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2009年1月10日 (土)

山崎ハコ ベストコレクション

Hako 先月はワーナーの「西島三重子 スーパベスト・コレクション」を聴きましたが、今月はポニー・キャニオンの「山崎ハコ ベスト・コレクション」を入手しました。1975年の「飛・び・ま・す」から(みーちゃんと同じ年のデビュー)、1984年の「てっせんの花」までのアルバムからのベストです。

セレクションというとベストヒット集という響きですが、コレクションというと、コレクターというのはめずらしいものを集めるのが常ですから、ややカルトな感じがします。ハコちゃんのルーツは民謡・ブルース・ロック・ファドなど、みーちゃんはクラシック・映画音楽・シャンソン・ラテンなどがルーツだと思いますが、二人とも日本人なので、日本の歌謡曲やデビュー当時全盛だったフォークなどは共通の基盤で、はじめた頃は二人ともフォーク歌手に分類されていました。

さてこの懐かしい曲満載のCDですが、「白い花」は今井美樹の「半袖」と並ぶ不倫の名曲です。前者はエンヤトットとブルースが入り交じったような土俗的な雰囲気の曲で、「できることなら この指で お前を摘んでしまいたい」というような刺激的な歌詞もありますが、結論的には負け組のぼやき。後者は洗練された美しいバラードですが、結論的には「正妻には負けないぞ」というがんばれソング。

でもなぜか私が一番好きなのは、最も山崎ハコらしくない曲「何度めかのグッバイ」。この曲の編曲はコンピュータ音楽の大家喜多郎で、ギター一本アコースティックが売りだった山崎ハコがよく思い切ったなという美しい曲です。このアルバムのプロデューサーの名前は書いてありませんが、「何度めかのグッバイ」をラストにもってくるあたり、趣味が一致しているんでしょうかね。ベストアルバムだといっても、ちゃんと制作責任者の名前は記載して欲しいです。

暮れに石丸電気に行って、ヘッドフォンを片っ端から試聴して、結局AKGの3万円くらいのものを買ったのですが、他のメーカーのもので、びっくりするくらい耳に悪そうな刺激的なものがありました。全般的に鋭くうるさい感じの音の製品が増えていてびっくりしました(モニタータイプというのか)。AKGの製品はどれもベースやボーカル中心の落ち着いた音で安心できます(リスニングタイプと言うらしい)。これでこのCDに収録されているライヴの「気分を変えて」を聴くと、何かライヴの空気感まで伝わって来るような熱い音で感動しました。

今若かったら彼女はラップをやっていたのではないだろうか?
ハコちゃんの歌詞は刺激的で文学的なので、彼女について語る人は多くて、関連サイトはたくさんあります(下記など)。

http://www31.ocn.ne.jp/~hako/
http://www.jisin-blog2.jp/utahime/cat3521908/index.html
http://www.wombat.zaq.ne.jp/ben/hako3.html

山崎ハコ:ベストコレクション History 1975-1984 PONY CANYON PCCS-00046

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