アシカのヒゲ: エプソンアクアスタジアムにて
哺乳類の毛の存在意義については左のようなことが考えられますが、哺乳類のなかでも完全な海獣の鯨やイルカでは毛が退化しています。
水の中では毛の保温機能はなくなりますし(毛と毛の間に空気をためて体温を保つという機能は、水で満たされるため意味がなくなる)、水は紫外線を遮断するので、紫外線から皮膚を守るという機能も無意味となります。
また鯨やイルカは音波・超音波などで周囲を探索できるので、感覚器官としての毛の意味があまりありません。通常行動しているスピードが速いので、ヒゲでものを探るなどというのも意味がありません。
つまり青の部分が毛の重要な機能であり、その意義が失われるような環境で生きる生物では、毛は退化してしまうと考えられます。
ところが、エプソンアクアスタジアムで芸をするアシカを観察していると、不完全な海獣アシカのヒゲはよく発達していてかつ非常によく動くし、かなり実用的なのではないかと思いました。
アシカは水中ではヒゲはぴったり肌にくっつけて寝かせて泳いでいます。そのほうが抵抗少なく泳げるのでそうしているのでしょう。陸上でもなんでもないときは2のように、ヒゲは後方に向いています。
ところが、なにか物が近づいてきたときなどには、ぐっと前に向けて物をさぐるような動作をします。ボールを受け取るときなどは、鼻より先にヒゲで受け止めている感じです。3をみると、ちょっと見にくいですが、明らかにヒゲを立てています。このときだけではなく、アシカは陸上では、犬や猫より、はるかに頻繁にヒゲを立てたり寝かせたりしていています。これは立毛筋によるものではありません。立毛筋は不随意筋で、寒さなどのストレスで自然に毛を立たせるものです。このヒゲはあきらかに随意筋によって、アシカの脳の指令によって適宜動かされています。
イルカショーは豪快で、この水族館の目玉ですが、アシカもなかなか芸達者で楽しく見学させていただきました。飼育員の苦心に頭がさがります。
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コメント
はじめまして。こんにちわ。髪の毛の事で相談にのっていただけないですか?よろしくお願いします
投稿: ゆずき | 2010年5月22日 (土) 11:26
ゆずき様 ようこそ
髪の毛のことでご相談ということですが、東京に在住の方でしたら、東京医科大学皮膚科を訪ねてはいかがでしょうか? 専門の先生が多数いらっしゃいます。
http://www.tokyo-med.ac.jp/derma/toppage/index.htm
もし毛髪サイエンスに関係したことでしたら、私にメールをいただいてもお役に立てるかも知れません。
morph99@nifty.com
投稿: monchan | 2010年5月23日 (日) 17:26