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Hair follicle の本は Springer から出版したのでここには中身を掲載できませんが、アマゾンなどで販売しています。
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2026年3月 5日 (木)

続・生物学茶話295:神経細胞のアクチンとその周辺 3.ADF/コフィリン

細胞がある形態をとるためには、家に柱や梁があるようにささえが必要です。アクチンはその柱や梁の役割を果たすポリマー形成分子として進化の非常に早い時期から生物にとって欠かせないタンパク質でした。そしてそのアクチンによる構造形成を制御する因子としてADF(actin depolymerozing factor)は1980年に(1)、コフィリン(cofilin) は1984年に発見されました(2)。ADFとコフィリンは遺伝子構造・アミノ酸配列・分子としての機能がきわめて類似していることから、近縁のそのほかの分子群と合わせてADF/コフィリンファミリーを形成しています。

ではそれらのアクチンを加工する分子としてのADF/コフィリンのファミリーは分子進化の観点からみると、いつの時代からあるのでしょう。そして現在はどのような生物が保有しているのでしょう。ユニバーサルな分子なのでしょうか。

2020年に Akil らは Asgard archaea という古細菌に、ADF/コフィリンのファミリーに含まれると考えられるタンパク質が存在すると報告しました(3)。真核生物については Mciver and Hussey が2002年にまとめています(3)。ドレブリンなどに比べるとADF/コフィリンファミリーのタンパク質群は古くから多数の報告があり、遺伝子構造まで詳しく調べられています。ピックアップして生物の種類・分子の種類・イントロンの数を並べると次のようになります(4)。ヒトやそのほかの哺乳類が持つこのファミリーのたんぱく質は、非筋肉型コフィリン1、筋肉型コフィリン2、ADF(Actin depolymerizing factor)の3種類ですが、シロイヌナズナには6種類が存在し、一般的に植物は多くの分子種を持っているようです(4)。植物・粘菌・酵母・昆虫・ヒトに存在することから、このファミリーはユニバーサルであるといえます。

シロイヌナズナ  ADF1~ADF6  2
イネ       ADF1~ADF2    2
粘菌       UNC60   4
タマホコリカビ  DCOF1~2    1(DCOF1) & 0(DCOF2)
出芽酵母     COF1    1
分裂酵母     ADF1    0
ショウジョウバエ  twinstar   2

ヒト       cofilin 1    3
         cofilin 2    4
         ADF    3

分子系統樹も報告されています(植物は省略 4、図295-1)。

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図295-1 ADF/コフィリンファミリーの分子系統樹
コクシジウムというのは多細胞生物に寄生する原生動物です

ADF/Cofilin 分子の立体構造は、系統上かけはなれた生物においても非常に類似しています(4、図295-2)。これは切断の対象となるアクチン分子が非常に強く進化的に保存された構造を持つので、当然といえば当然です。ただシロイヌナズナではC末のαヘリックスが失われていることが気になりますが、これにどのような意味があるのかはわかりません。

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図295-2 ADF/コフィリンの立体構造

次に、ADF/Cofilin の機能について図295-3(5)を使って解説します。

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図295-3 アクチン線維の形成とADF/Cofilinの役割

アクチンモノマーはGアクチン(globular actin)と呼ばれ、Gアクチンの濃度がある程度上昇すると3量体が形成され、Mgイオンの存在下でさらに重合が進んで繊維状の構造が形成されます。この状態のポリマーをFアクチン(filamentous actin)と呼びます。以下の解説については参照文献(5~7)を参考にしました。

①Gアクチンは通常ATPまたはADPと結合している状態で存在しますが、ATPと結合した状態のGアクチンが重合すると、2秒以内に加水分解反応が起きてATPはADPとなります。このときリン酸はすぐにはアクチンと解離せず数分結合した状態が保たれます。この結果図の赤色の部分はATP-アクチン、橙色の部分はADP-Pi-アクチンとなり、F-アクチンは左右(新旧)で異なる構造をとることになります。左端を反矢尻端(barbed end)、右端を矢尻端(pointed end)と呼びます。矢尻というのは矢の後端ではなく先端です。

②③ATP-アクチンの重合・脱重合が拮抗するGアクチン濃度は0.1μM、ADP-アクチンの重合・脱重合が拮抗するGアクチン濃度は0.6μMなので、リン酸(Pi)が離れたADP-アクチンはGアクチン濃度がO.6μM以下の場合脱重合します。そして0.1μM~0.6μMの場合F-アクチンは左端では重合し、右端では脱重合するという、いわゆるトレッドミル(ルームランナー)状態になります。

④コフィリンはADP-アクチンと親和性があり結合します。この結果コフィリンが結合した部分のF-アクチンは構造が変化します。

⑤⑥コフィリンが結合している部分と結合していない部分は構造が異なり、その連結が不安定になるためそれぞれの部分ごとに切断されます。

⑦コフィリンが結合しているF-アクチンはLife-Actやファロイジンで検出できないことがあります。

G-アクチン濃度やコフィリン濃度に応じてF-アクチンは解離してG-アクチンとなります。細胞の形態を再構築し、例えば樹状突起に新たなスパインをつくろうとするときには素材となるG-アクチンが豊富に存在することが必要で、これは新たな合成を待てない場合もあります。したがってF-アクチンをG-アクチンに変換する機能を持つADF/コフィリンの役割は大きいのですが、この分子群は条件によってはF-アクチンを安定化する場合もあります。

記憶という現象が樹状突起におけるスパインの形態変化に依存しているとすれば、そのエンジンはアクチンなので、アクチンの重合を制御するシステム(アクセル・ブレーキ・ハンドル)は極めて重要な意味をもつことになります。また神経細胞の成長も形態変化のひとつであり、アクチンがエンジンであることに変わりはありません。

Hyltonらはラット海馬の神経細胞を培養し、仮足におけるアクチン線維と関連タンパク質を電子顕微鏡と染色によって解析しました(8)。これはすでによく知られていることですが、仮足のF-アクチンをファロイジンで染色すると、図295-4aのように葉状仮足も糸状仮足もよく染まります。しかしF-アクチンに結合するタンパク質であるコフィリンとファシンは、それぞれほぼ糸状仮足の基部と先端部に住み分けているような結果が得られました(図295-4d、e)。

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図295-4 ニューロンの成長円錐における糸状仮足のアクチン関連タンパク質-ファシンとコフィリン

ファロイジン染色では葉状仮足(ラメリポディア)も盛大に染まっていますが(図295-a)、ファシンやコフィリンはかなり糸状仮足(フィロポディア)のF-アクチンと同じ位置に偏在しているようにみえます(図295-d、e)。葉状仮足にはほとんどみられません。

Hylton らは高倍率の電子顕微鏡を用いて、糸状仮足のコフィリンを含まないアクチン線維とコフィリンが結合したコフィラクチン線維の比較を行いました。

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図295-5 電子顕微鏡でみるF-アクチンとコフィラクチンの比較と構造モデル

コフィリンを含まないアクチン線維(F-アクチン)は、かなり分子構造のでこぼこがあるスクリュー型で回っている感じがよくわかります。その螺旋のピッチは37nmです(図295-5a)。それに対してコフィラクチンは、コフィリンがでこぼこの穴にはまる感じで結合していて、しめ縄型ともいえるスムースな形態です。ピッチは短くなっていて27nmになります。そして隣の線維とはずれた配置になっています(図295-5b)。

コフィラクチンの分子モデルは図295-6b にあります。コフィリンがF-アクチンのまわりを覆うように結合しているのに対して、ファシンはF-アクチンの線維を架橋するように結合します(図295-6a)。コフィラクチンの場合図295-6bのように、ファシンが線維間に入り込むスペースがないので架橋することはできません。

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図295-6 ファシンによる架橋の可否

Hylton らはフィロポディアにおけるアクチン線維束の構造について図295-7のようなモデルを提出しています。左が根元で右が先端です。根元はコフィラクチンで、先端はファシンで束ねられたF-アクチンです。図295-4をみるとコフィリンとファシンが共存している移行部分がありそうなので、そのあたりの中間的構造も示してあります(図295-7b)。コフィラクチンがどのような構造によって束ねられているかははっきりしていないようで、彼らも?をつけています。未知の架橋因子があるのかもしれません。

2957a

図295-7 糸状仮足におけるアクチン線維束のモデル

 

参照文献

1)J. R. Bamburg, H. E. Harris AND A. G. Weeds, PARTIAL PURIFICATION AND CHRACTERIZATION OF AN ACTIN DEPOLYMERIZINNG FACTOR FROM BRAN., FEBS lett., vol.121, no.1, pp.178-182 (1980).
https://doi.org/10.1016/0014-5793(80)81292-0
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/0014579380812920

2)Nishida E, Maekawa S, Sakai H. Cofilin, a protein in porcine brain that binds to actin filaments and inhibits their interactions with myosin and tropomyosin. Biochemistry. 1984 Oct 23;23(22):5307-13 (1984)
https://doi.org/10.1021/bi00317a032
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6509022/

3)Caner Akıl et al., Insights into the evolution of regulated actin dynamics via characterization of primitive gelsolin/cofilin proteins from Asgard archaea., Proc.NAS.USA, vol.117, no.33, pp.19904 - 19913 (2020)
https://doi.org/10.1073/pnas.2009167117
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2009167117

4)Maciver SK, Hussey PJ. The ADF/cofilin family: actin-remodeling proteins. Genome Biol. vol.3(5): reviews 3007. (2002)
https://link.springer.com/article/10.1186/gb-2002-3-5-reviews3007
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC139363/

5)James R. Bamburg J.R.; Minamide, L.S.; Wiggan, O.; Tahtamouni, L.H.;Kuhn, T.B.
Cofilin and Actin Dynamics: Multiple Modes of Regulation and Their Impacts in
Neuronal Development and Degeneration.
Cells vol.10, 2726. (2021)
https://doi.org/10.3390/cells10102726

6)若林健之,村上健次 アクチンのフィラメント構造と重合機構―重合によるATPase活性化のメカニズム― 生物物理 vol.1(6),pp.256-259(2011)
https://doi.org/10.2142/biophys.51.256
https://www.jstage.jst.go.jp/article/biophys/51/6/51_6_256/_article/-char/ja/

7)ウィキペディア: アクチン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3

8)Hylton, R.K., Heebner, J.E., Grillo, M.A. et al. Cofilactin filaments regulate filopodial structure and dynamics in neuronal growth cones. Nat Commun 13, 2439 (2022). https://doi.org/10.1038/s41467-022-30116-x
https://www.nature.com/articles/s41467-022-30116-x#citeas

 

 

 

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2026年3月 1日 (日)

世も末

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トランプはコロラドの国立大気研究センター(NCAR)を解体するそうです。
あまりにも愚かです 多くの気象専門家が路頭に迷ってしまいます。

日本人がトランプ(=more than 人類の敵)に媚びを売るのは頼むからやめてほしい

恥ずかしくて 気持ち悪くて 怖い

ハフポスト:トランプ政権が世界最大級の気候変動研究機関を解体する意向。科学者は「我が国の能力を後退させる」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_69462c80e4b00a59b4a6ce9f?origin=home-sdgs-unit

もう寝てるしかないか?

いや戦争が始まったとのこと。

ホルムズ海峡が閉鎖されると、あのオイルショックのときのおぞましいトレぺ争奪戦がはじまるのだろうか?
ならば眠っているわけにはいかないか?

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米国国立大気研究センター(NCAR) ウィキペディアより

★★★ バーニー・サンダースが語るトランプとアメリカの真実
https://www.youtube.com/watch?v=6aLVdcgYDeU

日本に肥料の備蓄はなく、
https://morph.way-nifty.com/grey/2026/02/post-a5fd76.html
で述べたように、ほとんどの肥料を海外に依存している日本としては
大変な事態です。

このことに昨年末気づいた政府は、ようやく来年から備蓄をはじめようとしていますが、
イラン戦争には間に合いそうもありません。

やばい💥

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2026年2月27日 (金)

マダニ

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私は学生時代にはよく登山をやっていましたが、マダニに刺されたことはありません。しかし友人には刺された人がいます。私は一応長袖・長ズボンという装備はどんなに暑くても守るようにしていましたが、それはヒルに対処するためでマダニを気にしたことはありませんでした。しかし考えてみると、ヒルに吸血されても死ぬことはありませんが、マダニはなぜか非常に多くの種類の病原体を持っていて、日本紅斑熱、ライム病、重症熱性血小板減少症候群などにかかると命が危険にさらされます。長い時間をかけて(放置していると1週間くらい)吸血するために感染する可能性が高まるからかもしれません。

しかも最近は公園や河川敷にも生息するそうで、これはあぶないです。知らない人が吸血しているマダニを見て、驚いてたたいて潰すようなことをすると、体の一部がのこっていて病原体がかえって血液に流入してしまう可能性もあります。昆虫採集などでピンセットの取り扱いになれている人なら、そっとつかんで引き剥がすことも可能だと思いますが、すぐに医院・病院にかけこんだほうが無難ですし、引き剥がすことに成功してもすぐに医院・病院で手当てしてもらうべきです。

ダニは節足動物門・クモ綱・ダニ目の生物でなんと約5万5千種が報告されていて、おそらく研究が進んでいないため、これでも1割以下の種しか記載されていない可能性があるようです。マダニ科はその中でも大型で(吸血すると1cmにもなる)英語ではこのグループのダニだけティックとよび、それ以外のダニはマイトというそうです。マダニはウィキペディアによると702種報告されているそうです。クマムシと同様真空にしても死なないそうで、これは知らなかったのでびっくりしました。まだまだその生態は研究が進んでいないようです。

アース製薬のサイトにあったマダニの写真をお借りしました ↓

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アース製薬 実は公園にもいる?マダニ対策と咬まれたときの対処法
https://www.earth.jp/gaichu/wisdom/madani/article_001.html?gad_source=1&gad_campaignid=767879430

ウィキペディア:マダニ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%80%E3%83%8B

田仲哲也 マダニの生存戦略と病原体媒介能の解明~創薬など新用途開発に向けて~
https://www.rpip.tohoku.ac.jp/seeds/profile/1237/lang:jp/

 

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2026年2月24日 (火)

たねにまつわる話と名曲

日本の食料自給率30%なんていうのは、実質的にはウソです。

なぜなら種や肥料を外国から買わなきゃ農業がなりたたないからです。
事実上食料の自給なんてもう夢物語になってしまいました。
日本の命運は種や肥料を取り扱うグローバル企業に支配されています

海運に支障を来すような 海上封鎖 経済制裁 戦争 気候変動 等が発生したら
日本人は飢えます 自由貿易はもう過去の話となった今 これでいいわけありません

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●●●●● 自分で種を取ると犯罪になってしまう❗
『タネはどうなる?!』著者 山田正彦元農水大臣インタビュー
https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/news/3724/2

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種つながり

熊木杏里 太陽の種
こちら1

まきちゃんぐ はなのたねまき
こちら2

西島三重子 おひさまのたね
こちら3

 

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2026年2月22日 (日)

続・生物学茶話294:神経細胞のアクチンとその周辺 2.ドレブリン

ドレブリンは白尾らによって、発生過程のニワトリ視蓋のタンパク質を解析する過程で、発見されたタンパク質です(1)。白尾(図294-1)によればドレブリン drebrin とは「developmentally regulated brain protein」の略称だそうです(2)。このタンパク質は哺乳類にも存在し、主として出生前や出生直後に発現するEタイプと、主として成体で発現する少し分子量が大きいAタイプが存在します(3、図294-1)。ドレブリンEは移動中神経細胞の細胞体や軸索の成長円錐に多く集積しているのに対して、ドレブリンAは樹状突起スパインに多く集積するとされています(3)。

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図294-1 幼若型(胚型)および成熟型(成体型)ドレブリンのドメイン構造

ドレブリンにはいくつかのアイソフォームがありますが、遺伝子はひとつです。図494-2にはそれらのcDNAが示してあります。アイソフォームは選択的スプライシングによってつくられます。ニワトリには3つのアイソフォームE1、E2、Aがあり、ラットやヒトには2つのアイソフォームEとAがあります(4、図294-2)。Eは胚型または幼若型(embryo)、Aは成体型または成熟型(adult)を意味します。英語表記に従って、今後は胚型・成体型と言うことにします。

A型は挿入配列(哺乳類では ins2、ニワトリでは ins1+ins2)を含んでいます(図294-2)。この挿入配列よりN末側は保存性が高い領域になっていますが(conserved 1a および conserved 1b)、C末側は哺乳類とニワトリとでかなり違いがあります。挿入配列の部分だけを比べると哺乳類よりニワトリの方が長いにもかかわらず、哺乳類では点線の部分(V1領域)にニワトリにはない別個の配列が追加されているので、全体のサイズは哺乳類の方が大きくなっています。

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図294-2 成体型ドレブリンcDNA 鳥類と哺乳類の比較

文献(4)に報告されている、さまざまな動物における挿入配列部分(アダルトスペシフィックエクソン=ASE)のアミノ酸の比較を図294-3に示しました。驚くべきことにラット・マウス・ヒトで ins2 は完全に一致しています。ニワトリも46残基中4残基のみの相違です。この保存性の高い配列が成体の脳における樹状突起スパインの形成におそらく関係していて、また幼若期には存在すべきでない領域だと思われます。ins1の部分も哺乳類のなかでは非常によく保存されていますが、ニワトリではかなり異なっています。ニワトリにおいて ins1 がどんな役割を果たしているかは不明です。

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図294-3 胚型タンパク質で脱落しているインサーション配列
に相当する部分のアミノ酸配列: 動物による比較

