「Living」 by paris blue
パリスブルーは谷口實希・日比野信午のユニット。上品で趣味の良いポップスを聴かせてくれました。過去形なのは1996年リリースのアルバム「Naturelle」を最後に解散してしまったからです。しかしこれから紹介する1995年リリースのアルバム「Living」も含め、CDは現役のものもあり、状態の良い中古品もアマゾンなどで200円くらいで入手できます。
'95 8/23 Living BVCR-716 (BMG Victor)
'96 8/7 Naturelle BVCR-762 (BMG Victor)
いまでもHPは生きていて
http://www.mars.dti.ne.jp/~hibino/parisblue/ で見ることができます。
「Living」で面白いのは、メンバーがそれぞれ表裏でライナーノートを書いていることです。詞とボーカルを担当する谷口さんと、曲を担当する日比野さんで角度を変えて解説しています。特別なのは「コスモス」という曲です。谷口さんの亡くなった母君が好きだったというコスモスにちなんだ曲で、日比野さんの飄々とした軽いメロディーが、逆にしみじみとした情感をたたえて、故人をしのぶ気持ちがわき上がってくる感じがしました。
もうひとつ特別な曲は「変わらないものがあるなら」というバラードで、彼ららしく(といっていいのかな?)しっとり、ひっそりしたスローナンバーで、私はとても気に入ってます。でもアルバム全体的には南欧リゾート風なノリですね。
このアルバムには、めずらしく日比野さんがソロの曲「It's a fine day」もはいっていて、聞き物です。他のアップテンポの曲も、楽しい中にもやっぱりどこかクールでエレガントな風情があって、「大人のポップスだなあ」って感じで落ち着いて楽しめます。でも谷口さんのボーカルは結構かわいい感じ。日比野さんのメロディーも天才のひらめきがそこここに。
最後のオリジナルアルバム「Naturelle」も、「Living」が気に入った人なら、必ず楽しめると思います。パリスブルーは解散してしまいましたが、お二人のこれからのご活躍をお祈りしたいと思います。
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コメント
ごく最近の書き込みで、ParisBlueの名前を見てびっくりしつつも、嬉しく思います。
年末に妻を亡くし、妻は槇原敦之のファンなのですが、私は妻とのこれまでのイメージがParisBlueにピッタリで、この方がリアルに感じます。
もう、活動を休止してから10年以上も経つのにね。小さな子供がいるので、最近の音楽に疎くなっているのもありますが、この音楽を聴いているときが、もっとも落ち着ける時です。
また、書き込みます。
投稿: ポッピーの秘密書類 | 2007年2月15日 (木) 22:33
コメント有難うございます。奥様を亡くされたとか、誠にご愁傷様でございます。
パリスブルーはさりげなさの中にも、心に残る不思議な音楽だと思います。
またコメントをお寄せください。お待ちしております。
投稿: monchan | 2007年2月16日 (金) 10:47