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2009年3月29日 (日)

インバルと都響のチャイコフスキー交響曲第5番

Photo マエストロ エリアフ・インバルは、ジャン・フルネ氏やガリー・ベルティーニ氏と同様、都響を最後のハイムに選んだのでしょうか? 

今日のコンサートはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番からはじまりました。ピアニストは若手のホープ田村響氏。2007年にロン・ティボー・コンクールで優勝したそうで、早くも巨匠の雰囲気が漂っているプレイスタイルでした。この曲は得意だそうで、堂々とかつ繊細に弾ききりました。聴衆の歓呼に応えて、異例のアンコールまでやってくれました。藤川球児などと同様、この人も名前からして、親の期待通りの才能をもって、すくすく成長した人だと思われます。しかし考えてみれば、物心つかないうちから職業を決められているような名前が重荷になって、苦しんでいる人も多いのではないでしょうか?

後半はチャイコフスキーの交響曲第5番。都響はインバルのタクトにぴったりと寄り添って、まだ付き合いが浅いにもかかわらず、素晴らしいコンビネーションをみせてくれました。次第に全員が火の玉となって、聴衆全員のハートを焼き尽くしました。都響の歴史に新しい1ページを書き加えた素晴らしい演奏会だったと思います。私が数えただけでも14本のマイクが設置されていたので、おそらくライヴアルバムが出版されるでしょう。演奏会に行けなかった方々にも是非聴いて欲しいと思います。チャイコフスキーの5番というのは、カオスのようではありますが、わけのわからない生きるエネルギーを与えてくれるような気がします。

余談ですが、第2楽章と第3楽章の間で、インバルさんとコンマスの山本さんが指揮台を動かしていたのにはびっくりしました。サントリーホールの担当者が、あまりに客席よりにずらしておいたためで、ホールの大失態です。ちゃんと仕事して欲しい(喝)。

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