マランツPM-13S1
この機種(マランツ PM-13S1)にするか、アキュフェーズやラックスマンのローエンドの機種にするか少し迷いました。高級料亭というのはメンツやプライドがあるので、一番安いコースでも、決して妙な料理は出しません。しかし結局、CDプレーヤーをマランツのものにしたことと、この機種が外観・内容共に高級感があって、音についても納得したという理由で決めました。肉厚のアルミパネルや立派な覆いのついた高級トランスはくすぐるものがあります。アキュフェーズやラックスマンの製品には大きなレベルメーターがついていて、何か測定器を思わせるものがあるのも気になりました。PM-13S1の威圧感のない、適切なサイズも気に入りました。
音はコンサートホールでクラシック音楽を聴いた場合にかなり近いと感じました。もっとビシッとメリハリの効いた音(例えば渋谷のライオンの音みたいな)が好きな方は、別の機種にしたほうがいいと思います。私自身はクラシックとJPOPがメインなので、この柔らかくて奥行きがあり、繊細で分解能の高い音造りが気に入っています。ボーカルはきわめて自然な音です。意図的に厚みや暖かさを加えた音が好きな方も、別の機種にしたほうがいいでしょう。
使い勝手はかなり特殊です。写真でもわかるように、ファンクションとボリューム、どちらのノブにも刻みも表示もありません。ファンクションを回すと、真ん中の窓に「CD」などという表示が現れます。ボリュームもやはり窓に-○○dBという表示が出ます。CDトレイの動作はのんびり目。ファンクションとボリューム以外のスイッチが小さいのも気になります。私も含めて、この点は気に入らないという人が多いかも知れません。前面パネルを照らすブルーライトはなかなかおしゃれで、私的にはナイス。このためにライトを消して聴きたくなります。
結論的に言えば、オーディオファンより、コンサートホールでクラシック音楽を聴くのが好きな人にお勧めです。ポップスやボーカルファンの方は、この傾向の音がお好みならどうぞという感じ。ジャズファンには考え物でしょう。私自身は15年くらいは使いたいと思っています。いい音とはどういうものかというのを、この機種と、CDプレーヤーSA-15S2に教わったような気がします。
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コメント
初めてコメントさせていただきます。サイトをお持なのを今頃気付いた次第です。多方面にわたるカテゴリーのコンテンツに驚くとともに、深い洞察に感心させられています。
お気に入りの高級プリメインアンプに巡り合えて良かったですね。私も狭い工房に置いてある古いASTスピーカーを作動させるアンプを捜し求め、やっと低域に満足出来るようになりました。
投稿: 水彩色鉛筆 | 2009年5月22日 (金) 13:08
コメント有難うございます。
水彩色鉛筆さんはオーディオファンなんですね。私はオーディオの微妙な点はわかりません。ある程度以上の製品は、特殊なものを除いて、ほとんど同じにきこえます。ただこのPM-13S1については、ある程度特徴があり、面白いと思いました。
私のスピーカーも古いセレッションのものです。水彩色鉛筆さんもよいアンプに巡り会えておめでとうございます。
投稿: monchan | 2009年5月22日 (金) 17:21