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2018年4月25日 (水)

生物学茶話@渋めのダージリンはいかが103: プラナリアの再生

神経系の進化を見ていく前に、生物の分類と進化を復習しておきましょう。動物門と進化について図1を示しますが、この図のオリジナルは調べましたがわかりませんでした。多分米国の大学で教育用に作成したものだと思います。私が若干改変して、日本語訳もつけました。この様にパネルにしてあると、いかにもこれで確定というようにみえますが、実は現在でもあいまいな部分もあるので、これからの科学の進歩に応じてこのパネルも進化するべきものです。字が細かいですが、クリックすると拡大できます。

このパネルをみると非常にインテリジェントで高等な生物と、原始的な生活をずっと続けている生物があるようにみえます。しかし今生きている生物はすべて数十億年の進化を経て生き残っている生物なので、一見単純で原始的と思われる生物であっても、それなりに幾度もの大絶滅時代を生き抜き、環境に適応しながら子孫を残してきた強者ばかりなので、どれが高等生物でどれが下等生物などとは言えません。

むしろホモ属などは最近地球に現われた新参者なので、地球環境の変化には弱いグループかもしれません。実際ホモ属で生き残っているのはサピエンスだけで1属1種という情けない状況です。ただ遺伝子も生活も比較的保守的に維持してきたグループと、大幅に変更してきたグループは存在します。

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多細胞動物は大きく分けて無胚葉・2胚葉(内胚葉と外胚葉)・3胚葉(内胚葉、中胚葉、外胚葉)の3つのグループに分類できます。無胚葉の生物ではそれぞれの細胞の役割分担はありますが、組織らしいものはありません。神経も形成されません。2胚葉の生物は体の内側(内胚葉)と外側(外胚葉)に別の細胞群を配置し、内側は主に消化管で栄養をとるために存在し、外側は皮膚と感覚器官、そして神経を形成します。3胚葉になるとこれに中胚葉が加わり、骨・筋肉・血管などを形成します。

神経が形成されるためには2胚葉が分化して、その外胚葉が必須ですが、無胚葉の生物であるカイメンも「くしゃみ」ができるという報告があります(1、2)。これは神経らしい組織が形成される以前から電気信号による情報伝達が行なわれ、組織的な反応がみられたということを示唆しており、興味深い知見です。さらにカイメンどころか単細胞生物であるゾウリムシも、物体に衝突して方向転換したり、捕食者から逃げようとするときに膜電位変化を利用しているという報告があり、神経の萌芽はすでに単細胞生物でもみられるようです(3)。

まあそれはさておき、図1の2胚葉性の生物である刺胞動物と有櫛動物は散在神経系という中枢の無い神経系を持つとされています。刺胞動物のひとつであるヒドラの神経系の図(コトバンクより)を図2に示しました。「ヒドラの神経系は、どこかを触るとその刺激は全方向に広がり体が縮む。この神経系にはシナプスによる方向性の規定がない。」などと現在でも記載されることがありますが、アンダーソンとスペンサーははやくも1989年に、そんなことはなく、ヒドラやハチクラゲの神経系にもちゃんと方向性を規定するシナプスが存在することを証明しています(4)。小泉修によると、「刺胞動物の散在神経系は、神経系の要素の全てを持ち合わせている」そうです(5)。

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神経系のシステムは発達した中枢神経系をもつ脊椎動物、小さくても優秀な中枢神経系をもつ節足動物、中枢神経系をもたない刺胞動物などすべての生物で、基本的に同じルールで作動しているので、ルーツはひとつと思われていましたが、ひとつ例外があることが報告されています。それは刺胞動物と近縁とされている有櫛動物(クシクラゲ類)で、このグループのニューロンは他の生物で発現しているニューロン特異的な遺伝子が発現されていなくて、かつ神経伝達物質も他の生物とは全く異なるということです(6)。おそらくこのグループは刺胞動物とはかなり離れた進化的位置にある生物なのでしょう。

図2をみると、扁形動物のプラナリアは明らかに散在神経系を逸脱して、規則的な神経系をもっていることがわかります。見た目いわゆるはしご型神経系をもつとされる環形動物や節足動物よりはしごらしくみえますが、体節をもたない生物なのではしご型とはいわず、かご状神経系とよびます(5)。プラナリアにも脳があり、これはカエルの発生初期に一過性に現われる神経系の分布パターンに似ているそうです(7)。

