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2014年12月 3日 (水)

TBS党首討論

今回の選挙の争点がアベノミクス是か非か、集団的自衛権に関連した憲法解釈の変更などになっていますが、私は最も重要な問題はTPP、2番目は原発問題だと思います。TBSニュース23での党首討論を見ましたが、TPPについては全く議論されませんでした。

今税収が51兆円/年あるそうですが、政府はそれとほぼ同額を毎年日銀から借金しています。そしてその借金総額は、ごく近い将来国民の総貯蓄を越えることは確実です。こんなやりくりがずっと続けられるわけはないでしょう。世界的に資本主義が行き詰まっているなかで、近い将来日本は経済・社会システムを全面的に変更しなければならなくなることは確実です。簡単に言えば経済が成長しなくても、国民がちゃんと生きていけるような社会システムの構築です。円安政策を続ければ、昔のように輸出が拡大して国家が豊かになるというのは幻想ですし、万一それで成功しそうになったら、中国もロシアもEUも韓国も通貨安政策をおこなって、世界通貨安競争が勃発します。

その大きな変革の時代にあって、TPPは大きな足かせになるのは確実です。国家主導で社会システムを変えようと思っても、外国からいちゃもんがついて動きがとれなくなります。もっと短期的には、国債を外国にも売らざるを得ないようなことになって、ハゲタカファンドの策動で日本が壊滅的な被害をうけることになりかねません。TPPなんかやらなくても、尖閣問題を沈静化し(つまりうやむやな状態にする)、靖国神社にかわる戦没者追悼施設をつくれば、中国とはおたがいに制御しつつの貿易は可能だと思いますし、観光客も大勢日本に押し寄せるでしょう。中国とある程度友好的な関係になり、ロシアから天然ガスのパイプラインをひけば、外国に自衛隊を送る必要も無く(国連の活動は地球上に国家があることの税金みたいなものなので例外)、原発も必要ないでしょう。

日本が独自に大きな変革を行うためには、ある程度国際資本主義社会から距離を置く必要があります。現政権にそんな芸当ができるとは思えません。野党も与党と同様に、まだどんどん経済を大きくしていきたいという幻想にとらわれています。日本の2014年のGDPは1994年よりも低いのです http://ecodb.net/country/JP/imf_gdp.html 。この間政府がどれだけ経済を拡大しようとあの手この手で頑張ってきたことでしょう? それでもどうにもならなかったのです。株式市場から資金を調達出来ない企業を守るためには、グローバリズムが大きな脅威となります。そのためにもTPP参加はできません。

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