毛と羽毛
日本語だと繊毛、鞭毛、体毛、羽毛なんでも毛ですが、さすがに牧畜民族の欧米では毛にまつわる単語が多い。例えば産毛は lanugo, 陰毛は pube, 感覚毛は vibrissa などがあります。
鳥の羽毛をよくみると先端部分の規則的な部分と根元のもやもやした部分があります。規則的な部分は羽板、もやもやした部分はダウン様フェザーといいます。そのほか哺乳類の毛のシンプルな構造に比べて、分岐構造があるなど大変複雑な構造となっています(上図に示しますが、細かいところは描ききれていません)。
歴史的にみれば、哺乳類の毛が古生代のペルム紀あたりにできた(明確な証拠はない)と思われるのに比べて、鳥類の羽毛は中生代に出現した恐竜の仲間である獣脚類が発明したものとされています。ですからもともとは空を飛ぶためにできたものではなく、保温などの目的のものだったのでしょう。その後中生代のうちに急速に進化して、驚異的に複雑な構造を獲得し、空飛ぶ恐竜を生み出しました。現在の鳥類はその子孫だというのが学会の定説です。
もともと起源が違うので発生の過程も異なっており、下図のように哺乳類で皮膚の一部が落ち込んで、そこから毛が発生するのに比べ、鳥類の羽毛はまず皮膚の一部が突出し、その後まわりが陥没することによって基部ができあがります。興味のある方は下記文献に詳しい記載があります。
Hair, scales, fur, feathers. Of all the body covering nature. Scientific
American, March 2003, pp.62-69
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