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2011年7月 9日 (土)

NHKスペシャル どうする原発

「NHKスペシャル どうする原発」(http://www.nhk.or.jp/genpatsu/)は長丁場の番組でしたが、完全試聴しました。NHKも頑張ったものだと思います。

奈良林教授はさすがに原発エリートだけあって、さらさらと一見わかりやすそうな議論を展開していて目立ちましたが、こんなゴリゴリの原発推進派が、原発を規制する原子力安全委員会のメンバーであることには不安を禁じ得ません。彼は例えば情報開示の問題などをはじめとしてサラッとウソをついたり、巧妙に問題をすり替えて、相手を折伏しようするという汚い手を使ってくるので、信用できない雰囲気がします。私が最もつきあいたくないタイプの人間ですね。

澤さんと飯田さんは、なんかこの種の議論に手慣れているという感じがあって、まじめにこの番組を試聴しようとしている素人としては若干違和感がありました。後藤さんは誠意を持って議論しようとする姿勢が感じられて、人間的に信用できる人という感じがしました。ただ彼は話し下手というのが困ったところです。

出演者のなかで100点だったのは、唯一ズブの素人の吉永みち子さん(競馬騎手の奥様)で、頭が切れるところを示しました。私が気に入ったのは、彼女だけが地熱発電に言及したことです。奈良林教授などは意識的に地熱発電にさわらないようにしているようでした。彼にとって太陽光や風力は、原子力で圧倒できるもの。怖いのは地熱発電ということを証明したようなものです。法改正によって国立公園内に発電所を設置できるようにすれば、数年で原子力を凌駕するパワーを持つ可能性に恐れを抱いているのでしょう。

水野解説委員のファインプレーは、核燃料サイクルの話までつっこんだことです。できれば、ここが破綻すれば(もう破綻したも同然ですが)核燃料の寿命は石油より短いというところまで話を進めて欲しいところでした。

政府がまずやるべきことは、原子力安全委員会のメンバーをもう少し原発推進に関して中立的な立場の人にチェンジする・・・・ということだということがよくわかりました。

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