プラナリアの主要な神経系は腹側にあり、このタイプの神経系は扁形動物・線形動物・環形動物・節足動物・軟体動物などに共通しています。一方主要な神経系を背側にもつのは尾索動物・頭索動物・脊椎動物です。後者の神経系は管状神経系と呼ばれています(図2、カエル)。前者のなかでも、イカの神経系などはとてもはしご状という言葉とはかけはなれた構造で、むしろ脊椎動物に近いような構造になっています(図2、イカ)。

脊椎動物に近縁な門である棘皮動物の神経系は、なんと中枢神経系・脳をもっていないので散在神経系とされています(図2、ヒトデ)。しかしヒトデは腕の先端に眼をもっていて、周りの景色を認識しているそうなので、脳らしきものがないからといって、極めて機能が低いとはいえないようです。珊瑚礁から1メートル離しておいても景色を見て直線的に帰ることができるので、当然記憶もあるのでしょう(8)。見た目ショボくても、周口神経環が脳の代わりをしているのかもしれません(図2)。

さて脳の研究を行なうにあたって、最もベーシックな材料としてプラナリアは適切そうに見えます。神経系の構造も「かご状」と名付けられているとはいえ、実際にははじご状でガングリオンもなく、シンプルで解析しやすい素材と思われます。プラナリアという生き物は水槽で熱帯魚を飼育している人にはお馴染みらしく、特に有害でも無いと思うのですが、水槽に妙な虫が張り付いているのは美観を損ねるので、様々な駆除剤や道具が発売されています(9)。

プラナリアは扁形動物門のウズムシ綱に属していますが、他の綱の扁形動物はほとんどが寄生虫です(図3)。そもそも硬い皮膚もなく、攻撃手段も毒もない生物なので、普通に自然の中で生きていくのは困難だったのでしょう。そのような仲間の中で、どうしてウズムシ綱の生物、たとえばコウガイビルやプラナリア(図3)の仲間だけが他の生物に寄生しないで生き延びられたのでしょう? それは彼らが驚異的な再生能力を持っていることが大きな要因だったと思われます。

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すなわちコウガイビルやプラナリアは、たとえば捕食者に半分に食いちぎられても、その部分が食べられているうちに残りの半分が逃げ延び、再度完全な体を再生できる能力によって生き延びてきたと考えられるわけです。

プラナリアの再生能力について、最初に詳しい研究を行なったのは John Graham Dalyell という人物で、1814年に研究結果をまとめて本:「Observations on some interesting phenomena in animal physiology, exhibited by several species of Planariae」 にしており、現在フリーで読むことができます(10)。さすがに200年前の古めかしい英語なので、辞書をひきながらでないと読めませんでした。

彼は"the Society of Arts for Scotland" のプレジデントを務めたほどの人で、むしろ文学者であり(11)、この本の序文でも自分は自然科学者ではないし、自然科学者の手も借りていないが、記述はありのまま観察したことであり、不十分であっても真実であると述べています。プラナリアの再生について彼が記載していることの一部を図4にコピペしました。肖像画を探しましたが見つかりませんでした。

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その後、プラナリア再生研究者として意外な人物が登場します。それは以前にこのサイトでも取り上げた(12)遺伝学者のトーマス・ハント・モーガン(図5)で、彼はショウジョウバエの遺伝学にのめりこむ以前の若い頃、プラナリアの再生実験をやっていて、論文を少なくとも11遍は書いているそうです。The node が忘れられた古典論文のひとつとして取り上げています(13)。

モーガンとチャイルドは再生に必要な物質の勾配という概念を提出し(14)、それは一世紀以上の年月を経て、Reddien, Almuedo-Castillo、梅園、阿形(図5)、その他多くの研究者達の努力によって証明されました(15-17)。プラナリア切断と再生の様子は理研のサイトから借用しました(図5)。プラナリアの再生の様子をアップしているサイトがあります(18)。

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そのメカニズムの概要は、図6のようにERK蛋白質とβ-カテニン蛋白質は体の前後軸に沿って相反する活性勾配を形成し、その結果、体の異なる領域(頭、首、腹と尾)が再生できるということだそうです。ERK蛋白質(細胞外シグナル調節キナーゼまたは古典型マップキナーゼ)は蛋白質中のセリンまたはスレオニンをリン酸化する酵素ですが、活性化されることにより、細胞質から核に移行して遺伝子発現に影響を及ぼします。

