熊木杏里コンサート「贈り物」@EX Theatre Roppongi
満開の桜の中、昨日熊木杏里(クマッキー)のコンサートを聴きに EX Theatre Roppongi に行ってきました。なかなか良いホールだと思いました。地下3Fがメインフロアで、地下1Fまでがホール。2Fには広いウッドデッキがあって、そこに客を並ばせると入り口の混雑がさけられます。音響も素晴らしく、2年前の渋谷公会堂と比べると天国と地獄の違いです。
クマッキーは出産後だったので、もっと重量化して出てくるかと思いましたが、意外にスリムでした。にしてはマタニティーみたいなワンピース(新作アルバム「贈り物」のジャケットと同じ)に違和感がありました。サポートはキーボード、ギター、ベース、パーカッションで充実のメンバー。
1 桜見る季節
2 それでも
3 ファイト
4 四季
5 贈り物
6 太陽の種
7 都会
8 魚
9 コーヒールンバ (西田佐知子のカバー)
10 桜坂 (福山雅治のカバー)
11 誕生日
12 羽
13 ちょうちょ
14 Hello Goodbye and Hello
15 A day in my life
16 ホームグラウンド
17 春の風
18 言葉を届けて
アンコール
19 一千一秒
20 Wonder land
21 掌(たなごころ)
ダブルアンコール
22 時の列車
コーヒールンバは父が西田佐知子のファンだったので知っていましたが、ここで聴けるとは驚きです。ラテン音楽をとりこもうとしているのでしょうか? そういえば新作CD「贈り物」でもカントリー&ウェスタンのような曲もあって、守備範囲を広げるもくろみがあるような感じです。桜坂は Youtube でお馴染みですが、これもここで聴けるとはうれしい誤算でした。Hello Goodbye and Hello は最初の音が高くて歌いにくい曲だとおもっていましたが、なんとご本人がずっこけるとは・・・、でもやり直して成功。
「桜坂」 https://www.youtube.com/watch?v=3A24G0ffclQ
「Hello Goodbye and Hello」 https://www.youtube.com/watch?v=rWQHGNp9IWA
「コーヒールンバ」 https://www.youtube.com/watch?v=IvrVFHvOYOw
私としては「春の風」と「時の列車」(これも最初の音がとれずにずっこけましたが、やり直してつまづきながらもなんとか完唱)が聴けたので大満足でした。新作のなかでは「掌」という曲がなかなかの名曲だと思いましたね。
「春の風」 https://www.youtube.com/watch?v=i4ZPpJJDDec
「時の列車」 https://www.youtube.com/watch?v=xMwDtE7j2Uc
「掌」 https://www.youtube.com/watch?v=R0sP5Ghx9ik
甘酸っぱく、ふわふわした、第3者的な歌詞の時代はもう終わったのです。今はシビアで、現実逃避できないくらいの現実をつきつけられ、自分や時代の内部を掘り進み、衝突し、悩み、倒れ、それでも切なく夢見る時代なのです。戦後の苦しくともみんな生き生きとしていた時代の美空ひばり、高度成長のなかでプチブル時代を生きたユーミン、そして環境汚染・気候変動・破産財政・しめつけられる仕事・介護や貧困で窮屈な家庭・右翼政権の重圧などの中で生きる現代のクマッキー、歌姫は時代とともに移り変わります。
とはいっても、クマッキーのような私小説的シンガーソングライターには苦しいところもあります。これからはエッセイみたいに旦那や子供との私生活を語るというわけにもいかないでしょうし。ただ言えるのは、私をそのまま語らなくても人の琴線に触れる音楽を制作することは可能だということでしょう。
最後に「モウイチド」 クマッキーのベストプロモーション
https://www.youtube.com/watch?v=_4fVbLGdoUg
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