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2008年8月 3日 (日)

パンドラ

240pxpandora 「パンドラ」ってジェームズ・メイソンとエヴァ・ガードナーの昔の映画もあるらしいですが、ここはWOWOWで放映したテレビドラマ「パンドラ」の話。井上由美子氏の大傑作。本も幻冬舎文庫で出版されています。

パンドラはギリシャの神ゼウスが人間に災いを与えるためによこした女性で、もっていたパンドラの箱をあけて、疫病、貧困、罪などの厄災が飛び出し、あわてて閉めたときには箱の中に希望しか残っていなかったという神話が有名です。図はウィキペディアにあったパンドラの絵です。手にパンドラの箱を持っています。

このドラマでのパンドラの箱とは、病院の片隅で人にバカにされながら、18年もがんの特効薬の研究をしていたある医師がついに発明したその薬です。その薬をめぐって大学、病院、警察、政府、製薬会社などが暗闘を繰り広げる医療サスペンスですが、実にストーリーがエキサイティングで引き込まれます。

俳優陣も脚本がいいので思い切り感情移入してみんな大熱演。とくに主役の医師をやっている三上博史は壮絶な名演で胸をかきむしられるようなシーンの連続です。厚生労働大臣役の小野武彦も、ものすごいエネルギーで心をゆすぶってくれます。この人こんなすごい俳優だっけ? 殺人犯として追われながら、最初の治験患者となるのは谷村美月、三上の友人女医は小西真奈美。彼女たちもなかなかの熱演です。刑事役の柳葉敏郎のクサい演技もそれなりにはまっていて、そんなに気になりませんでした。

評判非常に良いみたいなのでDVDもそのうち出るでしょう。

遺伝子を細胞内に運ぶベクターの研究はなかなか大変です。それが遺伝子治療には最も重要なのはだれでもわかるのですが、すこしずつ成果を小出しにして研究室の維持をはかるということができないので、研究費切れで終了することになりがちで、大学など日々成果を上げていかないと生き残れないようなところではもたないのです。十分な設備と研究費があって数年間はほっといてくれるようなところでないと、うまくいく可能性は少ないでしょう。

番組ホームページは↓
http://www.wowow.co.jp/dramaw/pandora/

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