梅園のサイトの記載をコピペすると「プラナリアの幹細胞はERK蛋白質の活性化によって, もともと頭部の細胞に分化するように指令されますが, nou-darake 遺伝子や Wnt/ß-カテニン経路が ERK蛋白質の活性化レベルを抑制することによって, その指令を首や腹や尾部の細胞へとそれぞれ運命転換させていると結論づけました」だそうです(19) 。Nou-darake 遺伝子については次の記事でとりあげる予定です。そのほかにも頭部・尾部の再生を制御する因子はありそうですが、そう遠くない時期に全容が解明されるのではないでしょうか。

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ヒトの場合臓器を作成するには、通常さまざまな人為的操作を行なってES細胞とかiPS細胞を作成しなければなりません。しかしプラナリアは体内に多数の自動的に機能を発揮する多能性幹細胞をもっていて(20)、体が切断されるとそれらが活性化して増殖・分化を繰り返し、新しい個体をつくりだすことができます。幹細胞がどのような種類の細胞に分化するかは図6のような因子の濃度勾配などによって決定されるというわけです。

ヒトも体中に多能性幹細胞を埋め込んでおけば、切られても再生できるかというと、それは無理です。血液循環で細胞に栄養供給を行なっている生物は、ヒトに限らず再生する前に出血多量で死亡します。

参照

1)Danielle A Ludeman, Nathan Farrar, Ana Riesgo, Jordi Paps and Sally P Leys., Evolutionary origins of sensation in metazoans: functional evidence for a new sensory organ in sponges. BMC Evolutionary Biology vol. 14., no. 3., (2014)
https://bmcevolbiol.biomedcentral.com/track/pdf/10.1186/1471-2148-14-3
https://doi.org/10.1186/1471-2148-14-3

2)脳のない海綿動物も“くしゃみ”をする national geographic
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8741/

3)Eckert, R. and Naitoh, Y. (1972) Bioelectric control of locomotion in the ciliates. J. Protozool. 19:237-243.

4)Peter A. V. Anderson, Andrew N. Spencer., The importance of cnidarian synapses for neurobiology., Developmental Neurobiology vol.20., no.5, pp. 435-457 (1989)

5)小泉修 神経系の起源と進化:散在神経系よりの考察 比較生理生化学 vol. 33, no.3, pp.116-125 (2016)

6)Leonid L. Moroz et al., The ctenophore genome and the evolutionary origins of neural systems., Nature vol. 510, pp. 109–114 (2014) doi:10.1038/nature13400
http://www.nature.com/articles/nature13400

7)阿形清和 プラナリアの脳は何を語るのか 生命誌24号
https://www.brh.co.jp/seimeishi/journal/024/ex_2.html

8)ヒトデの目はみえていた National geographic (2014)
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8726/

9)プラナリア駆除
https://www.amazon.co.jp/gp/search/ref=sr_gnr_fkmr0?rh=i%3Apets%2Ck%3A%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%A2&keywords=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%A2&ie=UTF8&qid=1524371589

10)John Graham Dalyell, Observations on some interesting phenomena in animal physiology, exhibited by several species of planariae.  Archibald Constable & Co. Edinburgh (1814)
https://www.biodiversitylibrary.org/item/40487#page/11/mode/1up
https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=uc2.ark:/13960/t3hx16x5z;view=1up;seq=9

11)Online Books by John Graham Dalyell
http://onlinebooks.library.upenn.edu/webbin/book/lookupname?key=Dalyell%2C%20John%20Graham%2C%201775%2D1851

12)http://morph.way-nifty.com/grey/2016/10/post-152f.html
http://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=86091564&blog_id=204154

13)Morgan, T.H. (1898) Experimental studies of the regeneration of Planaria maculata. Archiv fur Entwicklungsmechanik der Organismen 7, 364-397
http://thenode.biologists.com/forgotten-classics-t-h-morgan-planarian-regeneration/research/

14)Meinhardth, H (2009) Beta-catenin and axis formation in planarians. Bioessays 31: 5-9.

15)Umezono et al. The molecular logic for planarian regeneration along the anterior-posterior axis.  Nature vol. 500, pp. 73-76 (2013)
http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2013/130725_1.htm

16)Almuedo-Castillo M, Salo E, Adell T.,  Dishevelled is essential for neural connectivity and planar cell polarity in planarians. Proc Natl Acad Sci USA vol. 108: pp. 2813-2818 (2011)

17)Petersen C.P., Reddien P.W.  Wnt signaling and the polarity of the primary body axis. Cell vol. 139: pp. 1231-1241. (2009)

18)プラナリアの再生  https://youtu.be/vXN_5SPBPtM

19)http://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/regeneration/LRB/research_yu.html

