お菓子をプレゼントしてくれました。こういうちょっとした心遣いがファンをつかむポイントですね。
ソリストアンコール:
クルターグ「サイン、ゲーム、メッセージ」より「ドロローゾ」
イザベル・ファウスト
https://www.youtube.com/watch?v=DP7ytQYwBAk
https://www.youtube.com/watch?v=OQT5_AVIga8
https://www.youtube.com/watch?v=GD5gkol-7BY
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