相馬裕子のアダム
相馬裕子が昔の曲をアコースティックリメイクして、新録音のベストアルバムを出版しました。タイトルは「アダム」。後に続編の「イブ」も出るようです。演奏は古川昌義さんのギターを中心とした、ちょっぴりアイリッシュ風味のサウンドで、ご本人のプロデュースです。
私がこのアルバムを購入したのは、何といっても大好きな「夕なぎ」が、どういう感じにリメイクされたか聴いてみたかったからです。聴いてみて、オリジナルにはそれなりの良さがあるのですが、アコギ中心のアレンジもなかなか良い雰囲気で、控えめなバックコーラスとか、途中から参加するオーボエもそっと盛り上げてくれていました。ふむふむ これならリメイクの意義もあるなあ と感じました。
「夕なぎ」はこれ以上スローテンポな曲はないだろうというくらい、スローで静かなナンバーです。しかも天国的な美しさ! 散文で内容を紹介すると・・・
長い間アドレスにはさんでいた写真が砂浜に滑り落ちる。
穏やかな晩夏の午後。海辺のバス停。
写真についた砂を払いのけていると、思い出が一気にわき上がってくる。
しばらくしてもバスはやってこない。
海沿いのバス停で、打ち寄せる波の数を数えながら、私はいつまでもあてもなくバスを待っている。
といったシーンがピュアで繊細なボーカルで浮かび上がります。
「夕なぎ」から「愛が教えてくれたもの」までの後半5曲は、実に心地よく聴けました。「風の祭日」については、この新バージョンを聴いていると、昔はずいぶん力ずくで歌っていたんだなあと思いましたね(笑)。「愛が教えてくれたもの」など他の曲も、オリジナルより、もっとじっくりと浸透してくる感じでなかなかのものでした。
彼女のホームページは↓ですが、ちょっとしたパズルみたいなホームページです。昔あったオリジナルイラストのページがなくなったのは残念です。
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