20)Rink J.C., Stem cell systems and regeneration in planaria., Dev Genes Evol., vol. 223(1-2): pp. 67-84. (2013) doi: 10.1007/s00427-012-0426-4. Epub 2012 Nov 9.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23138344

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2018年4月11日 (水)

生物学茶話@渋めのダージリンはいかが102: ニューロン

脳神経組織の主役はニューロンという細胞(神経細胞)です。どんな細胞なのでしょうか? この細胞は電気的および化学的に情報を伝達する能力に長けていることが特徴であり、典型的なものを図1に示します。とりあえずここではニューロンの細かい分類などは避けて、おおざっぱにどういうものかをみていきましょう。

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細胞核周辺の神経細胞体と呼ばれる部分から樹状突起や軸索という細長い枝がでたような構造の細胞です。これらの枝には数マイクロメーター以下の樹状突起から、脊髄にある1メートルに及ぶ軸索突起まで、10の6乗のバラエティーで様々な長さのものがあります。

軸索はシュワン細胞による鞘のような構造(ミエリン鞘=髄鞘)で被われていますが、皮膚の痛覚神経のようにこのような被覆組織で被われていない軸索もあります。鞘が途切れている部分をランヴィエ絞輪(こうりん)と呼びます。これは発見者であるルイ=アントワーヌ・ランヴィエ(1、図8)にちなんで命名されました。

ニューロンはみんな図1のような形態かというとそうではなくて、たとえば軸索が枝分かれしているとか、複数の軸索があるとか、樹状突起がないとか、様々なバラエティーがあります(2、3)。ニューロンの構造を精細に記載し、その機能について正しく指摘したのはスペインの神経科学者カハールでした(図2)。

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それまで中枢神経は多核の細胞が切れ目の無い網のような構造とっていると考えられていたのですが、カハールは図1のようなニューロンが多数集合した、非連続的な細胞の集合体であるという・・・いわゆる「ニューロン説」・・・を唱えました。さらにニューロン同士はシナプスという特殊な接合部で連絡すると考えました(図5)。

カハールは1906年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。ニューロン説は後にシナプスの構造が電子顕微鏡で明らかにされることによって、正しい学説であることが証明されました(図6)。

さて、ではニューロンはどのような方法で情報を伝達するのでしょうか? それは軸索とシナプスで大きく異なります。軸索での情報伝達に主役として関わるのは NaK-ATPase という細胞膜にはめ込まれた酵素です。この酵素を発見したのはロバート・ポストとイェンス・スコウです。

イェンス・スコウは麻酔薬の作用機構を研究していて、麻酔薬がナトリウムチャンネルを解放することによって神経細胞内のイオン濃度を変化させ、麻酔の効果が現われると考えていました。チャンネルというのは水路という意味ですが、細胞にはさまざまなチャンネルがあり、それぞれ水門を持っていて開けたり閉じたりすることができます。ただし水位(濃度)が低いところから高いところへは水(イオンなど)を移動させることはできません。そのためにはポンプが必要です。

イェンス・スコウは1958年にウィーンの学会でロバート・ポストに会い、ポストが赤血球で2分子のカリウムイオンが細胞内に汲み入れられると同時に3分子のナトリウムイオンが細胞外に汲み出されることを発見していたことを知りました。ポストはそのポンプの阻害剤としてウアバインを使っていましたが、スコウが研究していた神経細胞のナトリウムポンプ酵素もウアバインで阻害されることがわかり、スコウの酵素NaK-ATPaseがNaKポンプの実体であること判明しました(4、図3)。

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イェンス・スコウはNa+K+-ATPaseの発見の功績によって、1997年のノーベル化学賞を受賞していますが、この発見にはロバート・ポストも大きく貢献したことは間違いありません。

これを端緒として、軸索における情報伝達は何らかの刺激によってNa+チャンネルが解放されて、Naイオンが細胞内に流入することによって活動電位が発生し、それが軸索に沿って伝播することによって情報が伝達されることがわかりました(図4)。

ニューロンは通常はNa+を細胞外に排出するために(ナトリウムポンプを動かすために)、生成したATPの70%を消費しています(5)。カリウムはNa+K+-ATPaseのはたらきで細胞内にとりこまれますが、実はカリウムイオン漏洩チャンネルという常時開放している穴を通って外に出てしまうため、イオンの密度勾配にはあまり貢献せず、実質ナトリウムの濃度勾配が電位を決めています(6)。ナトリウムイオンのチャンネルは通常は閉じていて、活動電位を発生させるときに開きます(6、図4)。

