都響-カエターノのショスタコーヴィチ交響曲第7番「レニングラード」@サントリーホール2013年9月25日
サントリーホールへ行ってきました。今夜は当日券もあったようですが、平日にしては結構お客さんは多かったようです。本日のコンマスは山本さん、サブはゆづき。久しぶりに特任の店村さんも登場で、非常に気合いの入った演奏を聴かせてくれました。
前半は芥川也寸志の「チェロとオーケストラのためのコンチェルト・オスティナート」。ソロは都響の古川さんです。現代音楽にしてはなかなか良い曲だと思いました。琴線に触れるところもありましたし、少なくとも最後まで眠らずに聴くことができました。古川さんも素晴らしかったですが、大拍手にもかかわらずアンコール演奏はありませんでしたね orz...
後半はお目当てのショスタコーヴィチ交響曲第7番「レニングラード」。この曲の実演に接するのははじめてだったので、かなりの期待に胸を膨らませて席につきました。マエストロ・カエターニの演奏はなにか古き良き欧州を感じさせてくれるようなエレガントかつ強靱な演奏で、ロシア的にゴリゴリとおどろおどろしくやるところがなく、洗練の極致でした。これはタコファンには少し物足りなかったかもしれませんが、都響には非常に合ってましたね。リズムがしなやかに躍動していて、都響のエレガンスを最大限引き出していたと思います。
ショスタコーヴィチは第二次世界大戦で、ドイツ軍がレニングラードに迫る中で、人民義勇軍に参加しながらこの曲を作ったそうです。彼の音楽は20世紀前半の戦乱や独裁政治とどうしても密接に関係せざるを得なかったわけですが、もし彼がアメリカに住んでいたらどんな音楽を作っていただろうかと想像すると、バレエ音楽とかミュージカルとかやっていたのかなとも思います。
今日も都響の木管は聴き所満載。とくに第一楽章のファゴットのソロは素晴らしかったと思います。そのほかすべてのパートが実力を存分に発揮していました。面白かったのは第4楽章で、トランペット3本がRの袖から引っ込んだと思ったら、Lから現れてハープの後ろでひとしきり進撃ラッパのようなパッセージを演奏して、もう一度Rに戻るという手の込んだ演出でした。これは楽譜に書いてあるんでしょうね・・・。
終了後はあちこちからブラボーや絶叫が飛び交い、盛り上がっていました。
こんな曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=Xbru9UcCLQQ
http://www.youtube.com/watch?v=sxpYqpSV-vU
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