スラピャンらは成体型ドレブリンの ins 部分にはアクチン結合能があり、コフィリンによるF-アクチン切断を阻害する機能があるとしています(5)。また彼らのモデルによると、成体型ドレブリンには胚型ドレブリンよりアクチンのバーブドエンド(矢尻側)をブロックする機能(キャッピング)があるとしています(5、図294-4)。このようなF-アクチンの構造を保護する機能によって、ドレブリンAは樹状突起スパインの安定化、ひいては記憶の固定に寄与していると思われます。

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図294-4 ドレブリンによるF-アクチンのキャッピングについての模式図

ドレブリンAは樹状突起スパインを安定化する機能があると述べましたが、ドレブリンAは新生仔の時代にすでにかなり合成されているので、そんな時にスパインが固定化されてしまっては困ります。それについてはドレブリンをスパインから樹状突起本体に収納するというメカニズムが用意されています。これはドレブリンエクソダス(エクソダス=集団移動、ユダヤ人がエジプトから集団で脱出したことを意味する)と呼ばれています。ドレブリンエクソダスは神経細胞にグルタミン酸が添加されることによって実現します(6、7、図294-5)。このメカニズムはNMDA型グルタミン酸受容体を介して発動されるようです。

個人的にはエクソダスという言葉は、細胞から出ていくようなニュアンスが付きまとうので適切でないと思います。マスリターンあるいはスタンバイ化っていう感じでしょうか。

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図294-5 ドレブリンエクソダス グルタミン酸の添加によって、スパインに存在したドレブリンが樹状突起内部に収納される(一番右側の図)

ドレブリンAのノックアウトマウスでは神経細胞にもドレブリンEが発現するため解析は難しいようですが、恐怖条件付け、LTP、スパインの形態、NMDA受容体および代謝型グルタミン酸受容体が関係するLTD=Long-Term Depression に異常がみられるなどの報告があります(3、8)。またドレブリンAEのダブルノックアウトマウスも飼育可能ですが、嗅覚に異常がみられるようです(9)。

 

参照文献

1)Tomoaki Shirao, Kunihiko Obata, Two Acidic Proteins Associated with Brain Development in Chick Embryo., J.Neurochem., vol.44, pp.1210-1216 (1985)
https://doi.org/10.1111/j.1471-4159.1985.tb08745.x
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1471-4159.1985.tb08745.x

2)白尾智明 ドレブリンと歩んだ神経化学の道 神経化学 vol.64, pp.87-73 (2025)
https://neurochem-j.jp/10.11481/topics240/data/index.pdf

3)脳科学辞典 ドレブリン
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%B3

4)Tomoaki Shirao, Yuko Sekino Editors Advances in Experimental Medicine and Biology 1006
DrebrinFrom Structure and Function to Physiological and Pathological Roles
Springer Japan 2017 ISBN 978-4-431-56548-2  DOI 10.1007/978-4-431-56550-5

5)Srapyan S, Mkrtchyan M, Berlemont R, Grintsevich EE. Functional Differences Between Neuronal and Non-neuronal Isoforms of Drebrin. J Mol Biol. Vol.437(9): no.169015. (2025) doi: 10.1016/j.jmb.2025.169015.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39971265/

6)東京大学大学院 農学生命科学研究科HP 記憶メカニズム研究や中枢神経系疾患の治療薬開発に有用なヒト神経細胞の作製に成功 ――転写因子で分化誘導されたヒトiPSC由来神経細胞で 迅速な樹状突起スパイン形成とシナプス機能の成熟化を達成
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20230324-1.html

7)Waka Lin, Shusaku Shiomoto, Saki Yamada, Hikaru Watanabe, Yudai Kawashima,Yuichi Eguchi, Koichi Muramatsu, and Yuko Sekino, Dendritic spine formation and synapse maturation in transcription factor-induced human iPSC-derived neurons., iScience vol.26, no.106285 (2023)
https://doi.org/10.1016/j.isci.2023.106285
https://www.cell.com/action/showPdf?pii=S2589-0042%2823%2900362-0

8)Yasuda H, Kojima N, Hanamura K, Yamazaki H, Sakimura K and Shirao T., Drebrin Isoforms Critically Regulate NMDAR- andmGluR-Dependent LTD Induction.
Front. Cell. Neurosci. vol.12:330. (2018)
doi: 10.3389/fncel.2018.00330
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30349460/

9)Yuki Kajita, Nobuhiko Kojima, Tomoaki Shirao, A lack of drebrin causes olfactory impairment., Brain Behav. vol.14: e3354 (2024)
https://doi.org/10.1002/brb3.3354
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38376048/

 

 

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2026年2月21日 (土)

早々とイソヒヨドリが来訪

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イソヒヨドリの♂ フィル

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いつものヒヨドリ(名前はまだない)

3日ほど前からべランダでイソヒヨドリのベティ(♀)をみかけるようになりました。まだ2月なので今年は早いなと思っていたら、なんと今日フィル(♂)がやってきたじゃありませんか! めっちゃ早くない? 去年は4月10日だったんだけど。まあゆっくり滞在していってくれ給え。

ヒヨドリには名前をつけていませんが、ほかのヒヨドリがくると騒いで追っ払うくせに、イソヒヨドリのオスが来ると一目散に飛び去ります。フィルは特に鳴いたり羽ばたいたりの威嚇はしません。ヒヨドリのように必死でテリトリー宣言するようなこともありません。これはこのベランダがたまたま立ち寄った場所でテリトリーじゃないからかもしれませんが。

イソヒヨドリを初めて見かけたのは一昨年でした。その年も次の年も、そして3年目の今年もうちのベランダに来てくれました。イソヒヨドリの記憶力はすごい。今年もうちのベランダで、これからいろいろ鳥たちの春のドラマが進行していくのでしょう。

 

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2026年2月18日 (水)

more than 人類の敵

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日本による5500億ドル規模の対米投資第1号となる3つのプロジェクト

1)天然ガス発電所
2)原油輸出施設
3)人工ダイヤモンド製造施設

ロイター通信 トランプ氏、日本の対米投資第1号発表 3州でガス発電・人工ダイヤ関連
https://jp.reuters.com/world/us/LHARWEU6IJPWZLTKIIG5YW2TIU-2026-02-17/

どうして驚天動地の5500億ドルも米国に投資しなければいけないのか???

全く理解できない上に(そんな金があるんだったら国民に還元してくれ)、その対象が天然ガスと原油という地球温暖化の元凶ともいうべき事業とは

私は寒い冬は苦手ですが、天気予報の通りだと異常に暖かい2月となりそうです。
水がなくなりつつあります。
私も昔は地球温暖化に疑念を抱いており、そんな科学論文もありました。しかし今では疑問の余地はありません。

むしろどうも異常な早さで地球温暖化は進んでいるようです。それを否定するトランプ一味は異常ですし、加担する人々は醜悪です。

高市ジャパンは人類の敵=トランプ一味の手下です。
いやいや人類の敵どころか、ペットも野生生物も、そして地球上のあらゆる生物の敵です。

ただ3番目の人工ダイヤモンドは、電子顕微鏡を使用した方なら皆さんご存じでしょうが、宝石用カットを施していない切片作成用の刃は透明で、吸い込まれるように美しいものです。しばらく使うと研がなければなりませんが、それにン十万もかかります。どうやってこの費用を捻出するかで苦労しました。

日本にはかなり地表に近いところにマグマのある場所が数多くあります。その近傍に水や有機溶媒のパイプを通せば無限にエネルギーを得られます。5500億ドルもあるんだったら地熱発電・マグマ発電に投資しろよと声を大にして言いたい。

https://shizen-hatch.net/2020/04/22/magma_power_generation/

 

 

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2026年2月14日 (土)

続・生物学茶話293:神経細胞のアクチンとその周辺 1.マイクロフィラメント

Andrew Huxley と Hugh Huxley がそれぞれ独立に筋収縮の滑り説-すなわちアクチンとミオシンの相互作用によって筋収縮が行われるという仮説を発表したのは1954年のことでした(1)。その後筋肉以外にもアクチンのフィラメント(マイクロフィラメント)が存在することが知られてきました。現在ではほとんどの細胞において形状維持、運動、分裂、細胞内輸送に中心的な役割を果たしていることがわかっています。多くの細胞の中は空洞ではなく、微小管・中間系繊維・マイクロフィラメントが密生する迷路のような構造になっています。マイクロフィラメントはなかでも直径がわずか7nmの細い線維で、電子顕微鏡でようやくその存在が確認できます。

ケネス山田は1970年に神経細胞軸索の先端付近のフィロポディアにマイクロフィラメントが集積していることを報告しました(2、図293-1)。これは彼が26才の時に書いた最初の論文だそうです(3)。この仕事が神経におけるアクチンおよび関連因子の特別な役割を解明する出発点となりました。

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図293-1 ケネス山田の電子顕微鏡写真

細胞が移動または成長するときに出す仮足には、広い領域が盛り上がってくる葉状仮足(ラメリポディウム)と狭い領域が針のように突き出してくる糸状仮足(フィロポディウム)があります。これら両者においてアクチン線維は構成要素として基幹的な役割を果たしていることがわかっています。図293-2に Mejillano らのモデルを示しました(4)。もちろん仮足の構成要素としては他にも多くのタンパク質があることがわかっていますし、基底部には微小管が存在します。図293-2にはファシンなど他の構成要素も一部記してあります。ファシンは糸状仮足の先端部に存在する因子として知られています(5)。

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図293-2 葉状仮足および糸状仮足におけるアクチン線維の模式図(仮説)

現在では糸状仮足のアクチン繊維には2種類あり、先端部のアクチン線維はいわゆるマイクロフィラメントであり、その根元の部分にはアクチンとコフィリンによって構成される別の線維(コフィラクチン)があることがわかっています(6、図293-3)。先端部ではマイクロフィラメント同志はファシンで結合されていて、強力な繊維の束となりますが(rigid state)、コフィラクチンがこの束に混在していると線維同士の結合がルーズになります(flexible state)(6、図293-3)。

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図293-3 糸状仮足におけるアクチン線維の構造 最近の知識

コフィラクチンの根元には微小管が扇子の要のような形で広がっています。逆にマイクロフィラメントよりさらに先端部にはシューティンというタンパク質が分布しています(7、図293-4A)。シューティンは細胞表層の細胞接着分子とマイクロフィラメントを連結する役割を果たしているようです。細胞接着分子をタイヤ、マイクロフィラメントをエンジンとして、シューティンはクラッチ分子とも言われています(8)。

このほか神経細胞には中間径繊維としてニューロフィラメントが細胞全体に存在し、神経細胞体・樹状突起・軸索の形態を支える役割を果たしています(9、図293-5)。ニューロフィラメントを構成しているのは、主としてNF-H (分子量200kD)、 NF-M(分子量160kD)、 NF-L(分子量68kD)という3種類のタンパク質です。個人的にはL・M・Sとしたほうがわかりやすいと思うのですが。軸索が損傷すると外部にニューロフィラメントが漏れ出してくるので医学的検査のためにも重要な要素です(10、図293-4B)。

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図293-4 軸索におけるニューロフィラメント微小管・マイクロフィラメントの配置

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図293-5 神経細胞におけるニューロフィラメントの汎在(from Wikipedia: Neurofilament

ここまで述べてきたような諸因子などの働きによって、軸索や樹状突起・シナプスが発達し再構成されることが記憶の形成と維持にとって重要であると考えられており、もちろん海馬のニューロンについてもそれは言えます。レテリエによるラット海馬神経細胞の美しい写真を図293-5に示します(11)。

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図293-6 ラット海馬ニューロンにおける微小管(水色)とマイクロフィラメント(橙色)
アクチンとチュブリンの免疫染色による

最後に広川による軸索の電子顕微鏡写真(12)を貼っておきます(図239-7)。マイクロフィラメントがみられないので、先端部ではありません。細胞内に中間系繊維(ニューロフィラメント)がびっしりと密生し、その間に微小管が長軸方向に平行に伸びています。ミトコンドリアと微小管を連結するリンカータンパク質がみえますが、これについては今でも詳細がわかっていないと思います。

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図293-7 電子顕微鏡で観察したカエル神経の軸索

細胞骨格についてより基本的な知識を得たい方は以前の書き込みなどをご覧ください(13)。

 

参照

1)ウィキペディア:滑り説
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BB%91%E3%82%8A%E8%AA%AC

2)Kenneth M. Yamada, Brian S. Spooner, and Norman K. Wessells, Axon Growth: Roles of Microfilaments and Microtubules., Proceedings of the JVational Academy of Sciences Vol.66, No.4, pp.1206-1212 (1970) DOI: 10.1073/pnas.66.4.1206
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/5273449/

3)ウィキペディア:ケネス山田
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%80

4)Marisan R. Mejillano, Shin-ichiro Kojima, Derek Anthony Applewhite, Frank B. Gertler, Tatyana M. Svitkina and Gary G. Borisy., Lamellipodial Versus Filopodial Mode of the Actin Nanomachinery: Pivotal Role of the Filament Barbed End., Cell, Vol. 118, 363–373, (2004)
DOI: 10.1016/j.cell.2004.07.019
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15294161/

5)Wikipedia: fascin
https://en.wikipedia.org/wiki/Fascin

6)Ryan K. Hylton, Jessica E. Heebner, Michael A. Grillo & Matthew T. Swulius, Cofilactin filaments regulate filopodial structure and dynamics in neuronal growth cones., Nat Commun vol.13, no.2439 (2022).
https://doi.org/10.1038/s41467-022-30116-x
https://www.nature.com/articles/s41467-022-30116-x

7)稲垣 直之 Shootin1による細胞‒基質間の力の発生を介した神経細胞の 細胞移動,極性形成,軸索ガイダンスおよびアクチン波
生化学 第91巻第2号,pp. 159‒168(2019)
https://seikagaku.jbsoc.or.jp/10.14952/SEIKAGAKU.2019.910159/index.html

8)奈良先端科学技術大学院大学HP:神経を伸ばす分子の仕組みを解明- クラッチタンパク質の発見 -
https://bsw3.naist.jp/research/index.php?id=97

9)Wikipedia: Neurofilament
https://en.wikipedia.org/wiki/Neurofilament

10)Skarlis, C.; Siozios, D.; Rentzos, M.; Papageorgiou, S.G.; Anagnostouli, M.
Neurofilament Biomarkers in Neurology: From Neuroinflammation to Neurodegeneration, Bridging Established and Novel Analytical Advances with Clinical Practice.
Int. J. Mol. Sci.,vol.26, no.9739. (2025)
https://doi.org/10.3390/ijms26199739
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41097004/

11)Christophe Leterrier, A Pictorial History of the Neuronal Cytoskeleton., J Neurosci. vol.41(1): pp.11-27. (2021) doi: 10.1523/JNEUROSCI.2872-20.2020.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33408133/

12)Hirokawa N., Cross-linker system between neurofilaments, microtu bules and membranous organelles in frog axons revealed by the quick freeze, deep-etching method. J Cell Biol 94:129–142. (1982) doi: 10.1083/jcb.94.1.129.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6181077/

13)https://morph.way-nifty.com/grey/2017/06/post-20be.html
または冒頭の 生物学茶話(Science):こちら1 より第5章

 

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2026年2月12日 (木)

TCPO マーラー交響曲第6番@サントリーホール

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東京シティフィル(TCPO)50周年記念のコンサート。TCPOは運の悪いことにティアラ江東とオペラシティが改装のため春は放浪することになりましたが、マーラーの2番と6番はどうせどちらの会場でも狭くてできないはずでした。しかし奇跡的にサントリーホールの会場を押さえることができて、演奏できることになりました。

今日の6番は合唱団こそ入りませんが、オケメンが何と112人ということで巨大なシンフォニーです。ステージはまさに立錐の余地なく、チェレスタなんてステージからはみ出しそうです。ヴァイオンの後方奏者は椅子の脚とステージの端が数センチというかなり危険な状態での演奏です。

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マーラーの交響曲の一面を個人的に言えば、3番は自然のカタログ、4番はメロディーのカタログ、5番は感情のカタログ、そして6番は楽器演奏のカタログです。一つのメロディ-が次々と様々な楽器で形を変えて演奏されます。すべての楽器が「ドヤ顔」をできるシンフォニーです。マエストロ高関の演奏はロリン・マゼールのように実に明晰で、この複雑巨大な音楽をスマートにわかりやすく聴かせてくれました。

終演後聴衆だけでなく、オケメンがマエストロに惜しみない拍手を捧げていました。ホルンの谷さんとティンパニの目等(もくひと)さんには特に客席からの大きな声援がとんでいました。

第4楽章で振り下ろされるハンマーです。2回振り下ろされるので、下に(破損したときの?)予備も見えます。大活躍するカウベルもあります。

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帰りに転倒してぎっくり腰になってしまいました。こんなひどいのは初めてです。なんとかタクシーで家にたどり着きましたが、1メートル歩くのに1分くらいかかります。さてどうなることやら。椅子までたどりつけば、キーボードを操作することはなんとかできます。

痛💥

 

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2026年2月 9日 (月)

ファシズムと戦う

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菅野完と石垣のりこ@有楽町

https://www.youtube.com/watch?v=_lC-O1qzXcs

 

西村博之の言っていることは、この動画でしゃべっている
内容については正しいと思う

https://www.youtube.com/watch?v=kyHxsRcGnUE

 

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2026年2月 8日 (日)

廃墟のような場所

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ここには美しい椅子が数脚置かれていましたが
すべて撤去されました そして
廃墟のようなデッドスペースとなりました

野田佳彦についていった君たちの自己責任です
西村博之は日本を見捨てると言っていますが
君たちが見捨てるべきなのは野田佳彦です

日本はまだ見捨てないでおくれ
博之はフランスに逃げられますが
ここから出て行けない人々もいるのです

三ツ橋 敬子 指揮
京都市交響楽団
ドヴォルザーク 新世界より
こちら


誰が政権を取っても日本が再生するためにやるべきことは決まっています

1.外国人労働者を大量に導入すること

2.科学技術予算を増額すること

3.国立大学を無償にすること

効き目は 1.迅速に 2.やや間をおいて 3.時間はかかるが確実に 現れるでしょう

 

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総選挙の朝 雪景色

総選挙の朝
目覚めると雪が降っていました
窓の外にはいつのもヒヨドリが寒々しく枝にとまっています

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雪の道を歩いて投票所の学校に行くと
彫像にも雪が積もっていました

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あのクソ女が私たちのボスかと思うと
気分は悪いですが
私たちはそんなディストピアに生きていて
逃げ場所もありません

魔笛 夜の女王のアリア

こちら

 

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2026年2月 7日 (土)

不可解

Komatta

物価値上がりで、エンゲル係数がどんどん上昇し

みんな困っているわけです

このような状況で与党が圧勝するなんておかしいでしょう

だってそうなったのは与党のせいですからね

何か 👤カラクリ👤 があるに違いありません

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/93149?page=4

https://news.livedoor.com/topics/detail/30533114/

https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/37092

https://www.youtube.com/watch?v=Sh_tFfiDzIw

今回中道が壊滅するとすれば 野田佳彦という男は消費税解散
に続いて2回も党首として党を壊滅させたことになります

もう政治家は辞めた方が良いと思いますよ

 

 

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2026年2月 5日 (木)

物価が上がりっぱなし

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左:ミーナ  右:サラ

消費税下げるとか社会保険料下げるとは言う

しかし物価を下げるとは言わない

経済をうまく運営するスキルがないってことでしょう
それでよく国を統治するなんて言えるもんだ

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宮城4区でデマが飛び交い

民主主義が歪められているようです


東京のユーチューバーたちが大挙して

金儲けのために宮城で暴れているとのこと


第2の兵庫県知事選にならないように

デマにだまされるな!