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活動電位は両側に伝播しますが、神経細胞体が刺激を受けた場合、軸索が1本の細胞では軸索と反対側は行き止まりで、実質軸索内を軸索末端の方向に伝播します(図4)。軸索まで到達したシグナルは、さらに軸索末端からシナプスを通じて隣接する細胞に受け渡されます(図5)。シナプスでの信号伝達は後記するように一方通行なので、活動電位が両側性であっても、神経系における信号の流れは結果的に一方通行になります。

シナプスはカハールのニューロン説の基盤になっていたわけですが、その名付け親はカハールではなくシェリントン(Charles Scott Sherrington 1857-1952)です。シェリントンは筋が収縮すると、その逆側の筋(拮抗筋)が弛緩するという「シェリントンの法則」を発見したことで有名ですが、「脳は多数の反射を有機的に統合して複雑な運動を作り上げる作用をもっている」という学説を提唱して、近代神経生理学の基礎を築いた人です(7)。1932年にアクションポテンシャルの研究で有名なエドガー・エイドリアンとともにノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

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ニューロン説やシナプスが19世紀から唱えられ、また発見されていたにもかかわらず、20世紀の半ば以降にシナプスが電子顕微鏡で観察されるようになるまで、それらは一般に認知されませんでした。このあたりの事情は齋藤基一郎と佐々木薫の総説などに詳述されています(8、9)。カハールのニューロン説を勝利に導いたのは、エドゥアルド・デ・ロバーティス、ジョージ・パラーデらによる電子顕微鏡観察の研究結果でした(10、11、図6)。

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文献8によると、デ・ロバーティス、パラーデ達の研究結果から「これによるとシナプス前膜とシナプス後膜は二枚の離れた厚さ7nmの膜であり,両者はシナプス溝(幅約20nm)の間隙によって隔てられており,シナプス前膜側にある神経伝達物質を含むシナプス小胞は直径50nmのサイズであることが明らかにされた」とあります。

前膜・後膜という名前からわかるように、シナプスにおける情報伝達には方向性があり、シナプス小胞が存在する側から存在しない側に情報が伝達されます。シナプス小胞には神経伝達物質が含まれており、エキソサイトーシスまたは輸送体によってシナプス間隙に放出され、シナプス後膜の受容体によって受け取られます(12、図5)。

神経伝達物質としては 1.アミノ酸(グルタミン酸、γ-アミノ酪酸、アスパラギン酸、グリシンなど)、2.ペプチド類(バソプレシン、ソマトスタチン、ニューロテンシンなど)、3.モノアミン類(ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニン)とアセチルコリンなどが知られています(13)。神経伝達物質の種類によってその受容体が異なるので、その後に起こることも違ってきますが、典型的には受容体がイオンチャンネルであり、伝達物質の結合によってナトリウムが通過して活動電位が発生します。これによって電気シグナル(軸索)→化学シグナル(シナプス)→電気シグナル(樹状突起)→電気シグナル(軸索)という形でシグナル伝達が行なわれることになります(図5)。

シナプスにおける化学情報伝達の典型例は次のように考えられています(14)。

1.前シナプス細胞の軸索を活動電位が伝わり、軸索末端に達する。
2.活動電位によ軸索末端膜上に位置する電位依存性カルシウムイオンチャネルが開く。
3.するとカルシウムイオンがシナプス内に流入し、シナプス小胞がエクソサイト-シスにより細胞外に放出される。
4.神経伝達物質はシナプス間隙を拡散し、後シナプス細胞の細胞膜上に分布する神経伝達物質受容体に結合する。
5.後シナプス細胞のイオンチャネルが開き、細胞膜内外の電位差が変化する。

シナプスは軸索末端と樹状突起をつなぐような典型例以外に、図7のようにさまざまな場合が存在し、それぞれ異なる意義を持つと考えられます。

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軸索はミエリン鞘(髄鞘)で被われていると前に述べましたが、このミエリン鞘はルドルフ・フィルヒョウ(図8-脳科学辞典 髄鞘より)によって1858年に発見され記載されたグリア細胞がその実体です(15)。このグリア細胞は中枢ではオリゴデンドロサイト、末梢ではシュワン細胞と呼ばれています。オリゴデンドロサイトやシュワン細胞はニューロンの軸索を毛布でぐるぐる巻きにするように被覆し(図8)、軸索を絶縁することによって軸索の電気伝導速度を高めています。また軸索の物理的保護や栄養供給などさまざまなサポートを行なっていると考えられています(16-18)。

