フルシャ、デンマーク王立歌劇場を辞任! デンマークはいま?
マエストロ ヤクブ・フルシャは都響の主任客演指揮者で、昨年暮れには左記のようにドヴォルザークのスターバト・マーテルをきかせてくれました。今春手勢のプラハ・フィルを率いて来日公演を行う予定です。彼は弱冠30才でデンマーク王立歌劇場の音楽監督になるという快挙をなしとげました。
ところがHMVの「ベルリン・フィル・ラウンジ」第56号をみると、なんとたった6ヶ月で辞任するというのです。いったいどうして? 原因は王立歌劇場の運営費の大幅カットとリストラだそうです。王立歌劇場というのはデンマークにとって大変大切な施設ですから、これを解体するというのはよほどのことなのでしょう。デンマークはいまどういう状況なのでしょうか?
デンマークはEUに加盟していますが、ユーロでなくクローネを通貨としています。しかしリーマンショックはこの国も直撃し、資金不足で企業経営が困難になって大量の失業者が街に溢れるという状況に至ったそうです。そうなると失業保険がパンクし、国債も売れなくなって国の資金調達が困難になった結果、王立歌劇場のリストラという思わぬ事態になったのだと思われます。住宅バブルの崩壊は米国と同様の事態だそうです。これはギリシャやイタリアが注目されていますが、デンマークはもっと厳しい事態なのかもしれません。
ただ日本と違うのは、デンマークは食糧自給率が300%、エネルギーも買わなくてよいという国ですから、餓死者や凍死者がどんどん出るということにはならないと思いますが・・・。それでも社会福祉国家の看板は降ろさざるを得ないことになりそうです。
さて日本でも野田政権があせりまっくているようですが、政局重視のドロドロ政争でデフォルトということになれば日本もとんでもないことになりそうです。ともかく自前の食糧と、原発に頼らないエネルギーを、多少時間はかかってもなんとか確保してほしいものです。
それにしてもサブプライムローンの仕組みを作って、破綻することが分かっているのに、懐に札束をつっこんだらさっさと手を引いてすずしい顔をしている人々がいるのはむかつきます。
フルシャの練習風景とメッセージ:
http://www.youtube.com/watch?v=JEO_8l6mgjo
http://www.youtube.com/watch?v=GpzsirJ0QY8&feature=related
ソウルフィルを指揮するフルシャ:
http://www.youtube.com/watch?v=90y5PxVZ58Y&feature=related
(このオケの演奏はコチコチカチカチの感じで、フルシャも困ったのではないでしょうか)
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