そしてトランプは内政干渉

無茶苦茶です

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雪が降るらしい

アダモ

藤圭子

ちあきなおみ

ノルウェン・ルロワ

 

 

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2026年2月 3日 (火)

続・生物学茶話292:記憶の固定をめぐって 4.BDNFとTrk

BDNF(brain-derived neurotrophic factor)はバルデらによって1982年に発見・精製された神経成長因子です(1、2、図292-1)。神経成長因子としては1956年にすでにNGF(nerve growth factor)がモンタルチーニとコーエンによって発見されており、彼らはノーベル賞を受賞しました(3)。しかし2番目となるBDNFの遺伝子配列が解明されたことがきっかけとり、1990年代になってさらにニューロトロフィン3およびニューロトロフィン4が発見されました(4)。

NGFをニューロトロフィン1、BDNFをニューロトロフィン2と呼ぶという命名法はまだ普及していないようですが、これらの因子の遺伝子は類似していて進化的に類縁関係があり、ひとつの分子群としてニューロトロフィンファミリーを形成しています(5)。これらのニューロトロフィンは低親和性神経栄養因子受容体(p75)と高親和性ニューロトロフィン受容体(Trk=トラック)という2種類の受容体に結合して細胞内にシグナルを伝達します(図292-1)。

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図292-1 バルデらが発見したBDNF(brain-derived neurotrophic factor)

p75はすべてのニューロトロフィンと結合しますが、高親和性受容体にはTrkA, TrkB, TrkC の3種類があり、TrkAにはNGFが、TrkBにはBDNFとNT4が、TrkCにはNT3がそれぞれ高親和性に結合します(6、図292-2)。またTrkA, BはNT3とも低親和性に結合します。Trkはチロシンキナーゼ活性を持ちますが、それゆえにTrkと命名されたのではなく、もともとは tropomyosin receptor kinase という名前で、トロポミオシンの受容体としてクローニングされていたという経緯があります(6)。

Trk はABCともに受容体型チロシンキナーゼであり、細胞内の部位にキナーゼドメインを持っています。細胞外には2つのシステインリッチクラスターとそれに挟まれた3つのロイシンリッチリピート、さらに2つのイムノグロブリン様ドメインがあります。細胞膜寄りのイムノグロブリン様ドメインにリガンドである各ニューロトロフィンが結合しますが、リガンドが結合することによって受容体が2量体となり、細胞内のチロシン残基を相互にリン酸化します(図292-2)。リン酸化されたチロシン残基がシグナル伝達の起点となります。つまりこの部分に接触した分子がコンフォメーションチェンジを起こしてシグナルカスケードが起動されます。

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図292-2 ニューロトロフィンとその受容体Trk

NGFのイメージが強いので、一般的にニューロトロフィンは神経細胞のサバイバルに関与していると思われがちですが、実はBDNFは生存因子としての機能は強くなく、むしろ成長因子、特に樹状突起を発達させるために重要であることが明らかになってきました(2)。実際脳が形成される過程の胎児期にはBDNFの濃度は極めて低く、出生後急増します(7、図292-3)。一方ニューロトロフィン3やニューロトロフィン4は生存因子としての機能を持つようです。

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図292-3 ラット脳におけるニューロトロフィンmRNAの出生前後における変動

BDNFは図292-4の上部に示したような、17アミノ酸のシグナルペプチドおよび111アミノ酸の加工前配列を含む形(プリプロタンパク質)で生まれます。他の分泌型ペプチドと同様にシグナルペプチドによって小胞体に導かれ、シグナルペプチド切断後に小胞体内で分子内SS結合(システインノット)などが形成されて正しい3次元構造を持つタンパク質に成熟します。このときプロ配列(図292-4の赤い部分)はフォールディングを正しく行うための分子シャペロンの役割を果たします。

このあとプロ配列が切断され、通常ならBDNF(緑の部分)が細胞外に分泌されるわけですが、BDNFの場合プロBDNFも分泌されているのではないかという疑問が最近までありました。現在では図292-4に示されているように、興奮性ニューロンは通常のBDNFと切断されたプロペプチドの両者を分泌し、それぞれ別の生理機能をもって活動するということに落ち着いたようです(2、8)。ただプロペプチドには66番目のバリンがメチオニンに置き換えられた分子が存在し、それはまた別の機能を持っているようで、まだまだ詳しい分析が必要だと思われます(2、8)。

BDNFに限らず、プロペプチドが細胞外に出てきて何らかの機能を果たしている可能性は置き忘れられた研究領域なのかもしれません。

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図292-4 BDNF:Brain-derived neurotrophic factor

BDNF-TrkB のリガンド-レセプターシステムはシナプス前部(軸索)およびシナプス後部(樹状突起)の両者に存在しますが(4)、Lin らはマウス海馬におけるコンディショナルノックアウトシステムによって、プレシナプティックなBDNF-ポストシナプティックなTrkBシステムを壊すと長期増強の形成が、ポストシナプティックなBDNF-プレシナプティックなTrkBシステムを壊すと長期増強の維持が損なわれることを示しました(9)。このことはBDNF-TrkBシステムが神経可塑性・記憶の形成と維持に深く関わっていることを示しています。もちろん海馬や周辺組織には強い局在が見られます(2、図292-5)。

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図292-5 マウス脳海馬周辺におけるBDNFの局在(緑色蛍光タンパク質=GFPによる可視化)

もちろん神経可塑性や神経細胞の成長は海馬だけに限られてはいませんし、その他の機能にも関連してニューロトロフィンは様々な組織に存在します。また齧歯類と猿類でも局在は異なります。ヘルナンデス-デルカノらが調査した結果を図292-6に示します。

BDNFについて言えば齧歯類では視床にはほとんどみられないのに、猿類でははっきりみられるという違いがあります。NGFについても齧歯類では線条体ではほとんどみられないのに、猿類でははっきりみられます。脳は他の臓器と違って脊椎動物あるいは哺乳類のなかでも、進化のスケールで言えば、極めて短期間で大きな変化を遂げているので、大きな相違があっても不思議ではありませんが、なぜそのような相違があるのかはさらなる研究が必要です。

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図292-6 成体齧歯類およびマカク猿脳におけるニューロトロフィンタンパク質の濃淡分布

 

参照文献

1)Y A Barde, D Edgar, H Thoenen, Purification of a new neurotrophic factor from mammalian brain., The EMBO journal vol.1 (5), pp.549-553 (1982)
doi: 10.1002/j.1460-2075.1982.tb01207.x.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7188352/

2)Yves-Alain Barde The physiopathology of brain-derived neurotrophic factor Physiol Rev., vol.105(4), pp.2073-2140 (2025)
doi: 10.1152/physrev.00038.2024.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40490314/.

3)ウィキペディア:神経成長因子
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%88%90%E9%95%B7%E5%9B%A0%E5%AD%90

4)脳科学辞典:神経栄養因子
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%A0%84%E9%A4%8A%E5%9B%A0%E5%AD%90

5)Finn Hallbook, Carlos F. Ibanez, Hakan Persson., Evolutionary studies of the nerve growth factor family reveal a novel member abundantly expressed in xenopus ovary., Neuron vol.6, issue 5, pp.845-858 (1991)
https://doi.org/10.1016/0896-6273(91)90180-8
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/0896627391901808

6)脳科学辞典:高親和性ニューロトロフィン受容体
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E9%AB%98%E8%A6%AA%E5%92%8C%E6%80%A7%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93

7)Carlos Hernandez-del Cano, Natalia Varela-Andres, Alejandro Cebrian-Leon and Ruben Deogracias, Neurotrophins and Their Receptors: BDNF's Role in GABAergic Neurodevelopment and Disease., Disease. Int. J. Mol. Sci., vol.25, no.8312. (2024)
https://doi.org/10.3390/ijms25158312
https://www.mdpi.com/1422-0067/25/15/8312

8)Mizui T, Ohira K, Kojima M. BDNF pro-peptide: a novel synaptic modulator generated as an N-terminal fragment from the BDNF precursor by proteolytic processing. Neural Regen Res. vol.12(7): pp.1024-1027 (2017)
https://doi.org/10.4103/1673-5374.211173
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28852376/

9)Lin PY, Kavalali ET, Monteggia LM. Genetic Dissection of Presynaptic and Postsynaptic BDNF-TrkB Signaling in Synaptic Efficacy of CA3-CA1 Synapses. Cell Rep. vol.24(6): pp.1550-1561 (2018) doi: 10.1016/j.celrep.2018.07.020.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30089265/

 

 

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2026年2月 1日 (日)

高市終了

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軽薄な性格でうそをつくのが習慣という人を総理にしてしまう
まったく嘆かわしいことです 70%の支持💧

しかも週刊誌の手を借りないと引きずり下ろせないというのも
なさけない

週刊文春「政治資金規正法違反が続々 高市裏帳簿を入手!」

政治資金規正法違反などという前に、統一教会という邪悪な
組織にのっかろうという姿勢がダメです。そして裏帳簿を
管理しているような近しい人物に裏切られるというキャラもダメ。

豊田真由子のように「このハゲー!」と言って
張り飛ばしたのでしょうか?

NHKの党首討論会をパスしたそうです(前代未聞)
こちら

体調不良で休むと言っておきながら、午後には街頭演説やってるとか
ズル休みかよ

アンチ高市の YouTube 動画にアクセスするとブラウザーがフリーズします
再現性高いです やってくれるね

参照
https://www.youtube.com/watch?v=UWJb5N5uxUA

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菅野完によるレジメ

2日前からズル休みを計画していた
https://www.youtube.com/watch?v=rgJarAxSoUg

 

 

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2026年1月30日 (金)

今年のヒヨドリ

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ヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)は毎年冬になるとベランダにやってきて、パンくずなどを食べます。やってくるのは2~3ヶ月だけで、暖かくなると来なくなります。でも団地にいないわけじゃないので、食料欠乏時の避難所なのだと思います。避難所がみつからないと、多分南房総あたりに行くのでしょう。ムクドリみたいに大きな群れはみたことがありません。多くて数羽です。

今年うちにやってきているのはおそらく3羽だと思います。うち2羽は多分夫婦です。ヒヨドリは雌雄同形なので判別は困難ですが、夫婦できたときはなんとなく雰囲気で♂♀がわかります。テリトリーを気にしている方が多分オスでしょう。ずっと見ているわけじゃないので、写真を撮るのは難しいです。

ヒヨドリの飛び方はとても変です。数回はばたくと休んでストンと落ちて、慌ててまたはばたくという感じです。こんな一見奇妙な飛び方も、ひょっとすると猛禽類のターゲットになりにくいようにしているのかもしれません。セキレイも少し似た飛び方をしますね。

性格的にはわりとがさつでうるさい鳥です。ギャーギャーと悪声で鳴きます。テリトリー宣言だけでなく、何か飛び立つとか行動するときに気合をつけるために鳴くような感じの時もあります。ただオナガほど気にはなりません。ムクドリは群れで鳴くとほとんど公害ですが、ヒヨドリはそんなことはしません。お茶目な性格でもあり、ガラス戸をコンコンと嘴でたたいたりします。何かの合図かもしれませんが解読できません。物干しざおの上にとまってテリトリー宣言したりします(笑)。

 

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2026年1月27日 (火)

たまには空を飛んでみよう

20102011-317

トンビはどこにでもいるようで、最近はあまりみかけなくなりました

悠々と空を旋回する姿は美しいです

じっと見ていると 目と目が合いました

小野リサ この空を飛べたら (オリジナル:中島みゆき)
こちら1

五輪真弓 空
こちら2

西島三重子 Imagination canvas
こちら3

Uru 空も飛べるはず (オリジナル:スピッツ)
こちら4

和佳奈 たしかなこと (オリジナル:小田和正)
こちら5

Carpenters  Close to you
こちら6

絢香 空と君のあいだに (オリジナル:中島みゆき)
こちら7

 

 

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2026年1月25日 (日)

冬たけなわ そして総選挙

私の苦手な冬マックスです。
オリオンやシリウスが南の空を支配し、
西には盃状の巨大な三日月が浮かんでいます。
体調はもちろん悪いです。
寒いのは気候だけではありません。
Biology なんて業界そのものが絶滅危惧で、
もともと日陰に咲く小さな花だったのが、
もうそんな秘められた場所もなくなりました。
YouTube は日本すごいという空元気でにぎやかですが
日本の現実はこれ↓です。

Photo_20260125230301

そして選挙です。
強い日本を創るために防衛税などを準備する政党も
ありますが、いくら戦闘機やミサイルを増やしたところで
戦争に勝てるわけがありません。
なぜなら日本には各所に大量の使用済み核燃料がプールで
保管されていて、これがドローンや無人機、もちろん
ミサイルで破壊されて水がなくなったら、それこそたちまち
パニックで戦争どころではありません。
いくら勇ましいことを言っても、日本は戦争なんて
できるわけがありません。為政者はそんなこと百も承知で
国民を愚弄して勇ましく旗を振り、票を獲得しようとします。

20260125-222524

中道が原発ゼロをひっこめたのも驚きです。
日本共産党が嫌いな左翼の人々にとってはあまりに厳しい選挙です。
特に現場の中心にいた枝野氏は何を思っているのでしょうか?
これ↓を忘れたのでしょうか?

Photo_20260125230801

⛄⛄⛄⛄⛄

冬っぽいけど元気が出る音楽
A. Vivaldi: Concerto in E minor, RV 278
Midori Seiler, Bremer Barockorchester
こちら

 

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2026年1月23日 (金)

ヒラリー・ハーンのブルッフ

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私がヒラリー・ハーンを知ったのはバーバーのコンチェルトのCDを聴いたときからでした(現在 写真のボックス・セットに収録されています)。この曲をヒラリー・ハーンのCDで知って、その自然にスッとはいってくるような音楽に惹かれてファンになりました。そして彼女はあっという間に世界で指折りの演奏者となり現在に至ります。

オロスコ-エストラーダも大物ソリストを迎えた演奏会ということで、いつになくテンション高いです。ていうか彼も多分ヒラリー・ハーンのファンでしょう。オーケストラ(フランクフルト放送交響楽団)も異様に張り切って演奏しています。

ハーンもそれは感じていて、素晴らしい化学反応で盛り上がっています。ブルッフのコンチェルトは超名曲の割には、これという名演奏が少ないと思いますが、この演奏は間違いなく素晴らしいと思います。不思議なことに、彼女はまだこの曲を多分CDに録音していません。

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番(収録 2016/12/22)
ソリストVn:ヒラリー・ハーン
指揮:アンドレス・オロスコ-エストラーダ
オーケストラ:フランクフルト放送交響楽団
場所:アルテ・オーパー・フランクフルト

https://www.youtube.com/watch?v=KDJ6Wbzgy3E&list=RDKDJ6Wbzgy3E&start_radio=1

 

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2026年1月20日 (火)

続・生物学茶話291:記憶の固定をめぐって 3.14-3-3 タンパク質

先に述べたように(1、2)、山内らはCaイオン、カルモデュリン、ATPの存在下で芳香族アミノ酸を水酸化する酵素CAMKIIを発見し、これこそが神経伝達物質合成のトリガーであるとして、意気揚々と1980年に論文を発表しましたが、その後精製倍率の高いトリプトファン水酸化酵素を使用すると、CAMKIIの活性を測定できなくなることが判明しました。これはおそらく精製することによって、酵素サンプルに不純物として含まれていた活性化因子が失われたことによると思われ、彼らは実際酵素をさらに精製すると失われる、そして芳香族アミノ酸がリン酸化されたのちに作用する因子が存在することを突き止めました。山内らはこれを説明するために図291-1のようなスキームを考えていました。

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図291-1 カムキナーゼIIと活性化因子Aによる芳香族アミノ酸の活性化機構

