クリックのノーベル賞メダルがオークションに!
1962年は生物学にとって記念すべき年でした。この年にワトソン・クリック・ウィルキンスの3人が、DNAの構造が2重らせんであることを解明した1953年の業績を評価されて、ノーベル医学・生理学賞を授与されました。おそらく生物学関係では、二十世紀最大の業績でしょう。ノーベル賞受賞者には23金のメダルが授与されます。
フランシス・クリックは2004年に亡くなりましたが、1990年にメダルをファミリートラスト(家族信託)に入れていました。ファミリートラストに財産を入れると自分のものではなくなるかわりに、節税もできるし、債権者や離婚によって奪い取られるリスクを回避出来るそうです。また必要なときには売却して、子孫の利益に供することもできるシステムだそうです。
from wikipedia
そのクリックのメダルが4月11日にオークションにかけられるということで話題になっています。おそらく50万ドル前後(約5000万円)で落札されるだろうと予想されています。さらに1953年に彼が12才の息子に書いた手書きの手紙もオークションに出されるそうで、こちらは100万ドル(1億円)~200万ドル(2億円)で落札されると予想されています。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2600A_W3A220C1CR0000/
日本でノーベル賞やオリンピックのメダルが売却されるといえば、おそらく顰蹙を買うと思われますが、欧米ではこういうこともあるのかと驚きました。科学の業績もお金まみれということですね。そういえば、薬学・医学関係のニュースを握っていそうな研究者のところには、よくヘッジファンド関係者らしき人物から電話がかかってくるそうです。
4月12日記 オークションの結果:
メダルは227万ドルで、手紙は600万ドルで落札されたそうです。
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