しんどい本-オオグソクムシ
アンドリュー・パーカーの「眼の誕生」という本を第6章まで読んだのですが、全9章であるにもかかわらず、さっぱり肝心な話がでてきません。あまりに前置きが長いので、そろそろ飽きてきました。ただちょっと面白かったのはオオグソクムシの話でした。オオグソクムシというのは、海底をうろついて腐肉やヒトデなどをあさる生物で、陸上のワラジムシやダンゴムシと近縁な等脚類(エビの仲間)なのですが、大きさが結構あって10cm以上のものも珍しくないようです。漁師は網にかかるので、よく知っている人が多いようです。学生時代にこれとやはり近縁のフナムシを採集するために、三浦半島を一周したことを思い出しました。
パーカーによると、浅い海にいる等脚類は種が非常に豊富なのに、深い海にいる等脚類は種がきわめて少なく、代表のオオグソクムシは1億6千万年よりもっと昔から、ほとんど進化していないらしいです。つまりほとんど光が届かない深海ではほとんど進化が停止していたと言うことです。ここで注意すべきは、海底を這っている彼らとちがって、海底堆積物の中で、まったく光とは無関係の生態系で生活している生物については、浅海と深海で種の豊富さに差がなかったということです。
確かにオオグソクムシの眼は大きくて、スターウォーズの帝国軍兵士の眼のようです。暗い深海に適応したのでしょう。深海にはオオグソクムシよりさらに大きいダイオウグソクムシという、体長が50cm以上のモンスターがいるそうです。ダンゴムシなどとちがって、空を飛ぶように高速で動けるそうで、水槽で飼っていると、エサに向かって水から飛び上がって襲いかかってくるそうです(ひょえー)。でもダイバーでこいつに食いつかれた人はまだいないそうです。下にダイオウグソクムシの写真があるHPを紹介しておきましょう(気の弱い人は見ないように!)
http://enema.x51.org/x/04/07/0815.php
http://www.flickr.com/photos/coda/380353/
補足:ダンゴムシも急ぐときは秒速2-3cmは進みます。体の大きさを考慮すると、決して遅くはないですね。
| 固定リンク | 0
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 横井庄一著「明日への道 -全報告 グァム島孤独の28年」(2011.11.16)
- 「僕の音楽物語 (1972-2011)」 by 平野肇(2011.09.27)
- 「原発はいらない」 小出裕章著 (2011.08.21)
- Chernobyl: Consequences of the Catastrophe for People and the Environment (Annals of the New York Academy of Sciences)(2011.07.17)
- 「Chemical and physical behavior of human hair 4th edition」 by Clarence R, Robbins なんじゃこれは!(2011.07.15)
「生物学・科学(biology/science)」カテゴリの記事
- 続・生物学茶話301:低分子量Gタンパク質 Ras その1(2026.05.15)
- 続・生物学茶話300:神経細胞のアクチンとその周辺 8:SynGAP(2026.04.30)
- 続・生物学茶話299:神経細胞のアクチンとその周辺 7:PSD95(2026.04.16)
- 続・生物学茶話298:神経細胞のアクチンとその周辺 6:コータクチン(2026.04.06)
- 続・生物学茶話297:神経細胞のアクチンとその周辺 5:シューティン(2026.03.23)
「動物(animals)」カテゴリの記事
- カメムシとサボテン(2026.04.11)
- ガジュマル再建(2026.04.09)
- 春のベランダ(2026.03.26)
- ヒヨドリとイソヒヨドリ(2026.03.09)
- マダニ(2026.02.27)


コメント