しかし山内らはその後活性化因子Aについての研究を後回しにしていました。すると磯部らが自分たちが研究している14-3-3タンパク質が活性化因子Aと同じものではないかという連絡がきました。実際反応のプロセスやアミノ酸組成を調べると極めて類似していたので、急いで速報誌に共著で発表しました(3)。その後磯部らはこの因子のアミノ酸配列などを調査し、14-3-3タンパク質にはαからηの7種類があり、全てトリプトファン水酸化の活性化に有効であることを確かめました(4)。さらに多くの研究者がアミノ酸配列などを詳しく調べて、14-3-3タンパク質が植物も含めてユニバーサルな分子であり、情報伝達やタンパク質リン酸化の調節に広汎に作用していることがわかりました(5、6)。

14-3-3タンパク質はホモまたはヘテロダイマーとして機能し、リン酸化したタンパク質をゆりかごのようにかかえることができます。どのようなリン酸化の様式に反応するかは、図291-2に示したような3つのモードがあります。リン酸化したタンパク質を抱え込むことによって、活性化したり、安定化したり、担体となって移動させたりなど様々な機能を果たします(7、8、図291-2)。

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図291-2 14-3-3 タンパク質の形態と機能

脳科学辞典によると9つのアイソフォームがあると書いてありますが(8)、実はαはβのリン酸化型であり、δはζのリン酸化型なので7つのアイソフォーム(β、γ、ε、η、τ、ζ、σ)とした方がよいと思われます(9、図291-3)。Θとτは同じ物質に2つの言葉を使っているわけで、紛らわしい状況が続いています。いずれにしても ホモダイマー、ヘテロダイマー、リン酸化の状態、それぞれで機能が異なっているとすると研究は大変です。

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図291-3 14-3-3 タンパク質のアイソフォーム

14-3-3 というタンパク質は、上記7種類のアイソフォームがおそらくすべての脊椎動物に存在します。これはめずらしいことだと思います。図291-4にN末近傍のアミノ酸配列を示します。植物も含めて保存性は高いと思われます。これはN末近傍だけではなく全体についても同様に保存性は高いといえます(10)。ほぼすべての場合についてN末はメチオニンで削除されていません。

Jerlらは非常に多くの生物についてこのたんぱく質の系統を調査しました(10)。図291-5にその一部のみを示しますが、驚くべきことに哺乳類の隣に海綿があったり、カエルの隣にハエがあったりして、14-3-3タンパク質が広い範囲にわたって進化的保存性の高いタンパク質であることが示されています。単細胞生物、扁形動物、植物にも存在します。特に植物では巨大なグループを形成していて、まだまだ未知の領域です。細菌や古細菌ではみつかっていないようですが、これは多分まだみつかっていないという可能性が高いと思います。特にどんな古細菌でみつかるかというのが真核細胞への進化の道程を知るうえで重要になります。ただこの研究以来、植物以外で広汎な調査が行われた形跡がないのは残念。

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図291-4 様々な生物における 14-3-3 タンパク質のN末近傍のアミノ酸配列 赤:完全一致 青:保存性が高い部分 (一部のみ 文献10より)

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図291-5 14-3-3タンパク質の系統図(一部のみ 文献10より)

最近では主に脳神経疾患との関係で14-3-3タンパク質が研究されているようです。たとえばこのタンパク質の産生が低下すると、タウタンパク質のリソソームでの代謝が支障をきたしてアルツハイマー型認知症の引き金になるとか、筋萎縮性側索硬化症(ALS)においてはいくつかのタンパク質のミスフォールディングに関与しているとか、また14-3-3タンパク質はα-シヌクレインと結合するのでパーキンソン病にも関与しているという報告もあります(11、図291-6)。これらの場合にも、それぞれのアイソフォームが特異的に関与していることが示唆されています(11)。

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図291-6 脳神経系疾患との関連

それにしても moonlight protein(11) とはね  (副業という意味?)

個人的にはシンプルにクレセント・プロテインの方が良いと思いますが 🌙🌙🌙

参照文献

1)続・生物学茶話290:記憶の固定をめぐって 2.芳香族アミノ酸水酸化酵素
https://morph.way-nifty.com/grey/2026/01/post-4bebb5.html

2)記憶と学習をささえる分子 カムキナーゼⅡの発見
https://morph.way-nifty.com/grey/2026/01/post-3903ae.html

3)Tohru Ichimura, Toshiaki Isobe, Tsueno Okuyama, Takashi Yamauchi, Hitoshi Fujisawa Brain 14-3-3 protein is an activator protein that activates tryptophan 5-monooxygenase and tyrosine 3-monooxygenase in the presence of Ca2+,calmodulin-dependent protein kinase II.,
FEBS lett., vol.219, pp.79-82 (1987)
https://doi.org/10.1016/0014-5793(87)81194-8
https://febs.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1016/0014-5793(87)81194-8

4)Toshiaki Isobe, Tohru Ichimura, Toshiyuki Sunaya, Tsuneo Okuyama, Nobuhiro Takahashi, Ryozo Kuwano, Yasuo Takahashi Distinct forms of the protein kinase-dependent activator of tyrosine and tryptophan hydroxylases vol.217, pp.125-132 (1991)
https://doi.org/10.1016/0022-2836(91)90616-E
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/002228369190616E

5)Alastair Aitken. D. B. Collinge, B. P. H. van Heusden. T. Isobe.
P. H. Roseboom G, Rosenfeld and J. Soil, 14-3-3 proteins: a highly conserved widespread family of eukaryotic proteins., Trends Biochem Sci vol.17, pp.498-501 (1992)
doi: 10.1016/0968-0004(92)90339-b
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1471260/

6)Robert J erl, Michael S Manak and Matthew Reyes, The 14-3-3s., Genome Biology, 3(7):reviews 3010.1-3010.7 (2002)
http://genomebiology.com/2002/3/7/reviews/3010.1
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12184815/

7)Rittinger K, Budman J, Xu J, Volinia S, Cantley LC, Smerdon SJ, Gamblin SJ, Yaffe MB. Structural analysis of 14-3-3 phosphopeptide complexes identifies a dual role for the nuclear export signal of 14-3-3 in ligand binding. Mol Cell., vol.4(2): pp.153-166. (1999) doi: 10.1016/s1097-2765(00)80363-9
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1097276500803639

8)脳科学辞典:14-3-3タンパク質
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/14-3-3%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA

9)Abdi G, Jain M, Patil N, Upadhyay B, Vyas N, Dwivedi M, Kaushal RS., 14-3-3 proteins a moonlight protein complex with therapeutic potential in neurological disorder: in-depth review with Alzheimer's disease. Front Mol Biosci., vol.11:1286536.(2024)
doi: 10.3389/fmolb.2024.1286536.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38375509/

10)Robert Jerl, Michael S Manak and Matthew Reyes, The 14-3-3s., Genome Biology, vol.3(7) review 3010.1 (2002)
http://genomebiology.com/2002/3/7/reviews/3010

11)Abdi G, Jain M, Patil N, Upadhyay B, Vyas N, Dwivedi M and Kaushal RS., 14-3-3 proteins—a moonlight protein complex with therapeutic potential in neurological disorder:in-depth review with Alzheimer’s disease., Front. Mol. Biosci. vol.11:1286536.
doi: 10.3389/fmolb.2024.1286536
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38375509/

 

 

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2026年1月17日 (土)

世代交代

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否応なく、都響も世代交代の波が押し寄せています

ルスティオーニ・・・水谷 は相性の良いコンビだと思います

デゴのあのサラサラ・キラキラした音は、ブラームスには全く合っていなかったと思いますけどね➰

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2026年1月15日 (木)

サラはどこでも寝られる

 

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別に用はないよね?

まあね

 

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2026年1月14日 (水)

PCが入院を拒否される

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私の体調も芳しくないのですが、それ以上に分身であるPCの調子もよくありません。ファンの音がしてうるさいし、端子も時々死んでしまうものが増えて、これは入院させるしかない・・・ということで毛布でくるんでキャリーに詰め、秋葉原の修理センターまで運ぶことにしました。

秋葉原は数年ぶりです。浅草橋で乗り換えるのですが、ここはひどいJR駅です。若い頃いつエスカレータがつくのだろうと思っていたのですが、何十年たってもつきません。エレベータもありません。そればかりか、やっと階段を登り切ったとおもったら、何と階段を下ってまた登りがあります(新宿方面)。その階段を下ったところにあったトイレが閉鎖されていました。改善どころかグレードダウンです。ベビーカー、車椅子、年配者、重量物の運搬者にとっては悲惨な駅です。

心臓がバクバクしていたのでなんとか平静をとりもどそうと努力しているうちに秋葉原を通り過ぎ、お茶の水に着いているではありませんか。あわてて戻って、キャリーを引きずり、ようやくPCショップに到着。秋葉原は相変わらず人であふれていましたが、近頃は円安と米国の横暴のせいでPCは値上がりし、PCショップは閑散としていました。さらにデータセンターのために半導体がとられてしまうので、値上がりに拍車がかかりそうです。そうそうレアアースの問題もあります。どうしてあの総理が人気があるのか信じられません。物価上昇阻止のために何も手を打っていません。

修理センターにつくと整理券をとって、以前は良く待たされたものですが、いまや客もいなくてすぐに対応。しかし書類をみるやいなや「これは昔の製品なので、部品のストックがなく修理はできません」と冷たいお言葉。それですごすごと帰ろうかと思っていたら、あれれネジをはずしているじゃありませんか。

どうするのだろうとみていたら、とりあえずスプレーで内部をお掃除してからチェックを開始。ありがちですが、うちでは死んでた端子が生き返っていたりして混乱しただけでした。ファンの音はファンの羽が傾いているからだということです。でも直すことはできません。結局1時間くらいあれこれチェックしてなんら改善はなく終了。無料でした。ひまだったんですね。

でもこんな調子だとお店や従業員の未来にどんどん暗雲がおしよせる感じで、彼らが生き延びる手段を見出してくれるよう祈るばかりです。担当者も今までならこんな古いPCは廃棄して、新しいのを購入することをおすすめすると言っていたところですが、「この値上がり時代じゃあそれも言えませんし...」と言葉を濁していました。まあ開けてスプレーで清掃しただけでも良かったと思って帰途に就きました。

アナログアウトが死んでいるので、USBからコンバーターを通して音を聞くしかありません。死んでるUSB端子がある中で、ひとつ音声でとられるのは痛い。困った困った。

 

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2026年1月11日 (日)

葛飾シンフォニーヒルズの都響

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青砥の葛飾シンフォニーヒルズに行ってきました。このプログラム表紙はシックかつクラシックなデザインでとても好感が持てます。葛飾シンフォニーヒルズは、TCPOが本拠地としている江東区のティアラ、新日フィルがレジデントとなっている墨田区のトリフォニーに比べると後れを取っていて、プロオケの来演は珍しい時代が続いて名前負けしていましたが、最近はおそまきながらなんとかしようとしているのかもしれません。

私の家からは近場なのですが、上記の理由で来たのは10年ぶりです。前回も都響のコンサートでした。珍奇な四季だったと記憶しています。しかしなにしろ10年は空きすぎです。駅を出るとすぐ自動販売機だけの薬店があってびっくりしました。これで良いのならそのうちAI搭載のロボットが店番をやっていて、どんな薬がいいか、どの位置で買えるかなど相談に乗ってくれることになるのでしょう。それは便利などと思わない方がいいです。これは人がいらないってことですから、あなたもそのうちいらなくなるでしょう。

それにしても青砥は人が多くて、まだ東京の街はずれでもこんなに人がいる場所があるんだと安心します。ドトールなんて行列をなしていて、うしろのおばあちゃんに「席は先にとっておいた方がいいよ」とアドバイスされました!?

さてホールの席についてびっくり。圧倒的に女性が多い。私のコンパートメントは3:12でした。おそらく牛田君のファンがつめかけたのでしょう。ソールドアウトです。しかし女性トイレは大変です。指揮者のタンさんはシンガポールの人ですが、北京とシンガポールで常任をやっているそうです。

牛田君の演奏はいかにも古典派むきのケレン味のない明快な演奏です。都響の皆さんもモーツァルト(劇場支配人序曲と戴冠式)は楽しそうに演奏していました。タンさんの指揮も腕を大きく使うアクションで明快です。満場の拍手に答えたソリストアンコールはトロイメライでした。

「新世界より」は凄い演奏でした。乾燥した気候のせいか、弦特にチェロが異常に気持ちの良い音で鳴り響き、管楽器も絶好調です。南方さんも絶好調で素晴らしい「アレ」を聴かせてくれました。何度も聴いていますが、音響的にはベストだったんじゃないかなあ。今日の都響の音を聴くと、サ芸文の音はみんな嘘だったんじゃないか、これがほんとの素の都響の音だと思わせるものがこのホールにはあります。ホールの響きではなく、素のオーケストラの音です。アンサンブルもエキストラの方々も含めて素晴らしく、昔新宿文化会館で聴いたドレスデンフィル以来の大感動の「新世界より」でした。

帰りは例によって都響の皆さんに追い抜かれましたが、豆腐屋さんに寄ってがんもどきを購入し夜ご飯にたべました。圧倒的な美味。やっぱりスーパーの商品とは違います。

 

 

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2026年1月 9日 (金)

続・生物学茶話290:記憶の固定をめぐって 2.芳香族アミノ酸水酸化酵素

神経伝達に必要なカテコールアミンのなかで、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの生合成経路を図290-1に示しました(1)。これらの主要な神経伝達物質は芳香族アミノ酸のひとつであるチロシンから合成されます。このほかにセロトニンは別の芳香族アミノ酸であるトリプトファンから合成されます。これは図290-4に示してあります(2)。

L‐ドーパはアミノ酸ですが通常はタンパク質の構成要素とはなりません。しかし細菌や植物を含む神経をもたない生物にもこの分子は存在するので、神経伝達物質の前駆体という役割以外にも機能が存在するに違いありません。おそらくGPCR(Gタンパク質共役受容体)を介して情報伝達にかかわっていると思われます。

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図290-1 カテコールアミンの主要な生合成経路

チロシンを出発点とするカテコールアミン生合成経路の律速酵素はチロシン水酸化酵素(TH)とされています(3)。この酵素を含めて一般に芳香族アミノ酸を水酸化する酵素はヘムを構成しない2価鉄イオンを含み、反応にはテトラヒドロビオプテリンと酸素を必要とします(図290-2)。すなわちこれらの酵素は、非常に類似した反応機構をもつ一つのグループと思われます。またシアノバクテリアが大量発生する前の酸素がきわめて薄い地球大気のもとでは、このような酵素による反応は存在しなかったと思われます。ただし進化的系譜の根元には嫌気的細菌があるという矛盾点もあります(図290-5)。

芳香族アミノ酸水酸化酵素は特異性がよくわかっていないグループ(AAAH:aromatic amino acid hydrolase)、フェニルアラニン-4-水酸化酵素(PAH)、チロシン水酸化酵素(TH)、トリプトファン水酸化酵素(TPH)などがありますが、これらは進化的に密接な関係があることがわかっています。カオらが最初にこれらの酵素群の進化的関係について発表したのは2010年ですが、その論文の中で彼らは「Given the relatively high amino acid sequence similarity found among AAAH proteins(4), surprisingly, few studies haveinvestigated their relationships. 」(5)と述べています。重要な酵素群でありながら、長い間それらの関係性はネグレクトされていたことがうかがえます。

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図290-2 チロシン水酸化酵素とフェニルアラニン水酸化酵素

カテコールアミン類を合成するおおもとのアミノ酸は必須アミノ酸の一つフェニルアラニンです(6、図290-3)。チロシンはフェニルアラニンから合成されます。これらのアミノ酸から神経伝達物質としてよく知られている物質以外ににも多くの種類の分子が合成されます。これらの物質も神経に何らかの作用を及ぼす可能性がありますが、詳しくはわかりません。たとえば Synephrine という物質はミカンに含まれていて、交感神経を刺激する作用があることが知られていますが、ヒトの生体内で生合成される量のこの物質が、実際どのような役割を果たしているのかは不明なようです。

図290-5でわかりますが、フェニルアラニンをチロシンに変えるフェニルアラニン-4-水酸化酵素(PAH、図290-4)はチロシン水酸化酵素(TH)より歴史は古く、このおかげでチロシンは必須アミノ酸ではなくなったわけです。

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図290-3 フェニルアラニンの代謝経路

カオらはAAAH、PAH、TH以外にトリプトファン水酸化酵素(TPH)についても調べました。この酵素はトリプトファンを5-ハイドロキシトリプトファンに代謝し、さらに別に酵素によってセロトニンが生成されます(290-4)。セロトニンは様々な生理作用を持つ神経伝達物質です(7)。

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図290-4 フェニルアラニン-4-水酸化酵素とトリプトファン水酸化酵素

カオらは既に報告されている遺伝子情報をまとめた細菌のデータベースを調査することによって、AAAH、PAH、TH、TPHがどのような関係にあるかを明らかにしました(5)。その結果を図290-5に示します。データベースを用いた調査なので、実際に酵素活性や特異性を調べたものではありません。しかしこれら4群の酵素が予想通り進化的に相同であり密接に関係があることがわかりました。発生した順でいえばAAAHからPAHが生まれ、PAHからTHとTPHが生まれたということになります。

これらすべての酵素群は細菌においてすでに用意されていたということになります。ひとつだけコル古細菌からも発見されています(図290-5緑四角)。古細菌についてはもっと詳しい調査が行われるべきだと思います。もしごく一部の古細菌からしか芳香族アミノ酸水酸化酵素がみつからないとなれば、その生物群から真核生物が進化したことが示唆されます。ともあれ細菌の中にすでにL-ドーパやセロトニンを使っていた者がいたわけで、これらが神経細胞の発生とともに現れたのではないということは明らかです。

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図290-5 芳香族アミノ酸水酸化酵素の進化的系譜  Cao et al (2010) 文献5

