もうひとりのシンシア
シンシアと言えば南沙織を想い出すむきもあるかもしれませんが、ここでとりあげるのはもうひとりのシンシア。「This Time」 という凡作アルバムを出したあと、突然変異のように超名作セカンドアルバム「Every Woman」を世に出したボーカリストです。
これは多分セカンドアルバムに有川正沙子氏が深く関わったのが、大きなインパクトになって、大変身をとげたのではないかと思われます。有川氏は空気の詩人とでもいいましょうか、空気の動き、透明感、温度、湿度、重さ、ほのかな香りとかを感じさせてくれる天才作詞家で、このアルバムでは6曲の詞を制作しており、実質的にアルバムの雰囲気のプロデュースをしているようなものです。作曲家は玉置浩二、嶋田陽一、都志見隆など多数が参加してなかなかの名曲を提供しています。ファーストアルバムとは全然曲のレベルも違いますね。
私が最もはまったのは有川正沙子作詞、渡邉正浩作曲の「引き潮」 軽いボサノバ風の曲なのに、しっとりと心にしみわたってくるのはどうしてでしょう? ちょっとハスキーでとてもセクシーな歌声なのですが、どこかさわやかな感じもある不思議な雰囲気。全体のコンセプトは10人の女性が10種類の愛を語る、そして最後にシンガー作詞の曲でまとめるというもので、JPOPの王道バラードから、ホイットニー・ヒューストンばりの技巧的に歌い上げる曲、アップテンポのUS系ポップスまでバラエティーに富んでいますが、どれもとっても楽しめました。
VICL-629 ビクターエンタテインメント
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コメント
2008 7月22日 ヤフーに500円で出品されています
投稿: monchan | 2008年7月22日 (火) 15:23