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2012年5月22日 (火)

都響のフランク交響曲@東京文化会館2012/5/21

1今シーズンの都響のプログラムの中で一番期待していたコンサート。東京文化会館大ホールですが、90%くらいの入りでした。本日の指揮者はイオン・マリン。ルーマニア人で、歌劇場育ちの方だそうです。コンマスは四方さんで、サブが矢部ちゃんという豪華版。

まずワーグナーの「リエンツィ」序曲。冒頭のトランペットで若干アレでしたが、以後同じ編曲でまあいいか。堂々として押し出しのきいた立派な演奏でした。指揮者の経歴からみて、自家薬籠中の曲なのでしょう。都響は今日も好調。

2曲目はシューマンのチェロ協奏曲。ソリストは巨匠メネセスです。こんな名人の演奏を上野で聴けるだけでも幸せです。内省的な曲で、メネセス氏は自分の世界に浸りきっているという演奏でした。都響もそのプライベートな雰囲気を壊さないよう、控えめなノリでサポートしていたと思います。私はこの曲は理解が不十分なので、かなり緊張して聴きましたが、何度か聴いているうちにきっと次第に分かってくるような予感はします。

アンコールはバッハの無伴奏チェロ組曲第1番からサラバンド。メネセス氏はとても親密な感じで、ペットのネコを抱いているような感じで弾いていました。そしてその間指揮者は退場せず、バイオリンの後ろで聴いていました。これは演出かもしれませんが、なかなか良い印象ですし、ソリストとしては正直嬉しいのではないでしょうか。

休憩後はいよいよフランクの交響曲。かなり濃い味付けで、やりすぎという感じのところもありましたが、決して重い演奏ではなく、弦楽器などむしろ非常にさわやかな感じがしました。木管の美しさも、イングリッシュホルンをはじめとして文句なし。予習でマルティノン=フランス国立放送管弦楽団の演奏を聴いてきたのですが、今晩の都響はアンサンブル・ニュアンス・盛り上がり、すべての点において圧勝していると思いました。重厚なハーモニーが売りの曲ですが、今夜は少し違った美しさをこの曲に発見できました。指揮者も思い通りの新機軸の演奏が実現できて、満足したのではないでしょうか。

メネセスさん: http://www.youtube.com/watch?v=yyiT0k3ApcQ

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