残念ながらCao氏もZhou氏も2010年に論文を発表したのち、芳香族アミノ酸水酸化酵素についての仕事をしている形跡がありません。このほか例えば古細菌の芳香族アミノ酸水酸化酵素についての研究も進展していません。

 

参照

1)Izel Tekin, Robert Roskoski Jr., Nurgul Carkaci-Salli, Kent E. Vrana, Complex molecular regulation of tyrosine hydroxylase., Journal of Neural Transmission, vol.121, no.6 (2014) DOI 10.1007/s00702-014-1238-7
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24866693/

2)Wikipedia: serotonin
https://en.wikipedia.org/wiki/Serotonin

3)脳科学辞典:カテコールアミン
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%B3

4)Teigen, K., McKinney, J.A., Haavik, J. and Martinez, A., Selectivity and affinity determinants for ligand binding to the aromatic amino acid hydroxylases. Curr. Med. Chem. vol.14, pp.455-467 (2007)

5)Cao J, Shi F, Liu X, Huang G, Zhou M. Phylogenetic analysis and evolution of aromatic amino acid hydroxylase. FEBS Lett. vol.584(23), pp.4775-4782 (2010).
doi: 10.1016/j.febslet.2010.11.005.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21073869/

6)Wikipedia: Catecholamine
https://en.wikipedia.org/wiki/Catecholamine

7)ウィキペディア:セロトニン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%B3

 

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2026年1月 7日 (水)

総理はハーメルンの笛吹き男なのか

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笛でなく笑顔で導く崩壊への道

高市政権は米国には領土とお金をむしられ、中国には経済制裁をうけ(やばい)、韓国政府には秘密をにぎられています

【悲報】高市早苗と統一教会の極秘関係が暴露されました..最悪のシナリオを語ります
https://www.youtube.com/watch?v=Zb8OT149hkk

TM報告書 高市総理を揺るがす構造的病巣
https://www.youtube.com/watch?v=4Y4AvY1iJis

根深すぎる・・・カルトと政治家の闇。高市内閣を崩壊させる統一協会問題のスクープとは?
https://www.youtube.com/watch?v=J_HXMQITXps&t=713s

高市内閣を崩壊させる統一協会問題のスクープとトランプ大統領
https://www.youtube.com/watch?v=vq7cEAVaiDk

高市政権の危機!トランプ大統領から、完全にはしごを外された高市首相
https://www.youtube.com/watch?v=aZ1Nrxnv500

左派のために
https://www.youtube.com/watch?v=26m2FSKYp3U

どうしてロシアと中国の防空システムはベネズエラで全く機能しなかったのか
https://www.youtube.com/watch?v=BHybfyLMcow

 

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2026年1月 4日 (日)

記憶と学習をささえる分子 カムキナーゼⅡの発見

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お正月に本を1冊読みました。山内卓(やまうちたかし)の著書です。内容はなつかしい昭和の生化学の本ですが、出版は2021年ですから令和になります。どうしてこんなすでにはるか昔に論文になっている仕事を、あらためて本にまとめたのかは「はじめに」を読んでもわかりませんでした。

私の勝手な想像では、彼らが発見し精製したCaMKII(カムキナーゼII)に関する最近の総説で、彼らの論文が引用されていないのはまだしも、彼らが発見者であることをあいまいにするような記述が増えてきて腹に据えかねたというのがほんとうのところではないでしょうか。

ちなみに脳科学辞典には「1980年代初頭にトリプトファン水酸化酵素やシナプシンIを基質として、カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II, CaMKII)が同定され(山内を含む複数の論文を引用)、複数のグループにより精製分離された」と書いてあります(1)。しかし山内としては、自分たちが他の研究室に先んじて最初に精製・同定したのであって、この記述は不当であると言いたかったのだと思いました。

山内はこの本の63~64ページにコラム12として、どうして他の研究室に先駆けて彼らが精製に成功したのかを詳しく記しています。要はカルモデュリンアフィニティーカラムを使ってカルシウムの存在下ですべてのカルモデュリン結合タンパク質を吸着させることが重要であり、山内らはそれに成功したことによってうまく精製できたと説明しています。80ページにもさらに追加した記述があります。

彼らが到達した結論の図を下に示します(この本の78ページの図)。チロシン水酸化酵素およびトリプトファン水酸化酵素はカムキナーゼでリン酸化されますが、それにくわえて活性化タンパク質が結合することによって活性化されることが示されています。

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カムキナーゼIIを脳で欠損させると空間学習が著しく低下することが、いちはやく利根川らの研究室で明らかにされており、この酵素が記憶の固定に重要であることは現在でも認められています(2)。

1)脳科学辞典:カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ
こちら

2)続・生物学茶話281: 大脳辺縁系 5.Ca++/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼⅡの発見
https://morph.way-nifty.com/grey/2025/09/post-61ef70.html



 

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2026年1月 1日 (木)

2026 謹賀新年

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読者の皆様 明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

本サイトではこれまでAIは使用しないという方針でやって
きましたが、グーグル検索で応対してくれるのはAIという
ことになってしまって、この問題を回避するのは不可能な状況
となりました。

今年はこのAIとどうつきあっていくかという年になりそう
です。ひとつ言えることはともかく世界におくれをとらない
ように、がむしゃらにAIを推進しようという考え方は危険
だということです。それとAI利権にとりつこうとする政治
の動きも要注意です。

気が付いた問題にはその都度慎重に対応していくという姿勢
が必要です。そして問題はもうすでに数多く発生しています。
大学関係者なら学生がAI丸写しでレポートを作成する
という問題に直面しているでしょう。個人情報が漏洩して
AIが知るところとなったら、あらゆる場面に利用されて
しまうことになります。泥棒も詐欺師もAIを利用します。

AI利用に適しているのは、科学技術・法律などでしょう。
これらは慎重に利用すればずいぶん仕事が楽になり、かつ
問題も少なくできるでしょう。もう入社試験はやめてAIで
新入社員の選抜を行うところもあるそうですが、人事をAI
でやるのはどうかと思います。一番ダメなのはクレーム処理
です。これはカスハラなどというプロバイダーサイドの便宜
でやるのは全くダメです。今はヒトの対応と言っても、メール
で対応するのがせいぜいですが、これでも黙殺されると
どうにもなりません。ましてAIで対応などというのは言語
道断です。

接客をAIでやるというのも法律で規制してほしいですね。
接客がすべてAIになるという世界を想像してみてください。
それはもう人の住むべき世界ではありません。

AIのせいで、いずれ人は白紙の上に文章を作成することが
できなくなってしまうかもしれません。AIはアルゴリズム
によっては無理やりつじつまを合わせようとして嘘を作成する
こともありますし、ピックアップした情報の誤りによって単純
ミスすることももちろんあります。

AIとどう対峙するか? これはこのサイトでも本年の深刻
なバックヤードのテーマとなりそうです。

miko "a happy new year" (Yuming)
ピアノ弾き語り

 

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2025年12月26日 (金)

2025私たちの紅白歌合戦

年の瀬ご多忙の中、このサイトをご訪問いただきまして有難うございます。

生きていればさまざまな困難に直面するのは世の常ですが、年の終わりにはすべて忘れて新たな気持ちで新年を迎えたいものです。「年忘」という言葉は中国の荘子の著述にでてくるそうで、本来は文字通り自分の年齢を忘れて宴会をする意味だったそうですが、日本に伝来して江戸時代には自分の身辺のことを忘れるという意味に変化してしまったとのことです。

今年最後の「年忘れ」ブログイベントとして、年末恒例の「私たちの紅白歌合戦」をアップロードいたします。では皆様良いお年をお迎えくださいませ。

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1M アメリカ Jack & Daisy
1M

グレイハウンドに乗って二人で自分探しの旅に出ますが、結局何もみつからない。煙草も切れてしまった。退屈だけが得られたものだった。歌詞に出てくるミセス・ワグナーのパイは1960年代までUSA東部で販売されていたそうです。グレイハウンドはUSA最大のバス会社ですが、ドイツの企業に買収されたそうでびっくり。日本でいえばJRが外国に買収されたようなものですから、そりゃトランプも怒るわ。オリジナルはサイモンとガーファンクル

1F やさしさに包まれたなら  M'size
1F

なんて美しい声なのでしょう。オリジナルはユーミン

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2M Nothing's Gonna Change My Love For You - Music Travel Love ft. Bugoy Drilon
2M

旅をつづけながら配信する兄弟。旅先でゲスト呼んで参加してもらいます
君なしでは生きていけない~君への愛は変わることない そんなピュアなラブソング
オリジナルはジョージ・ベンソン

2F The Climb - Lucy & Martha Thomas
2F

オリジナルはマイリ―・サイラス(2009年)
はやくもトラディショナルソングの仲間入りか?
これは姉妹で絶妙なデュエットを聴かせるルーシーとマーサによるカバー

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3M 小さな風景 鎮目政宏
3M

言わずと知れた 「遺留捜査」 エンディングテーマ
オリジナルは小田和正
フルバージョンは小田さんのオフィシャルにあります

3F ANNIVERSARY 無限にCALLING YOU 奈良姉妹
3F

ユーミンの名曲をYouTubeで人気の奈良姉妹が歌う
EPやカセットテープで発売された曲が現代によみがえる

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4M ぐてんぐでん 木村充揮×近藤房之助
4M

オリジナルはショーケンこと萩原健一
私は飲みすぎると気分が悪くなるので、ぐでんぐでんになれる人がうらやましい

4F Iza Susumeyo OTTA-orchestra
4F

オリジナルは いざ進めよ、いばらの道を by ガレージシャンソンショー
ロシアははやく戦争をやめて、オッタ・オーケストラの来日を実現してほしい

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5M Ghost Riders in the Sky - Southern Raised
5M

オリジナルはジョニー・キャッシュ
古き良きアメリカですが、歌詞の内容はペーソス漂うもの

歌詞

5F Tommy february6 - MaGic in youR Eyes
5F

最近世界でバズっているようです
JPOPはみんな知らないだけで、ほんとは凄いのだ

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6M ビッグスカイ 中川五郎&真黒毛ぼっくす
6M

この素晴らしい辞世の歌を聴かないと年を越せません

6F giovanni   夕食ホット 
6F

今年はライブで3メートルくらいの近くで聴かせてもらいました 素晴らしい曲です

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7M そしてイニエスタ 森山直太朗
7M

年末にこの曲を聴くのはクレとしての矜持

7F I Can Hear Music  The surf girls
7F

オリジナルはビーチボーイズ

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8M ロマンスカー  村下孝蔵
8M

これ多分昔の日清パワーステーション(現在の無観客ホールではない)だと思いますが、だとすれば私は聴きに行っています

8F まきちゃんぐ 愛が消えないように
8F

このライブには間違いなく行きました(三軒茶屋GFM)
コロナでダメージにを受けたすべての人々に
そしてあの時のことを忘れないようにしよう

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9M Ebb tide  Westminster Chorus
9M

途中で変な人が出てきますが、多分彼は座付きアナウンサー
オリジナルは The Oriole Four Quartet ライチャスブラザースが大ヒットさせました

9F 三善晃 麦わら帽子 (作詞:立原道造) 演奏 mugs 伴奏 新庄龍馬
9F

 八月の金と緑の微風(そよかぜ)のなかで
 眼に沁る爽やかな麦藁帽子は
 黄いろな 淡い 花々のようだ
 甘いにほいと光とにみちて
 それらの花が 咲きにおうとき
 蝶よりも 小鳥らよりも
 もつと優しい生き物たちが挨拶する

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10M 誰も寝てはならぬ  秋川雅史(テノール) 秋川風雅(P)
10M

プッチーニ作曲 オペラ「トゥーランドット」 父子共演

10F 蝶々夫人 中江早希(ソプラノ)
10F

プッチーニ作曲のオペラ 日本が誇るソプラノ歌手

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11M 愛のメモリー 松崎しげる 
11M

昭和の名曲中の名曲 令和の時代にも歌うのだ

11F Where the boys are  Grayhounds(ボーカルはナナさん)
11F

オリジナルはコニー・フランシス 古き良きアメリカ

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12M 光と影の季節 浜田省吾 
12M

核弾頭の前に佇むというレコードジャケットを制作した人

12F セピアサマー 芳本美代子 
12F

アイドルでしたが、ボーカリストとしての実力が半端なかった人 現在はなんと大阪芸術大学教授

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13M 銀河鉄道の夜 Goosehouse 
13M

オリジナルは GOING STEADY

13F スローラブ 竹内まりや 
13F

私は人生で一度もオートバイに乗ったことがありません(触ってヤケドしたことはある)

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14M ロビンソン スピッツ 
14M

永遠の名曲

14F 千登勢橋 西島三重子 
14F

私の永遠のアイドル

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15M Days in vacation 渚のオールスターズ 
15M

40年以上前の映像だと思いますが、こういうのこそ4K化してほしいです
夜のヒットスタジオですが、映っているシンガー・芸能人の数がすごい
どのくらいわかりますか? 顔は思い出すけど名前が出てこない=アルツ度数の測定ができます
スペインで首絞められて声帯をつぶす前の織田哲郎の声が聴けます

15F 私は風 中森明菜
15F

歌でできることの極限がここにあります
オリジナルはカルメンマキ&OZ

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2025年12月23日 (火)

Christmas songs by "shut up and kiss me! "

Shutup_20251222232301

シャラップ アンド キスミー!

O Holy Night 
こちら1

Last Christmas (Wham!)
こちら2

Merry Christmas (by Ed Sheeran & Elton John)
こちら3

All I Want For Christmas Is You (Mariah Carey)
こちら4

Amazing Grace - Hallelujah
こちら5

私はキリスト教徒ではありませんが、小学校高学年の時になぜかカソリックの日曜学校みたいなところに通っていて、シスターからキリスト生誕、東方の3賢人、キリスト復活などのお話を聞かされていました。無料で配布された聖書も持っていてました。クリスマスには催しがありました。なのでクリスマスになると、少しノスタルジックな気分になります。

 

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2025年12月21日 (日)

続・生物学茶話289:記憶の固定をめぐって 1.MRTF

GPCR(Gタンパク質共役受容体)は、動物だけでなく植物や細菌にも存在する非常に進化的に古いタンパク質で、外界と細胞をつなぐ重要な役割を果たしています(1)。神経も成長、分化、機能発現にこのたんぱく質が受け取り発信するシグナルによって起動されるシステムを利用しています(2)。図289-1に示したCdc42・Rac・RhoAはいずれもRhoファミリーに所属するいわゆる低分子量Gタンパク質で、GPCRが受け取った情報を細胞内に伝える役割を果たしています。神経細胞はこれらのGタンパク質を使って、図289-1のような経路で細胞骨格を形成するアクチンやチュブリンの集合を調節し、細胞の成長・増殖・分化を制御しています。

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図289-1 細胞骨格を制御するRhoファミリーのタンパク質

記憶を安定的に保存するためにはシナプスの構造変化が必要です(3、4)。どのような方法で神経細胞の構造を変化させてシナプスを増強安定化させるか、その基本はアクチン分子(Gアクチン)を重合させて繊維状のアクチン(Fアクチン)を形成させることにあります。すなわち図289-1に示したようなメカニズムを利用することによって神経の可塑化が実現されています。

実際にはグルタミン酸などの神経伝達物質が受容体の構造変化を引き起こし、その結果RhoAなどが活性化されてアクチンが重合を開始します(5)。カルシウムの流入なども重要なイベントですが、いずれ取り上げる予定です。このような状況下ではGアクチンとMRTF複合体は解離し、Gアクチンはアクチン繊維の素材として使われることになります。一方Gアクチンと分離したMRTF(myocardin-related transcription factor)は核に移行し、SRF(serum response factor)と複合体を形成して遺伝子発現の調整を行います(6、7、図289-2)。マイオカルディンは筋肉にしか発現しませんが、MRTFはニューロンを含む様々な細胞に発現します。

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図289ー2 MRTFの細胞質および核内での役割

Serum response factor=SRF とは意味の分かりにくいネーミングですが、この由来を知るにはまず最初期遺伝子という概念を知る必要があります。最初期遺伝子とは細胞が増殖や分化など何らかの活動を開始する上で、最も上流にある(初期に転写される)遺伝子群です。シャーレの中で静かな状態にある細胞に血清を加えると、通常まず最初期遺伝子が転写され、細胞は活動を開始します(8)。その最初期遺伝子である fos やβアクチンなどの遺伝子の上流にある転写制御領域に結合して転写を開始させる役割を持っているのでSRFと命名されたのでしょう。つまりSRFが活動を始めないと最初期遺伝子が転写されません。

MRTFはそのSRFと結合し、SRFと共同で遺伝子発現の制御を行います。MRTFタンパク質のドメイン構造は図289-3のようになっています。アイソフォームであるMRTFBはMRTFAよりN末が少し長くなっていますが、その他の構造はAとBでほとんど変わりがありません。1番N末に近い部分に、Rhoシグナルが弱い環境においてGアクチンと結合する部分があり、続いて転写因子SRFと結合して核内で機能するための部位があります。それよりC末側には染色体・DNAとかかわりのあるサイトが並んでいます。

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図289-3 MRTFタンパク質のドメイン構造

SRF複合体転写因子は軸索の成長やガイダンスの役割を担っているエフリンAやセマフォリンの
発現に関わっていると思われます。SRFが脳で発現しないコンディショナルノックアウトマウスを作成し、海馬の歯状回からCA3領域に投射する苔状線維(特殊軸索)を染色した切片を観察すると、整然とした構造が失われ、図289-4bおよびdのようにランダムな方向に伸長しているようにみえます(9)。

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図289-4 海馬歯状回ニューロンから伸びる軸索の構造(ニューロフィラメントに結合するタンパク質α-NFAPの免疫染色)

