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2012年8月 6日 (月)

カルテット・ローエ室内楽トークコンサート「死と乙女」等@東京文化会館小ホール2012年8月5日

A


私にとっては今夏最大のイベント、4日・5日のコンサート連チャンの2日目です。今日(といってももう昨日のことになりますが)はカルテット・ローエのチェンバートークコンサートを聴きに、東京文化会館小ホールに出撃。

カルテット・ローエはメンバー全員が都響の楽団員です。ポスターにカルテットの名前がないのは、都響が関与するコンサートなので大人の事情があるのでしょう。第一バイオリンは屈託のない笑顔が魅力の都響の華=田口美里さん。第二バイオリンは鳩系のつぶらな瞳の小林久美さん、ヴィオラは学者然とした小林明子さん、チェロはなんとなく得体が知れない江口心一さんというメンバーです。江口さんのブログ↓。
http://yaplog.jp/egushin/archive/47

もともとこのコンサートは、後半はショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲で変わらないのですが、前半はハイドンの作品だったのがシューベルトの「死と乙女」に差し替えられ、さらにモーツァルトのアダージョとフーガ(K546)が追加されるというドタバタでした。これは私が想像するに、トークコンサートと銘打ったので、トークをいろいろやろうとしたのだがうまくいかず、どんどん短くなってしまって、演奏の時間を増やさざるを得なかったのではないかと思われます。

弦楽四重奏「死と乙女」の演奏の前に、歌曲の方のマティアス・クラウディウスの歌詞を朗読したのですが、江口さんの朗読にはノックアウト(ううっ 気持ち悪)されました。トーク時間を減らしたのは正解かも。田口さんと小林明子さんは水色系の目の覚めるようなドレスで登場。

演奏は非常に精密なアンサンブルかつ緊張感がある素晴らしいものでした。第4楽章などは軽やかさも感じられるくらいの解釈でした。とてもオーケストラの余技でやっているとは思えません。

ブレイクでロビーに出ると、なんとマキロンに遭遇。プライベートで旦那さんと来られていたようです。貫禄の体型と押し出しはさすがに都響のダイナモです。四つ足のステッキを持ったおじさんは今日も最前列です。私がでかけるコンサートには100発100中最前列に陣取っておられますが、ここでも最前列とは驚きです。

後半のショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲(作品57)ですが、ピアノの小川典子さんも含めて全員赤黒のドレスにお色直し。特に田口さんは前半のドレスと全く同じデザインで色違いという凝り様でした。しかもハンカチまで赤に変えてきました。

この曲はシンフォニーなどより素のショスタコが感じられる、ショスタコらしい、しかもわかりやすい曲です。小川さんのような重鎮が登場すると、居るだけでピーンと緊張感が走る感じで、このような曲にはうってつけです。非常に楽しめました。

そしてアンコールはシェーンベルクの「鉄の旅団」。・・・って何? これはシェーンベルクが第一次世界大戦で従軍していたときに、軍の慰労会のために作った曲だそうです。演奏者が歌いながら楽器を弾くという趣向。江口さんが「隊長」とか「ファイト」とかどなりながら曲が進行します。そして極めつけは小川さんもピアノを弾きながらいびきをかくという驚くべき事態が・・・。残念ながら(?)田口さんは歌もうたわないし、いびきもかかないという・・・箱入り奥様ってことですか?

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