真夏の方程式
牧の原のシネコンに行ってきました。見たのは「真夏の方程式」。1日に1回しか上映してなくて、お客さんも十数人でしたが、予想を上回る良い映画でした。西伊豆の温泉街と海の美しい風景の中でおこった事件を、例によって湯川学と岸谷美砂が切れ味鋭く解決していきます。
しかしTV番組のようなギャグは一切なくシリアスな展開。福山雅治は素でDJなどやっているときよりも、俳優やってるときが圧倒的に輝いています。科学者としての凜とした姿勢とともに嫌みな雰囲気が実にはまっていて、彼にとって湯川は当たり役。さすがに東野圭吾だけあって、ストーリーもきっちりまとまっていて、突っ込みたくなるところもありません。
「大人の事情を子供はどう受け止めたら良いのか」というテーマが全体の底流になっています。山崎光君の名演がこの映画には絶対に必要で、彼はきっちり難しい役割を果たしていました。銃撃戦・カーチェイス・軽いジョーク・ノンストップの展開などハリウッド的なものを一切廃したにもかかわらず、西谷監督の力でしょうか、最後まで飽きずにもっていかれました。それにすべてのカットがそれぞれ美しいのには感動しました。
最後に風吹ジュンはやっぱりすごい女優だと思いました。この映画の中で一番難しい役だと思いますが、わざとらしさが一切感じられない名演技。杏はさすがにモデルとしての矜持でしょうか、実に美しい日焼けでした。最後の海に潜るシーンはドッキリ。ただなんとなくNHK向きのキャラかなとは思います。
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