エフリンとその受容体は接触依存性の反発を行う機能を持っており、軸索が伸びる方向を決める役割を果たしています(10)。SRFが発現していないコンディショナルノックアウトマウスのニューロンはエフリンの誘導(赤ストライプ)に従った軸索の伸長ができず、図289-5bのように網状構造になってしまいます。SRFが発現しているコントロールでは一定の方向性をもって伸長しています(図289-5a)。

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図289-5 細胞培養系での軸索誘導実験

このようなことから、長期記憶の固定には海馬の苔状線維が正常な構造を持つことが重要であると思われます。SRFが脳で発現していないマウスでは記憶の固定がうまくできません(11)。

 

参照文献

1)ウィキペディア:Gタンパク質共役受容体
https://ja.wikipedia.org/wiki/G%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA%E5%85%B1%E5%BD%B9%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93

2)Eve-Ellen Govek, Sarah E. Newey, and Linda Van Aelst, The role of the Rho GTPases
in neuronal development., Genes & Dev. vol.19: pp.1-49 (2005)  doi: 10.1101/gad.1256405
https://genesdev.cshlp.org/content/19/1/1.short

3)東洋大学 医学博士に聞く、記憶力・学習力アップに影響する脳機能「シナプス可塑性」とは? https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/life/synapticplasticity

4)脳科学辞典:Rhoファミリー低分子量Gタンパク質
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/Rho%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC%E4%BD%8E%E5%88%86%E5%AD%90%E9%87%8FG%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA

5)Murakoshi, H., Wang, H., & Yasuda, R., Local, persistent activation of Rho GTPases during plasticity of single dendritic spines. Nature, vo.472(7341), pp.100-104. (2011)
http://doi.org/10.1038/nature09823
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3105377/

6)伊原大輔 神経形態・遺伝子発現に関わる転写因子のシナプス活性化による制御に基づく神経可塑性メカニズムの解明 YAKUGAKU ZASSHI vol.145, pp.931-936 (2025)
https://doi.org/10.1248/yakushi.25-00136
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/145/12/145_25-00136/_html/-char/ja

7)森田強 和歌山県立医科大学生物学・分子細胞制御学HP
https://www.wakayama-med.ac.jp/med/lasbiology1/morita/research.html

8)脳科学辞典:血清応答因子
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%A1%80%E6%B8%85%E5%BF%9C%E7%AD%94%E5%9B%A0%E5%AD%90

9)Knöll B, Kretz O, Fiedler C, Alberti S, Schütz G, Frotscher M, Nordheim A. Serum response factor controls neuronal circuit assembly in the hippocampus. Nat Neurosci. vol.9(2): pp.195-204 (2006) doi: 10.1038/nn1627
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16415869/

10)脳科学辞典:Eph受容体
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/Eph%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93

11)Amit Etkin, Juan Marcos Alarcón, Stuart P. Weisberg, … Yan You Huang, Alfred Nordheim, Eric R. Kandel, A Role in Learning for SRF: Deletion in the Adult Forebrain Disrupts LTD and the Formation of an Immediate Memory of a Novel Context.,
Neuron, vol.50, Issue 1, pp.127 - 143 (2006) DOI 10.1016/j.neuron.2006.03.013
https://www.cell.com/neuron/fulltext/S0896-6273(06)00210-8

 

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2025年12月17日 (水)

超喫緊の課題

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AIを使えば、ある歌手の声でどんな歌でも歌えるようです。ですから村下孝蔵(故人)の声でスピッツのロビンソンを歌わせた動画をアップしている人もいます。これって村下孝蔵の許可はもらっていないし、スピッツの許可ももらっていないのでしょう? だとすればやばいんじゃない?
「当チャンネルでは、アーティストの声を使用する際、法的な問題が生じないようYouTubeのサポートチームと綿密に連携し、コンプライアンスを遵守するためのガイドラインを確認し、適切な運営を行っています」と書いてはあります。ならばこれを法的に規制できないのは非常におかしいと思いますよ。AIやりたい放題になってしまいます。
こちら1

My little lover の昔からある場所を坂井泉水の声で歌わせているのも同様
こちら2

AIで生成したオリジナルの音声で歌わせるのは、問題は一見少ないと思いますが、大きな観点でいえば生身の歌手はいらないことになるので、会社の経理や、車の運転、レストランの配膳、コンビニ店員などがいらなくなるのと同じ巨大な問題を実は含んでいます。こんな世界にあなたは住みたいですか? 人がいらなくなる社会では、本当に人口が激減しますよ。1日普通に生活していても生身の人間に会えなくなる社会、そんな社会が素晴らしい社会なのでしょうか?
こちら3

ただこういうのは↓ 遊び心があっていいと思いますけどね。ただこれも実世界と架空世界との区別がつかなくなるという問題は内包しています。
こちら4

そのうち選挙候補者のAIそっくりさんがとんでもない動画を配信し、そのせいで生身の本人が落選するというような事態が発生してからでは遅いですよ。AIに関しては熟慮のうえでのきちんとした法規制が必要です。どのくらい似ていたらアウトかというのもきちんと法律で規定しておかないといけません。

などといいながら、これ↓ なんてあまりにも素晴らしくつい見入って(聴き入って)しまう。なんとかしてくれ
こちら5

ふぇ~
怖い

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2025年12月14日 (日)

極北の幻想画集

Konndoukouhei

ここは知らないけれど、知っている場所
近藤康平 著
発行所 月とコンパス 2020年刊

著者略歴
1975年生まれ 鳥取大学大学院農学科修士課程卒業

インスタグラム:
https://www.instagram.com/kondo1975/

2026年1月11日(日)~1月25日(日)
ライブペインティングパフォーマー/絵描きとして
全国的に活動する近藤康平が、
50歳の節目を記念した特別企画
「近藤康平 50祭(ごじゅっさい) 15DAYS 20 STROKES」
Tokyo Guesthouse Oji Music Loungeにて開催予定

この絵にふさわしい音楽は
アラン・ペッテションの交響曲第7番かな?
こちら

アラン・ギルバート-都響 ペッテション交響曲第7番
@サントリーホール2021/07/01
https://morph.way-nifty.com/grey/2021/07/post-9b9c4f.html

 

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2025年12月12日 (金)

どうしようもない堕落と退廃

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高市総理の国会答弁は閣議決定も無視した個人的見解だった
🌀🌀🌀
官僚は激怒

菅野完:高市総理の嘘を暴く(高市総理の能力はおそろしく低い)
https://www.youtube.com/watch?v=l1jpuWNZQ1o

これで国家の危機を招き、膨大な金銭的損害も招いた
こんな人はすぐに辞任すべきです

中国もまさかこんなのが出てくるなんて思ってなかったので
あわてふためいていますが、そんなこととは関係なく、菅野氏
が言う通り、霞が関のガバナンスが崩壊しているのが危機です

でもあの権力への執着からみて
無茶苦茶な政治をやっていてもやめないでしょう

眠るしかないかな 🌀🌀🌀

 

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2025年12月 9日 (火)

マミラリアの白い毛

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サボテンはトゲがあっていかめしい植物という印象ですが、マミラリア系のものは白い綿毛のようなのが生えていて、中にはトゲが全く見えないくらい綿毛でびっしり覆われている品種もあります。うちのはそれ程ではありませんがそこそこ生えています(写真)。

これは私たち哺乳類がヒトなど特殊な種類を除いて全身毛におおわれていることと似ています。まさしく生物学でいう収斂進化の結果生じた相似現象です。目的は紫外線を防ぐ、寒さに耐える、水分の蒸発を防ぐなど哺乳類とほぼ同じです。毛を美しいと感じるのは哺乳類の習性でしょう。

サボテンは創生期の哺乳類と同様、夜行性とも言えます。彼らは昼間は炭酸ガスを取り込まず、夜になると気孔を開いて炭酸ガスを取り込み、ソーダ水を作っておいて普通の植物とは異なるやり方で光合成を行います。

弱肉強食の世界では、捕食を防ぐためにトゲを生やすというのは極めて有効な方法です。トゲのある生物はカンブリア紀からハルキゲニアという生物が知られていますし、ハリセンボンやウニや哺乳類にもハリネズミ等がいます。しかしそれらは決してメジャーな生物ではありません。これは生物(植物も含めて)が生き残る上で捕食者との闘争よりも、自然環境との闘いの方が圧倒的に重要であったことを示す証拠でしょう。

 

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2025年12月 6日 (土)

続・生物学茶話288:感情とは 5.感情をともなう記憶

集中神経系に近い神経組織は最初は消化管の周辺に出現し、その発展進化とともに数億年が経過したのでしょう。その後カンブリア紀の少し前から様々な生物が遊泳や海底歩行をはじめたのにともなって運動器官を統御する中枢が発生し、天敵が生まれたカンブリア紀に飛躍的に中枢神経系が進化して始原的な脳が形成されたと思われます。天敵と言っても特定の種とは限らず、小型の生物は多くのより大きな生物の餌になっていたでしょうから、様々な形態の捕食者を恐怖という一つの感情と連結して脳に複数の記憶を保存しておくというのは、効率的で合目的的です。扁桃体と海馬あるいはその祖先組織は、そのような役割を担うために誕生した脳のパーツだと思われます。そしてそれらのメカニズムは今日に至ってようやく解明されつつあります。

理研の牧野らの実験では、扁桃体・海馬・前帯状皮質に電極を埋め込んだマウスを作成し、チェンバー内で自由に活動できるようにします。そこで彼らに電気ショックを与えてメモリーを形成させました。その後マウスをチェンバーから解放し別の場所に移します。そして1日後および26-28日後にチェンバーに戻すと、ショックを記憶していたマウスは警戒して活動停止の姿勢をとります(フリージング)。その際の各部位の電位変動データを取得します(1、2、図288-1a)。1日後に記憶に基づいてフリージング姿勢をとったマウスは約30%で、この割合は26~28日後でも変わりませんでした(図288-1b)。いったん覚えた記憶はほぼ1ヵ月たっても消えていなかったということです。

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図288-1 扁桃体基底外側核におけるスローガンマ波は1日前の恐怖記憶再生時に増強される
PSD=パワースペクトル密度=振幅スペクトル密度の2乗(単位V2乗/Hz)
振幅スペクトル密度はさまざまな周波数における信号の振幅の測定値 PSDはその周波数の信号がどのくらいのエネルギーを持っているかを示す

マウスたちがフリーズする前後の扁桃体ローカルな脳波を示したのが図288-1cです。振動力(PSD)に変換した図288-1dをみると(これは1日後のデータ)、スローガンマ波の高揚がフリーズする直前1秒~2秒くらいの間に発生していることがわかります。このような現象はフリーズ発生と同時にぴったり止まります(図288-1d)。

注目すべきは、同じようなスローガンマ波(30-50Hz)の高揚現象は26-28日後に再びチェンバーに入れた時にはおこりません(図288-2)。このことは、1日後のフリージングで発生したフリージング直前の扁桃体基底外側核におけるローカルなスローガンマ波を発生する発火が、記憶を呼び戻し定着させる契機になっていることを示しています。そして一度この発火がおこるとその結果(おそらくシナプスの数と形態の変化)は長期に保持されるのでしょう。

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図288-2 フリーズ直前と直後の扁桃体基底外側核におけるスローガンマ波およびシータ波のパワースペクトル密度

おそらくマウスたちがチェンバーに入れられるというプロセスの間に、脳の様々な部位で不安に関連する変化が起こっていて、測定した海馬(CA1)、前帯状皮質(ACC)、扁桃体基底外側核(BLA)のすべての場所でシータ波の増強がみられます(図288-3)。この増強は扁桃体基底外側核から強いスローガンマ波が発生するとともに鎮静します(図288-3)。牧野らは統計解析などをおこない、海馬などのシグナルによって扁桃体が記憶再生を定着させるメカニズム、すなわちシナプスの増強などのプロセスを起動することを示唆しました。

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図288-3 扁桃体におけるスローガンマ波発生の前に脳関係各部位から発生するシータ波
BLA:扁桃体基底外側核 CA1:海馬のCA1領域 ACC:前帯状皮質

ヒトでも類似の実験は行われています。とはいってももちろん電気ショックを感じる部屋に入ってもらう実験はできないので、マウスの実験とパラレルに比較するようなことはできません。怖い画像をみてもらうなどのマイルドな恐怖体験になります。コスタらの研究では、0.5秒づつ恐怖画像を含むいろんな画像をみてもらって、1日経過後にまたみてもらうという方法です(3、図288-4)。ヒトの場合、1日前のテストでみせてもらった画像なのか、単に見たことがある画像なのかを、remember or know or new という選択肢を設けて、エピソード記憶と意味記憶を識別することができるなどのメリットもあります。電極を扁桃体や海馬の様々な位置にセットしておくことは同じです。

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図288-4 ヒトを材料とした恐怖記憶再生についての実験

Remember の際のガンマ波をみると、扁桃体では画像を見た0.3秒後くらいから0.5秒間くらい100~120Hzの有意なクラスターが見られ(3、図288-5左上)、海馬では0.5秒後くらいからやはり0.5秒間くらい50~70Hzくらいの有意なクラスターがみられます(3、図288-5左下)。またこの間に扁桃体はシータ波を発生していて、これが海馬とのカップリングを行っている可能性があります(3、図288-5右)。まだマウスのデータとヒトのデータを比較するという段階にはないと思いますが、どちらの場合も、恐怖という感情の記憶が扁桃体や海馬の興奮によってサポートされるというのはありそうです。

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図288-5 エピソード記憶再生時の扁桃体と海馬で発生するガンマ波の周波数

恐怖という感情を伴う記憶は進化的に古く、おそらくカンブリア紀に発生したと思われますが、先カンブリア時代からエサの場所を記憶するということはあったのではないかと思います。そしてそれはおそらく空腹が満たされたという腸神経による満足感を伴うものであったと思われます。感情をともなわない記憶がいつはじまったかはよくわかりません。頭足類はエピソード記憶が可能なようです(4)。ヒトの記憶は言語の記憶が脳の大きな領域を占めており、これは繰り返し毎日反復利用するので忘れないのでしょうし、言語特有の記憶様式があるのかもしれません。しかし一度しか使わなかった電話番号なんて覚えているわけないし、毎日使うPCのパスワードとか、簡単なもの以外のパスワードはみんな忘れてしまいます。一方でたった1回の経験でも、感情を伴うエピソード記憶は忘れない場合もあります。なぜ感情をともなう記憶は忘れにくいのかというのは脳神経科学の重要なテーマです(5)。扁桃体を損傷しているウルバッハ・ヴィーテ病の患者は、通常の写真の記憶は健常者と変わらないのに、感情を伴なう写真(文献3の火事の写真のような)の記憶が健常者より有意に劣っているそうです(6)。

参照

1)理化学研究所プレスリリース 記憶の形成時期を反映する神経活動
-機械学習により記憶の古さを示す多領域活動パターンを特定-
https://www.riken.jp/press/2024/20241209_2/index.html

2)Yuichi Makino, Yi Wang & Thomas J. McHugh
Multi-regional control of amygdalar dynamics reliably reflects fear memory age.,
nature communications vo.15, no.10283 (2024)
https://doi.org/10.1038/s41467-024-54273-3
https://www.nature.com/articles/s41467-024-54273-3

3)Manuela Costa et al., Aversive memory formation in humans involves an amygdala-hippocampus phase code., Nature Communications vol.13, no.6403 (2022)
https://doi.org/10.1038/s41467-022-33828-2
https://web.archive.org/web/20221117214725id_/https://www.zora.uzh.ch/id/eprint/222866/1/Costa_2022_Aversive_memory_formation_in_humans.pdf

4)カラパイア:イカってすごい!死の数日前まで記憶力が衰えないことが判明
https://karapaia.com/archives/52305263.html

5)Wired: 「心を動かされる出来事」は、なぜ記憶に残りやすいのか? 研究から見えた脳のメカニズム
https://wired.jp/article/why-do-we-remember-emotional-events-better/

6)脳科学辞典:情動的記憶
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E6%83%85%E5%8B%95%E7%9A%84%E8%A8%98%E6%86%B6

 

 

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2025年12月 3日 (水)

まきちゃんぐ 日本福音ルーテル市ヶ谷教会ライブ

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トランプ大統領の岩盤支持者が多い福音派の、日本での本拠地のひとつであるルーテル市ヶ谷教会に行ってきました。ちょっと緊張しましたが、ルーテル教会はバッハとも深いつながりがあり、地下の礼拝堂ではしばしばクラシック音楽のコンサートも行われます。

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なんとまきちゃんぐがこの礼拝堂でコンサートを挙行。コーラス3人とピアニストも加わった豪華なステージです。控えめながらクリスマスデコレーションもあって雰囲気も良し。

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私はまきちゃんぐさんはゴスペルシンガーだと思っているので、福音教会のステージは実にふさわしいと感じました。新曲「平々凡々ブルース」で盛り上がった後、静謐な「くらげ」→「満海」とすすんだあたりは鳥肌ものでした。ウェディングソングである「鼓動」もこの場所にマッチしていました。最後はデビュー曲の「ハニー」。この曲のメロディーラインもとても美しいです。

300人の収容でしたが、ライブ終了後聴衆全員とお話して見送るちゃんぐさんでした。

ハニー
こちら1

海月
こちら2

満海
こちら3

鼓動
こちら4

 

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2025年11月29日 (土)

ミナーシ都響 ベートーヴェン「田園」など@池袋芸劇 2025/11/29

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初冬の土曜日、お天気もまずまずのなか池袋の芸劇で都響C定期です。人出が多く、日暮里駅のコンコースでは女子高生らしきグループがブレイクダンスを披露していました。

Bb

マエストロ・ミナーシさんはまだ40台とあって爆裂アクションの肉体派です。しかもテンポ、ディナミークを細かく動かすタイプ。最初はついていけませんでしたが、田園の第3楽章くらいからはようやく聴く方も慣れてきました。オケも大変だったと思いますが、なんとか指揮者の意図は反映できていたみたいです。

庄司さんの音はマシュマロトーンのやわらかさが特徴で唯一無二でしょう。この音じゃないとダメというファンがいるのはよくわかります。セーターにズボンというめずらしいいでたちで激しく動きながら演奏します。ただ腐った魚に顔を突っ込んだようなしかめ面で演奏するのが玉にキズです。

客席はほぼ満席で終演後はかなりテンション上がっていました。団員のスタンピングもありました。

帰りに都響名物の盲導犬が上手にエスカレータに乗るのには驚きました。

千葉ニュータウンに帰ってくると、駅前は凄い人で、屋台などもたくさんでていました。どうやら今日からクリスマスイルミネーションが開始されたようです。

Cc

Dd

 

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米国はいったいどうなってしまうのか?

