海軍反省会
昨日、今日(10日)、明日とNHK-TVで「日本海軍 400時間の証言」という番組をやっています。これは大きな衝撃でした。終戦後30年以上経ってから、帝国海軍将校達が集まって、太平洋戦争の反省会をみっちりとやっていたことが明らかになり、その中での証言が紹介されています。
海軍の実務担当者が、当時の軍備ではとても米国と開戦できるような状況ではないと考えていたにもかかわらず、軍令部の意向で開戦に流れていったとか、軍令部は特攻を指示したことを認めていないとか、戦犯にならないようにマニュアルの作成までやっていたとかの話が生々しく語られています。
このような反省会を本当は帝国陸軍関係者によりやってほしかったと思いますが、彼らは海軍ほどの反省すらできないのでしょうか?やはり処罰なしで、不完全で、未完であっても日本人の手による東京裁判を行い、太平洋戦争を総括するという作業を行うひつようがあるのではないでしょうか?それなしで、日本の将来像を示すことなどできるはずがないでしょう。日本の回りは中国、ロシア、米国でがっちり固められており、それは太平洋戦争当時と変わりはないのです。
この証言の一部はすでに本になって発売されているようです(私は未読)↓。
http://www.amazon.co.jp/%E8%A8%BC%E8%A8%80%E9%8C%B2-%E6%B5%B7%E8%BB%8D%E5%8F%8D%E7%9C%81%E4%BC%9A-%E6%88%B8%E9%AB%98-%E4%B8%80%E6%88%90/dp/4569709702
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三郎梅津氏はこの本を読んで、(日本という国は)
(1)国家システムが封建制度
(2)事なかれ主義
(3)国家戦略がない
これは今の政治と同じではないか。
そう、結局、戦前と今も体質は変わらないのである。
この本が出たのは私たちに国民に対する警告と思った。
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と述べておられます。まあそうでしょうね。
しかし石原都知事閣下のような男がトップにいると、オリンピックに反対しただけで部下はひどい目にあうわけですから、なかなか反対意見の発言はできなかったのでしょう。事なかれ主義というのは、トップにいる人間が独裁者であればあるほど蔓延するものです。
そういえば、麻生という総理大臣は、小泉内閣の閣僚だったときに「本当は郵政民営化に反対だったのだが、結局賛成した」などと宣っていましたねえ。まるで海軍上層部の鏡をみるようです。
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