都響 ブラームス(シェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第一番ト短調(管弦楽板)@サントリーホール2014年6月1日
目が覚めると汗臭いにおいがしてびっくり。汗はかかない方なので、昨夜はよほど暑かったのでしょう。やむなくシャワーを浴びてから、サントリーホールに出かけました。今日ははるばるベルリンから、ベルリンフィルホルンセクションの4人をソリストとして招待してのコンサートということで、異常な暑さのなかでほぼ満席の盛況でした。
本日のコンマスは矢部ちゃん、サブはマキロンの名コンビ。最初の曲はモーツァルトの「フィガロの結婚」序曲。これはちょっとノリきれないように思いました。他の2曲に時間をとられてリハをはしょったのか?
2曲目はシューマンの「4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック」。おそらくシューマンはホルンという楽器が大好きだったのではないでしょうか? かなり凝った作品で、ホルン奏者にとっても難曲だそうです。しかしベルリンフィルの4人のメンバー(3人のオッサンと1人の美女)は、余裕しゃくしゃくで演奏。またそのホルンの音色がまるでアルプスの稜線を吹き抜ける風のようなさわやかな美音でした。ところでソリスト達の立つ位置が前すぎやしませんか?これでは全く指揮者が見えません。これは本人達の希望なのか、都響サイドのセッティングなのか、少し興味があります。
聴衆の拍手に応えてアンコールを2曲も演奏してくれました。さすがに4本のホルンのための曲というのはそうそうないので、彼らが改変・作曲したらしきもの。1曲目は冒頭がフェイントで、実はポピュラー音楽(ブルース)。2曲目はヴァレンドルフさんが作詞・作曲して、東京の地下鉄駅をつぎつぎ組み込んだ(速すぎて聞き取れない)歌を熱唱してくれました。彼は愉快そうな人ですが、作曲の才はあるとは思えません。
休憩後のメインは「ブラームス(シェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第一番ト短調(管弦楽板)」。どうしてシェーンベルクが、若き日のブラームスの作品をリメイクしたのかはわかりませんが、できあがったのは原作をはるかに凌駕する素晴らしい作品で驚きました。特に第4楽章はジプシー風の情熱と躍動感にあふれていて、まるで後のショスタコーヴィチを思わせるようなグロッケンシュピールの使い方が印象的でした。またクラリネットの狂気のようなフォルテにも驚きました。低弦も合奏だとひときわ深みが増します。ブラームスとシェーンベルクの2人がいて、はじめてできあがった名曲ですね。
4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック
https://www.youtube.com/watch?v=FULihJMj1ic
ブラームス(シェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第一番ト短調(管弦楽板)
https://www.youtube.com/watch?v=Mw5uas1xl6c
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