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アメリカの就職市場が完全に悪化…|| 続くレイオフにアメリカ人が絶望..
地獄海外難民サブchという動画サイトはサティの音楽で始まる暗い雰囲気ですが、
わりときちんと米国下層階級の現実をレポートしてくれているようです(1)。

以前にAI、ロボット、資本主義が人間を不要にしてしまうという投稿をしましたが(2)、米国ではそれ以前に、それを装った企業の合理化で急速にリストラが進んできたようです。

本来トランプ主義では輸入を止めて自国生産を増やそうというわけですから、雇用は増えるはずです。
しかしその前にインフレが進んだために、企業が合理化マストになってこのような事態に至っているわけです。実際統計では製造業・公務員・貿易・運輸・公益企業で雇用が減っています。

自国生産を増やすという国体の変更はおそらく10年くらいはかかりそうなので、その前に頓挫しそうですが、民主党のなかでもトランプが共産主義者と呼ぶサンダース派は、実はトランプと近いところもあって、おそらく輸入を減らして自国生産を増やすという方針は受け継ぐと思います。モンロー主義的なところもあると思います。ポストトランプ時代がきたときに、彼らが民主党主流派を打倒できるかどうかが注目です。なにしろ米国では貧乏になると、みんなクレカで生活しようとするので主流派をささえる銀行はもうかるんですよね。


1)アメリカの就職市場が完全に悪化…|| 続くレイオフにアメリカ人が絶望..
地獄海外難民サブch
https://www.youtube.com/watch?v=PiZRug8P8PA

2)渋めのダージリンはいかが 近未来の社会
https://morph.way-nifty.com/grey/2025/09/post-ee40ff.html

その他

突然の解雇か゛全米て゛発生中…会議1つて゛“即失業”させられる現実か゛恐ろしい
https://www.youtube.com/watch?v=EkgVeLyX9ng

アメリカ生活1ヶ月の出費を大公開!!物価高すぎ100万円で足りません!!
/ネバダ州ラスベガス在住
https://www.youtube.com/watch?v=R7yODSYJAqo

普通の暮らしを奪われたアメリカ人たち
https://www.youtube.com/watch?v=pD86VuBlyak

「もう無理た゛」アメリカ人たちか゛語る、諦めの理由
https://www.youtube.com/watch?v=PuWCRTh4fnw

 

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2025年11月24日 (月)

インプレを放置すると世界は破滅する

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菅野完(すがのたもつ)が驚くべき情報を発信しています(1)。
これはタイトルからは全くわからないのですが、50分くらいからが重要です。

Ⅹの発信者の所在地情報が公開されるようになって、米国で調査が行われ、
トランプ支持の投稿(インプレ)をしている人の多くはアフリカ・中東・インドネシアに住んでいる人々で、お金儲けのためにやっていることがわかったということです。

兵庫県知事をサポートするユーチューバーがそれで家族を養っていたという報道をみたことがありますが(別に斎藤知事を支持しているわけではなく、生活のためにちょうちん記事や誹謗中傷記事を書く)、これがもう世界的なレベルになっているのには驚きました。これは国内だけでも非常に深刻な問題で恐ろしいことです。

インプレをやっている人々は、世の中がどうなろうと他国で暴動や戦争が起ころうと、そんなことには関係なくアクセスを増やして金儲けをしたいだけなので、なんとかして退治しなければなりません。

少なくともSNSで政治に関わる虚偽情報や名誉棄損を発信したら即罰金を課すくらいのことをやらないと、政治はメチャクチャになります。外国からの投稿になるとそれもできないので、XやYouTubeに規制をかけなければいけないということで、ひょっとすると憲法改正が必要になるかもしれません。

1)菅野完
外国勢力は日本を弱体化させようとする時、必ず決まって「右側」を操作する
https://www.youtube.com/watch?v=jzO-CzFM5ss

↑ 菅野氏は上のようなタイトルをつけたことを途中で謝っています。

 

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2025年11月23日 (日)

狂い咲き

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イノシシもシカもクマも一日中エサを探して歩き回ります。ヒトも愚か者が指導者になるとそうなりかねません。もともとヒトは一属一種の絶滅危惧生物なので、種として生き延びるにはスペシャルな知恵が必要だと思いますが、日本のサイエンスはもう青息吐息です。クマがなぜ突然ストリートに出没するようになったのかも、いろんな説はあるものの誰もわかりません。早苗指名の文部科学大臣はもともと銀行マンです。

この寒い日々に薔薇やハイビスカスがどんどん花をつけています。異常です。わけのわからないことはきちんと科学的に解明することが必要でしょう。

私の住んでいる地域は今やAI銀座となって、次々とコンピュータを収納する巨大な建物が建ちつつありますが、AIの危険性についてはすでに述べました(1)。しかもこれらの施設を運営する本体は外国にあって、外国資本の経営です。市は税金がはいってくるのでいろいろ言いつつも本心はウハウハです。

AIは百科事典として使うには一見便利なようですが、ソースを作った人にお金を払っていない場合が多いと思いますし、間違っていても責任は取りません。間違っているから修正しろと言っても無視です。AIに感情を実装しようという動きもありますが、そんなことを許してはいけません。研究は自由だと思いますが、世の中に出すのは全く時期尚早なので法律で止めなけらばなりません。ともかく日本はAIで後れを取ってはならないという金科玉条・錦の御旗のために批判を許さない、または無視する雰囲気です。愚かなことです。

1)渋めのダージリンはいかが 近未来の社会
https://morph.way-nifty.com/grey/2025/09/post-ee40ff.html 

進め高市閣下 (高市首相非公式応援歌)
https://www.youtube.com/watch?v=1MD26qR2bdY&list=RDU_Hk2KSkKm0&index=2

 

 

 

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2025年11月20日 (木)

続・生物学茶話287:感情とは 4.社会的認知

前稿では前頭前野や扁桃体の恐怖反応における機能についてのべましたが(1)、前頭前野や扁桃体は社会性についての機能も持つと考えられています。生まれてから思春期まで社会経験を剥奪された場合、人間関係・協調性・社交性・感情表現などに影響があることは良く知られていますが(2)、それを測定して実験科学の俎上に載せるということはなかなか困難です。

この困難を突破する道を最初に切り開いたのは、ハリー・ハーロウらが1965年に発表したサルを使った研究でした(3)。彼らは実験によって、社会的隔離を行った場合に学習能力は維持されるにも関わらず、6ヵ月の隔離を行うと他者に対する行動が著しく変化する、すなわち威嚇が増え、遊びが減るという実験結果を発表しました(3、図287-1)。成長してから隔離してもこのようなことはおこりません。ヒトにおきかえてみれば、幼少期のネグレクトなどが大きな影響を及ぼすことを示唆しています。

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図287-1 サルを使った社会的孤立の影響についての実験

脳の研究にはサルを実験動物として使うことがままあるようですが、まずは比較して知能が低いげっ歯類を使って「いけるところまで行く」のは倫理的にみて当然です。図287-2は Gangopadhyay らが示したヒト・サル・マウスの脳を比較した図で、社会的認知に関係している可能性が高い部域を灰青色に塗っています(4)。

この図にはひとつ問題があって、ヒトやサルでは扁桃体 (amygdala) と海馬(HIPP=hippocampus)が近接していますが、マウスでは離れているように見えます。しかしそれはひとつの断面でみているからであって、実際にはマウスの海馬は立体的に見ると図287-2右下のようにマウスの脳の中では巨大な組織であり、扁桃体とも近接している領域があります(5、右上図の点線部分ー私が加筆 も参照)。またマウスにおいてもヒト・サルと同様に扁桃体海馬境界領域は存在します。

ヒト、サル、マウスの大きな違いは、ヒトは上側頭溝(STS=superior temporal sulcus)と側頭頭頂接合部(TPJ=temporal parietal junction)が灰青色に塗られている、サルではSTSだけ塗られている、マウスでは両者とも存在しないということです。社会的認知に関与すると考えられている dmPFC(背内側前頭前野)・ACC(前帯状皮質)・OFC(眼窩前頭皮質)・NAcc(側坐核)・Amygdala(扁桃体)・HIPP(海馬)あるいはそれらに相当する領域はこれらの動物に共通に存在することが示されています(図287-2)。

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図287-2 ヒト・サル・マウスの社会的認知に関係すると思われる脳領域の比較

さてげっ歯類の社会行動を研究するに際して重要なのは、サルやヒトにとって社会的認知を行うに際して最も重要なのは視覚による認識であるのに対して、げっ歯類では嗅覚による認識であることです。げっ歯類の社会行動を研究するために3室社会性テストという定番の実験があって、Leeらもこれを使って脳の活動を調べました(6)。

実験には図287-3Aのような3室チェンバーを用意します。部屋の間には網が設置してあって通ることはできません。データをとるマウスは脳に電極をつけて真ん中の部屋に入れます。マウスの行動はビデオで撮影しておいてあとで解析します。

最初は左右両側の部屋は空室です。真ん中の部屋で10分間過ごさせ、少しのお休みをはさんで、次は左の部屋(S)に別のマウスを入れ、右の部屋(O)には首振り人形を入れます。10分間データをとります。さらに少しのお休みをおいて、次は左に首振り人形、右にマウスを入れます。同様に10分間データをとります。

図287-3Bの縦軸は Nose-poke となっていますが、これは鼻を動かして臭いをかぐ行動をしている時間を意味します。図で in zone となっている10cm幅の領域でのこの行動時間を測定します。つまり別の生体マウスの近傍で臭いかぎ行動を行なっている時間と、首振り人形に近傍で臭いかぎ行動を行っている時間を測定した結果が図287-3Bです。予想される通りマウスの近傍でクンクンやっている時間が圧倒的に長いですが、場所を入れ替えての2回目となるともう慣れてしまって差は小さくなります。Cはそれぞれの近傍領域(In zone)に滞在する時間です。1回目はマウスの近傍に居る時間が長いですが、2回目には差は小さくなります。

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図287-3 3室社会性テスト

図287-4は前辺縁皮質(ヒトの内側前頭前野に相当する)に埋め込んだ電極で検出されたスパイクの状況ですが、マウスに対して臭いかぎ行動を行っている場合に顕著なスパイクが観察されました(橙色のスパイク)。なにも無い時や首振り人形に対して臭いかぎ行動をとっているときには、社会性行動に関わると考えられている脳の領域では顕著なスパイクは観察されないことが示されています。前辺縁皮質(ヒトの場合のmPFC=内側前頭前野)が社会性行動に関わっているであろうことを示唆するデータです。

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図287-4 社会的認知とmPFC相当領域のスパイク

雌雄異体の生物は、最低でも交配する相手を見つけて性的接触をしなければいけませんし、多くの場合子育ても必要です。集団で行動する生物はもちろん、一時的にでも家族で生活する生物、縄張りを持つ生物は他の個体や集団の中での作法が必要であり、社会的認知が必要です。ヒトやサルはそれを主に視覚を基盤として成立させますが、げっ歯類では主に嗅覚を基盤とします。マウスももちろん交配相手を見つけて交尾し、子育てを行わなければなりませんし、集団で生活させると多くの場合順位が発生します(7)。

たとえばオスとメスを出合わせると、嗅覚を通じてお互いにほとんど同じタイプの電位変動のパターンが背内側前頭前野にみられ、前頭眼窩野では社会的認知に基づく行動を優先するようなシグナルが発生します。興味深いのは扁桃体の細胞にはオスの場合だけ興奮する細胞、メスの場合だけ興奮する細胞、両者で興奮する細胞、子供の場合も含めて興奮する細胞などがあることです。性特異的に興奮する細胞はおそらく性ホルモンなどの分泌に関連していると思われます(4、図287-5)。

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図287-5 マウスの社会性行動に脳の各部位がどのように寄与するか

谷水らはマウスについて社会的認知に必要な記憶は転写因子であるCREBによって転写されるc-fosとArcを必要とすることを示しました。これらが海馬・内側前頭前野・前帯状皮質・扁桃体で合成されることによって長期記憶が形成されるとしています(8)。

参照

1)続・生物学茶話286:感情とは 3.扁桃体周辺
https://morph.way-nifty.com/grey/2025/11/post-92a54b.html

2)りとる愛らんど 社会性の発達 幼少期から思春期までの変化と友人関係の重要性
https://little-i-land.com/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E6%80%A7%E3%81%AE%E7%99%BA%E9%81%94%E3%80%80%E5%B9%BC%E5%B0%91%E6%9C%9F%E3%81%8B%E3%82%89%E6%80%9D%E6%98%A5%E6%9C%9F%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%AE%E5%A4%89%E5%8C%96%E3%81%A8%E5%8F%8B/

3) Total social isolation in monkeys., H F Harlow, R O Dodsworth, and M K Harlow
Proc. NAS., vol.54, no.1, pp.90-97 (1965)
https://doi.org/10.1073/pnas.54.1.90
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.54.1.90

4)Gangopadhyay P, Chawla M, Dal Monte O, Chang SWC. Prefrontal-amygdala circuits in social decision-making. Nat Neurosci. vol.24 (1), pp.5-18. (2021)
doi: 10.1038/s41593-020-00738-9.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33169032/

5)石龍徳(SEKI Tatsunori)の研究ページ
https://sekitatsulab.jimdofree.com/

6)Lee E, Rhim I, Lee JW, Ghim JW, Lee S, Kim E, Jung MW. Enhanced Neuronal Activity in the Medial Prefrontal Cortex during Social Approach Behavior. J Neurosci., vol.29, pp.6926-36.(2016)
doi: 10.1523/JNEUROSCI.0307-16.2016.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27358451/

7)猪貴義, 吉川早紀男 マウスの社会的順位と体重, 副腎, 胸腺, 睾丸, 包皮腺重量との関係
実験動物 15 巻 2号 p. 49-53 (1996)
DOI: https://doi.org/10.1538/expanim1957.15.2_49
https://www.jstage.jst.go.jp/article/expanim1957/15/2/15_2_49/_article/-char/ja/

8)Tanimizu T, Kenney JW, Okano E, Kadoma K, Frankland PW, Kida S. Functional Connectivity of Multiple Brain Regions Required for the Consolidation of Social Recognition Memory. J Neurosci., vol.12;37(15) pp.4103-4116, (2017)
doi: 10.1523/JNEUROSCI.3451-16.2017.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28292834/

 

 

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2025年11月18日 (火)

トップが〇〇だとつらい 菅野完吠える

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高市総理の台湾有事答弁で日本最大の危機
https://www.youtube.com/watch?v=TTxLW-nig0E

高市総理沈黙。特使は北京へ
https://www.youtube.com/watch?v=0t4WiChvfzw

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中国は台湾有事・日本有事なんか眼中にない!
https://www.youtube.com/watch?v=6a2Xh1PWpIM

 

 

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2025年11月16日 (日)

食料品の消費税を0%にしても得するのは食品会社だけとは

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私は食料品の消費税を0%にすれば、食料品の値段が下がって生活が楽になると思っていました

ところがそうじゃないんですね食品会社がぼろ儲けするだけとはびっくり
🌀🌀🌀🌀🌀

素人考えはダメだということがよくわかりました

要するに消費税というメカニズムをなくさないといけないんですね

【三橋貴明】※テレビでは報道されない内容です・・・食料品0%は財務省の勝ちです
解説:湖東京至(税理士)

https://www.youtube.com/watch?v=grLrCQ7oslA

この話を聞くと、トランプが関税を上げるというのも納得できるようになりました

でもこれがあるので、トランプが関税を上げるのは当然だという議論をしている人を

みたことがありませんでした 

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消費税のメカニズムを廃止すると、そのおかげで年間何千億円も懐に入れていた自動車会社は大変です。日産なんてすぐ倒産するのではないでしょうか。でも日本は無茶苦茶に人が足りないんです。ちょっとした工事をやるっていっても、くるのは半分以上外国人ですよ。仕事がないってことはないと思います。消費税廃止をきっかけに、日本の自動車はみんな水素燃料で動くということになればトヨタはなんとかなるでしょう。ホンダは是非10万円以下の老人用アシスト付き3輪自転車を作ってほしい。あとは物品税・相続税・株の利益に課税などで埋め合わせることですね。

あと日本人が必要なものはなるべく日本でつくるようにする。これはトランプと同じ考えです。エネルギーも太陽光パネルがまぶしいからダメなんて言わないで、まぶしさの対策を政府や企業が考えるべきです。原発は結局廃棄物処理のことなどを考えると高くつくこともあり、すぐにやめるべきです。原発維持に必要なお金を太陽光・風力・地熱にまわしましょう。農協を独禁法違反で分割して、コメをリーズナブルな値段にしましょう。熱帯系の魚を食べましょう。

 

 

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2025年11月14日 (金)

中江早希さん(ソプラノ歌手)

