経鼻内視鏡 お茶の水から田端へ
哺乳類の鼻の穴というのはノドの奥の方に開口していますが、これは口と鼻の間に二次口蓋(口と鼻の仕切り板)が発達しているためで、哺乳類の大きな特徴のひとつです。鳥類や爬虫類では鼻の穴は口の中に開口しています。これにどういうメリットがあるかというと、食べ物をかみ砕いている最中でも楽に呼吸できるということでしょうか。ヒトなどでは1分でも呼吸が止まると大変なことになるので、2次口蓋の存在は有り難いわけです。そのほかに鼻の穴の中に臭いやフェロモンの受容体を多数配置することもできます。
経鼻内視鏡はこの鼻の穴を利用した胃カメラで、患者にとって実に楽に胃の観察をしてもらえます。嘔吐反射が激しく起こる部分をスキップできるので、オエッといういやな気分を回避できます。今日はお茶の水の三楽病院(上)で検査結果を聞いてきました。私の胃にはまるでお花畑のようにきれいなポリプが多数あるのですが、「悪性化していません」ということでまた大丈夫だったようです。
経口内視鏡で見てもらっていた頃には、医者が自分の研究用サンプルをとらせてくれというのでOKしたら、あれこれやっているうちに麻酔が時間切れになって、のたうち回ったことがありました。それ以来その病院には行っていません。
帰りに用があって田端に立ち寄りました。田端の駅前には写真のような高い石垣の切り通しがあります(中)。写真に見えるアスカタワー(オフィスビル)ができるまでは、ほとんど高いビルも商店もない閑散とした駅前でした。明治時代にはこの切り通しがなくて、田端のお山と呼ばれていたようです。夏目漱石の「三四郎」には、この山を越える細道を通って向こう側に降り、西日暮里まで行って本郷通りに帰って来るというミニトリップの記述があります。西日暮里の武家屋敷というのが現在の開成学園です。
用を済ませて懐かしい商店街を歩いていると、土砂降りの中、靴を手に持ってストッキングで歩いている人を見かけました(下)。ツキのないときはこういうものなのですね。なぜか靴屋ではなく、隣の昇陽堂に入っていきました。あの店にスリッパや靴なんか売っていたかなあ??
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