バイエルン紀行 2.お仕事と宴会
空港からSバーン(京成線→地下鉄浅草線のような鉄道)に乗って、一路ミュンヘン中央駅へと書きたいところですが、なんとSバーンのチケットが買えません。地球の歩き方に出ていたものとは全く違って、コンピュータ式の自動販売機で、どこをどう操作していいのかさっぱりわかりません。左隣ではアメリカ人らしい若い女性の二人連れが議論しながらあれこれやっていますが、はかどらないみたいでした。右隣ではやはり旅行者の老人が、じっと画面をみつめて呆然としています。かなりあせってあちこちいじっているうちに偶然 Pay というボタンが出てきたので、押してコインを入れるとやっとチケットが出てきました。再現できません。出てきたチケットを、日付押印機(改札はない)に差し込みますが何もおこりません。またドッキリです。どうもランプが赤だとダメみたいで、しばらく行くと緑のランプがついているものがあったので、やっと刻印に成功。これでやっと使用可能なチケットになりました。
やっとこさ乗り込むと、むかいに座った女性がいきなり肩をはだけて、乳房を丸出しで子供に母乳をのませはじめました。ええーっ・・・マジですか? 昔東武東上線でみかけたことがありますが、いまの日本ではあり得ない光景です。あとでドイツ人に訊くと、そうめずらしいことではないとのこと。所変われば習慣もかわるものです。
刺激の多すぎる旅でしたが、やっとミュンヘン中央駅(Munchen Hbf)につきました。ここは大規模な窓口があって、対面で切符が買えます。病院のように、まず整理券をもらって、ソファーにすわって画面を眺めていると、この番号の人は何番窓口へという案内があるので、その窓口で切符を買います。切符にはどの駅で何番線から何番線に乗り換えるという指示まで記載してあるので親切です。ただし日付の管理は厳しく、往復切符を買って、帰りが伸びたりすると無効になるので、なるべく往復切符を買うのはやめたほうがいいと思います。
さて28番線のフュッセン行きの特急に間に合いそうだということで、その切符を入手。さてホームに向かうと28番線などありません。あせって探しているうちに、一番右のホームの壁に矢印があったので、そのホームを進んでいくと、右の方に高番号のホームが見えてきました。写真はそのフュッセン行きの特急(1)。なかなか快適な列車でした。平日ですが、地元民と観光客で結構混んでいました。カウフボイレンで降りて、タクシーでイルゼーへ。
会場は昔修道院だったところを、会議場に改装したものだそうで、日本にはない光景です(2)。
講演するミニスカ・ボディコン・ハイヒールの女性研究者。参加している人の国籍を調べて、各国語で締めの挨拶をスライドに出すとは、なかなか油断ならない強者です。
ホテルも、もと修道士のセルだった部屋を改装したもの。感じのいいデスクです。
2日目に私もお役目を終えて、午後はフュッセンのノイシュヴァンシュタイン城へ参加者全員でエキスカーション、そして宴会。写真5はミーティングで知り合ったニュージランドの研究者と日本人の奥様。彼はデーブ・スペクターなみの日本語の達人です。「時には奥様とケンカしますか?」ときくと、奥様の方が「怒った顔がかわいいって彼が言うので、ケンカにならないんですよ」とお答えになりました。
うしろに小さくノイシュバンシュタイン城が映っています(岩山の左下)。
日本なら150人の宴会ともなれば、はじめの挨拶と乾杯の音頭、おひらきの挨拶はかかせませんが、南ドイツの人々(学会の中心が南ドイツの大学と会社のスタッフ)はすべてが適当で、いつのまにかはじまって、いつのまにか終わります。それでいて、屋根がみんな赤系統であることなども含めて、妙に統制がとれています。魚や鳥の群れのような集団です。ミーティングでもベルなどの用意はしなくても、ほとんどの人が1分違わず持ち時間ぴったりで講演を終えます。写真6はやはりミーティングで知り合った某大学教授と奥様。
日本人なら150人のエクスカーションなら、かならず時間や集合場所など細かい行動予定を決めて印刷物をつくりますが、それも全くなく適当です。何でも阿吽(あうん)の呼吸でやろうというのが彼らのポリシーのようです。
・・・ お城はネクスト記事で ・・・
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