中江早希さんは柔らかさと迫力をあわせもった、素晴らしいソプラノ歌手です。オペラはもちろんのことリートやアニメ音楽なども幅広くレパートリーに加えています。なんとまだウィキペディアに掲載されていないようです。私は今年の春TCPOのヴェルディ「レクィエム」で初めて知りました。その会場全体を牽引していくような豪快な歌唱に圧倒されました。

HP:https://sakinakae.com/

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富士吉田 時空間絵巻 蝶々夫人 クライマックスシーン
https://www.youtube.com/watch?v=YmQaFppf4k4&list=RDYmQaFppf4k4&start_radio=1

長時間版
https://www.youtube.com/watch?v=hgXkFGJAo6E

立体サウンドのオペラアリアビデオ 蝶々夫人 ある晴れた日に
https://www.youtube.com/watch?v=aHAx6aD_i-A&list=RDaHAx6aD_i-A&start_radio=1

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春の声 ヨハン・シュトラウスII
https://www.youtube.com/watch?v=Mf_PMOC6h_A

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Morgen! R・シュトラウス
https://www.youtube.com/watch?v=Bv1bisqLq7g&list=RDBv1bisqLq7g&start_radio=1

コロナ時代のリモート配信

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第9 ベートーヴェン
https://www.youtube.com/watch?v=Bgcwx1sFS5Q&list=RDBgcwx1sFS5Q&start_radio=1

アルトパートを藤木大地さんが歌っていてびっくり

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美しい恋人よ さようなら モーツァルト
https://www.youtube.com/watch?v=6LkHtBchSpw&list=RD6LkHtBchSpw&start_radio=1

歌詞および和訳
https://www7b.biglobe.ne.jp/lyricssongs/TEXT/S13071.htm

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マリエッタの歌 コルンゴルト
https://www.youtube.com/watch?v=gfPs7C2DVpg&list=RDgfPs7C2DVpg&start_radio=1

薔薇のリボン R・シュトラウス
https://www.youtube.com/watch?v=qFJjpJfKT_M&list=RDqFJjpJfKT_M&start_radio=1

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しあわせよカタツムリにのって 作曲:信長貴富 作詩:やなせたかし
https://www.youtube.com/watch?v=WIiG4vxsMKI&list=RDWIiG4vxsMKI&start_radio=1

 

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2025年11月11日 (火)

ネット詐欺 悪魔の所業

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ゴヤの描いた悪魔祓い(ウィキペディアより)

アサヒビールがランサムウェアで攻撃を受けて出荷が難渋していることが話題になっています。もうランサムウェアによる攻撃はめずらしいことではないそうです。多分水面下で身代金を支払った企業も多いことでしょう。こんな悪魔の所業をどうすればお祓いできるのでしょうか?

警察だって遊んでるわけじゃなくて何とかしようとは思っているのでしょうが、大企業の事件ですら解決できないのが今の状況です。こういう恐喝グループを摘発できないのだったら社会のシステムを変えるしかないと思うのですが、それでもなかなか社会はそっちの方に動きません。ネットで注文するんじゃなくて、ファックスで注文するんだったら、こういう恐喝グループも活動できないと思うのですがねえ。さすがにこの期に及んでは、アサヒビールはファックス注文に変えているようです。私がたまに使っているCECILEはファックスでの注文を受けています。

ネット詐欺師のターゲットは企業だけではなくて、個人にも猛烈な攻撃をかけています。私のメールボックスもカオスになりつつあって、もはや詐欺メールの山で、どれが開けなければいけないメールなのか判定するのが大変になっています。多分開けなければいけないメールを見逃して相手に迷惑をかけていることもあるかもしれません。だったら本当にすみません。逆に用があってメールを出しても見てもらえてないこともあります。

いっそのこと世の中がメール廃止になって、すべてファックスでのやりとりになればいいのにと思うくらいです。画像をデジタル保存すれば紙をつかうこともありません。まあそうなればそうなったでファックス詐欺師なんてのも出ないとも限りませんが、インターネットじゃないので出どころがわかりますからねえ。そう簡単にはいかないでしょう。

詐欺メールはあらゆる名目のところから届きます

銀行
証券会社
カード会社
ETC(車乗ってないのに)
イオン
郵便
ガス会社
通販
宅配業者

などなど

最近ではこのサイトを運営している@ニフティーからの詐欺メールもあります。また最悪なのは自分からのメールです。もちろん私を装った何者かが出しています。これはどうやっても排除できません。ただこれは詐欺目的ではなく、愉快犯とか何かほかの目的があってのことだとは思いますが、実に気分悪いです。

私の考えではもうインターネットは廃止して、自由なネットは国内だけに限定し、外国からのまた外国への通信は、警察で管理するポイントを通過しなければならないようにしないと、詐欺師を逮捕することは不可能に近いと思います。

 

 

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2025年11月 8日 (土)

米国はどうなってしまうのか...

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日本ではクマが住宅地に出没して食料をあさり、大変なことになっていますが、米国ではそれどころではなく人間が食料をあさることになるかもしれません。人間は射殺できません。いや射殺するかも💥

どうしてそんなことになりそうかというと、トランプと民主党の対立によって予算案が議会を通らないので、公務員が自宅待機になるなど大変なことになっていますが、フードスタンプが廃止になると人間が飢えますから、何が起こるか想像できません。トランプは廃止に踏み切ったのですが、裁判所が差し止めているようです。どうなることやら。

https://www.bbc.com/japanese/articles/cqx33ep9ng4o

https://www.youtube.com/watch?v=1U7V5csQYcU

https://www.youtube.com/watch?v=YfMQrtwCrpg

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2025年11月 7日 (金)

続・生物学茶話286:感情とは 3.扁桃体周辺

広辞苑で「感情」は 1.物事に感じて起こる気持ち 2.主体が状況や対象に対する態度あるいは価値づけすをする心的過程 となっています。感情の起源はカンブリア紀にできた食物連鎖の結果、敵に襲われそうになったときに恐怖を感じることが必要だったためと思われますが、もし食欲あるいは空腹感がある種の感情であるとするならば、さらにさかのぼって先カンブリア時代から感情が存在した可能性があります。

多細胞生物が初めて獲得した臓器は腸だと思われますが、腸神経系のはたらきとして最初は食べ物があるときは反射的に腸を動かし、ないときはシグナルがないので動かないという制御をやっていたと思います。しかし腸以外にも筋肉が配置されて何らかの採餌行動ができるようになったら、「腸が空になったら採餌行動が促進され、腸に食べ物があるときは採餌行動を抑制する」という神経のはたらきが新たに開始されることは、合理的であり生存に有利です。ただしこれらの神経の活動が反射的に行われている限りは、感情が関与する余地はありません。

自発的移動能力を持つベントス(底生生物)やネクトン(遊泳生物)はプランクトン(浮遊生物)や固着生物と違って、エサとエサでないものを識別するための記憶を持ちはじめていたはずです。でなければ移動できるように進化したメリットがありません。初期には記憶と照合してエサだと認定した場合反射的に動きが決められ運動プログラムが起動していたと思われますが、感覚器や神経の進化にともなって、照合すべき記憶が複雑になって反射による行動が困難になり、次第に接近すべきエサをあらかじめ特定してその方向に移動するという意思決定が行わなれるようになっていったに違いありません。それがいつかはわかりませんが、もし先カンブリア時代からこのような意思決定が行われていたならば、その時点である種の感情が存在していたとしても不思議ではありません。

そんなことを考えていたら東北大学のプレスリリースをみつけました(1)。原著論文もありました(2)。発表者らによると、プランクトンであるクラゲが満腹時と空腹時で異なる行動をとっていて、それを制御しているのが神経ペプチドだということです。満腹時には神経細胞からこれらの神経ペプチドが分泌され、触手の運動を低下させるそうです。どんなペプチドかというと、彼らはトランスクリプトーム実験を行って検出した様々なペプチドを使ってテストを行い、結果は図286-1のようになりました。

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図286-1 クラゲの採餌行動を抑制するペプチド a はカルボキシル末端がアミド化されていることを意味します

C末の配列が重要なようですが、その配列に加えてある程度の長さ(5アミノ酸以上)が必要だそうです。そしてGLW(グリシン‐ロイシン‐トリプトファン)という配列を持つペプチドは、ショウジョウバエの採餌行動も低下させることが明らかになりました(2)。クラゲとショウジョウバエの祖先たちが分岐したのはもちろんディープな先カンブリア時代なので、それ以前から満腹時の行動制御は行われてきたということになります。このようなペプチドはおそらくエサを口に運ぶ触手だけでなく、周辺の筋細胞を弛緩状態にさせる一種の麻薬のようなものと想定されるので、この種の弛緩物質を分泌するクラゲには、リラックスすることによるある種の感情が発生している可能性があります。クラゲは必ずしも散在神経系の生物とは言えません。

さて私たちの感情と意思決定の問題に戻りますが、これにかかわっている脳のパーツはだいたい図286-2に示されます(3、4)。vmPFC=腹内側前頭前野と扁桃体はすべてのプロセスにかかわっているようです。ここで留意すべきは扁桃体は少なくとも脊椎動物の創生期から存在していた脳の古いパートであり(5-7)、一方vmPFCは大脳が発達してからできてきたパートであるということです。ヒトの場合感覚器からの情報は多くの場合vmPFCに集められるので、他の動物に比べてvmPFCが感情と意思決定における存在感を増しているかもしれません。vmPFCは扁桃体の暴走を抑えるような役割も担っています(4)。

感情と意思決定について脳が行っている仕事は、図286-2に示した3つのジャンルに分けられます(3、4)。

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図286-2 感情と意思決定にかかわる脳の部位

図286-2の1と3については多くの実験が行われていますが、脳においてはなかなか複雑なプロセスであり解析は複雑です。これらに対して、2は条件付けした状態で脳の電磁波を測定することによって比較的容易にデータがとれそうです。最近では電流ではなく磁場を測定することによって脳の活動を記録するというようなこともクリニックレベルでも行われているようで、その装置を図286-3に示します。

名古屋大学脳と心の研究センターの記述を引用しますと「磁場の通りやすさ(透磁率)は脳、髄液、骨、皮膚および空気でほぼ一定のため、 測定コイルを皮膚組織に非接触のまま、神経細胞が生じた磁場を直接記録することができます。磁気脳波計(MEG)は、頭皮上に配置した多数の測定コイルで記録された脳の磁場分布(脳磁場)から、脳の神経細胞が いつ・どこで活動したかを高い精度で計算すること(電流源推定)を可能とする脳機能測定機器です」(8)。電極を頭皮に接着しなくてよいため被験者にとっては測定が快適なようです。また癲癇の患者に対しては、扁桃体に電極を埋め込むという操作を行って記録するということも行っているようです。

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図286-3 磁気脳波計(Magnetoencephalography)

様々な方法で扁桃体及び周辺の情報の流れを計測した結果を図286-4に示します。原図は LeDoux らの報告によるものらしいですが(9、10、私は未読)、Simicらがまとめたものです(4)。 これを日本語化して修飾を加え、図286-4として示しました。

行うのはパヴロフ以来の古典的な条件付け実験です。ベル音で恐怖を喚起します。ベル音は聴覚器から視床の腹側後外側・内側核および内側膝状体に入力され、それらから直接扁桃体に出力される経路と、いったん大脳皮質に送られてから扁桃体に出力される経路に分岐します。Simicらは前者を low road、後者を High road と呼んでいます(4)。扁桃体の外側核から入った情報は、中心核などから脳および末梢の様々なニューロンに出力され自律神経系、筋肉、ホルモンなどに影響を及ぼします(図286-4)。継続して恐怖にさらされると、特に扁桃体-分界条床核を介した異常な内分泌により病的な状態に陥るおそれがあります。

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図286-4 恐怖反応における扁桃体の役割 (Based on Simic et al., 2021 (4))

扁桃体が恐怖の中枢であることは確かなようですが、だからと言って扁桃体がなければ恐怖を感じないかと言えばそんなことはないようです。左右両方の扁桃体を損傷しても恐怖を感じることはできる場合もあるということがわかっています(11)。これは感じなくなったという場合もあるので微妙ですが。進化的に言えばヒトは扁桃体の機能を大脳皮質に移すまたは拡張つつある過渡期の状態なのかもしれません。また扁桃体の活動は恐怖など意識できることに関連した仕事だけではなく、もっと多くの仕事を意識下でやっていて、意識下で活性化されても図286-4のようなアウトプットは行われるので体には大きな影響があります。むしろその人が置かれた環境、それは意識下の恐怖ではなくても無意識化のストレスによって扁桃体が過活動状態になることが、重大な疾病をもたらすおそれがあると思われます。

参照文献

1)クラゲとハエで食欲の起源に迫る 6億年前の共通祖先から続く満腹感の分子メカニズム
https://www.lifesci.tohoku.ac.jp/date/detail---id-51228.html

2)Vladimiros Thoma, Shuhei Sakai, Koki Nagata, Yuu Ishii, Shinichiro Maruyamac, Ayako Abea, Shu Kondoe, Masakado Kawata, Shun Hamadag, Ryusaku Deguchi, and Hiromu Tanimoto,
On the origin of appetite: GLWamide in jellyfish represents an ancestral satiety neuropeptide., PNAS Vol.120 No.15 e2221493120 (2023)
https://doi.org/10.1073/pnas.2221493120
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2221493120

3)Hiser, J.; Koenigs, M. The Multifaceted Role of the Ventromedial Prefrontal Cortex in Emotion, Decision Making, Social Cognition, and Psychopathology. Biol. Psychiatry vol.83, pp.638–647. (2018)
http://doi.org/10.1016/j.biopsych.2017.10.030
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0006322317322035

4)Šimic, G. Tkalcic, M., Vukic, V.; Mulc, D.; Španic, E., Šagud, M.; Olucha-Bordonau, F.E.; Vukšic, M.; R. Hof, P., Understanding Emotions: Origins and Roles of the
Amygdala. Biomolecules vol.11, no.823 (2021)
https://doi.org/10.3390/biom11060823
https://www.mdpi.com/2218-273X/11/6/823

5)続・生物学茶話283: 大脳辺縁系 7.扁桃体
https://morph.way-nifty.com/grey/2025/10/post-193960.html

6)魚から人へ 扁桃体の暴走ー「うつ病」とは
http://www.erugo.jp/news/mjblog/837

7)うつ病の起源から未来医療へ
https://www.nips.ac.jp/srpbs/media/publication/140719_report.pdf

8)名古屋大学 脳と心の研究センター  脳磁計による脳磁場計測
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/noutokokoro/machine/meg.html

9)LeDoux J.E., Synaptic Self: How Our Brains Become Who We Are
https://www.amazon.co.jp/Synaptic-Self-How-Brains-Become/dp/0670030287/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=1U4BQP6NU5XFX&dib=eyJ2IjoiMSJ9.B7Wdjg61sh7B__SzjPgoGw.s_SBqOqDRnEwmlY9bijItUO3_ntoQ6RHsVCdoz8fSMA&dib_tag=se&keywords=LeDoux%2C+J.E.+Synaptic+Self+%3B+Penguin+Books%3A&qid=1762412631&s=english-books&sprefix=ledoux+j.e.+synaptic+self+penguin+books+%2Cenglish-books%2C182&sr=1-1

10)LeDoux J.E., Semantics, Surplus Meaning, and the Science of Fear., Trend in Cognitive Sciences., Volume 21, Issue 5, pp.303-306 (2017)
https://www.cell.com/trends/cognitive-sciences/abstract/S1364-6613(17)30033-5?cc=y%3D&_returnURL=http%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS1364661317300335%3Fshowall%3Dtrue

11)Feinstein, J., Buzza, C., Hurlemann, R. et al. Fear and panic in humans with bilateral amygdala damage. Nat Neurosci 16, 270–272 (2013). https://doi.org/10.1038/nn.3323
https://www.nature.com/articles/nn.3323

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2025年11月 5日 (水)

Congratulations !

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BBCの報道によると(1)予想通りゾーラン・マムダニ氏がニューヨーク市長になるようです(2)。トランプは投票前日に、共和党系の候補をさておいて、無所属のクオモに投票するように・・・などと卑怯なアジテーションをしましたが、それも空しかったわけです。パージニア州の知事選、ニュージャージー州の知事選でも民主党が勝利しました。

マムダニ氏は民主党の中でもバーニー・サンダース派で、オカシオ=コルテスらと政策を共にする左派に属します。トランプは彼らを共産主義者と言っていますが、なんのことはない、彼らの政策は昭和時代の自民党がやっていた政策とさして差はありません(3)。バス代無料とか家賃フリーズというのは今の時代に特に必要とされる政策で、昭和日本とは違いますが。

ニューヨーク市長をとっただけで騒ぐのはおかしいのですが、もし彼らが政権をとると、私は日本にも絶大な影響があると思っています。彼らはおそらく日米地位協定の改正に同意すると思います。彼らが政権を取った時こそ、日本が独立国家となる絶好のチャンスです。これを逃してはなりません。そのためにも与党・野党をとわず、国会議員は今から秘密裡にでもサンダース派と緊密にコンタクトをとっておくべきだと思います。

1)米ニューヨーク市長選、民主党のマムダニ氏が当選確実に
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4gkwxnvynxo

2)渋めのダージリンはいかが:ゾーラン・マムダニ ニューヨーク市長に最有力
https://morph.way-nifty.com/grey/2025/09/post-d7ff9c.html

3)渋めのダージリンはいかが:オカシオ=コルテスという人物
https://morph.way-nifty.com/grey/2020/02/post-0dae79.html

 

Victory Speech
https://www.youtube.com/watch?v=hFH2dYwH3rI
https://www.youtube.com/watch?v=9MfBp8xUR3Q

 

 

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