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ミエリン鞘が軸索から脱落する病気は脱髄疾患と呼ばれており、大原麗子が罹患していたといわれるギラン・バレー症候群はその例として有名になりました。多発性硬化症や白質ジストロフィーも含まれます(18)。ミエリン鞘は脊椎動物だけでなく、エビやミミズにも存在するそうです(18)。

このミエリン鞘に切れ目があることを発見したのがルイ・ランヴィエです(図8)。彼の名前をとってランヴィエ紋輪と呼ばれています(図1、図9)。ランヴィエの絞輪は単に細胞の切れ目ではなありません。ミエリン鞘を持つ軸索は活動電位(脱分極)を連続的に移動させるのではなく、ランヴィエ絞輪の部分だけでとびとびにイオンの出し入れを行なって、高速に伝導をおこなっている(跳躍伝導)ことがわかっています(図9)。

このメカニズムを発見したのは戦後ロックフェラー財団の援助で渡米し、そのまま米国籍を取得した日系アメリカ人の生理学者田崎一二(たさき・いちじ)です(19、図9)。彼は97才までNIHで働いていたそうで、これはNIHのレコードだそうです(20)。奥様も一緒に写真に写っていますが、奥様(Nobuko氏)は70年近くにわたって彼のアシスタントを勤めてこられたそうで、そのことはNIHのマイルストーンにも記載されています(20)。

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活動電位(アクション・ポテンデャル)という言葉がこの記事にもしばしば登場しましたが、この測定に成功したのがホジキンとハクスレイで、彼らはイカの神経軸索に金属製の電極を用いて膜電位とその変化を記録して解析した功績によって、1963年のノーベル生理学・医学賞を受賞しています(21、図10、図11)。それ以来イカは神経の研究にとって大事な素材となっており、脳神経科学の進歩に大きな貢献をしました。

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イカの人工飼育は1970年代まで非常に困難でしたが、物理学者だった松本元はその原因が水槽のアンモニア濃度にあることを喝破し、アンモニアを分解するバクテリアのバイオフィルターで水を浄化することによって飼育に成功しました(22)。これは神経科学の進歩におおいに役立ちました。彼は「愛は脳を活性化する」(23)という本を執筆しており、「情がマスターで、知はスレイヴ」と述べているそうです(私は未読)。

参照

1)https://en.wikipedia.org/wiki/Louis-Antoine_Ranvier

2)http://web2.chubu-gu.ac.jp/web_labo/mikami/brain/10-1/index-10-1.html

3)https://en.wikipedia.org/wiki/Neuron

4)https://en.wikipedia.org/wiki/Jens_Christian_Skou

5)https://ja.wikipedia.org/wiki/Na%2B/K%2B-ATP%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%BC

6)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%86%9C%E9%9B%BB%E4%BD%8D

7)サイエンスジャーナル 第32回ノーベル生理学・医学賞 シェリントン・エイドリアン「All or none low」 (2012)
http://sciencejournal.livedoor.biz/archives/3778846.html

8)齋藤基一郎、佐々木薫.電子顕微鏡によるシナプス研究の歩み その超微構造と働き、茨城県立医療大学紀要第6

巻 pp.23-36(2001)
https://ci.nii.ac.jp/els/contents110000487031.pdf?id=ART0000878702

9)William A. Wells.From the archive., The discovery of synaptic vesicles. 
Published Online: 3 January, 2005 | Supp Info: http://doi.org/10.1083/jcb1681fta4
http://jcb.rupress.org/content/jcb/168/1/13.2.full.pdf

10)De Robertis, E.D.P., and H.S. Bennett., Some features of the submicroscopic morphology of synapses in frog and

earthworm.,  J. Biophys. Biochem. Cytol. vol.1, pp. 47–58
http://jcb.rupress.org/content/1/1/47?ijkey=606ed65709e41ffb73559e700fc15f6bfac2c752&keytype2=tf_ipsecsha

11)Palade, G.E., and S.L. Palay. 1954. Anat. Rec. 118:335. (1954)

12)脳科学辞典 シナプス小胞
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%97%E3%82%B9%E5%B0%8F%E8%83%9E

13)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E4%BC%9D%E9%81%94%E7%89%A9%E8%B3%AA

14)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%97%E3%82%B9

15)脳科学辞典 グリア細胞
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%A2%E7%B4%B0%E8%83%9E

16)Nave KA, Trapp BD., Axon-glial signaling and the glial support of axon function., Annu Rev Neurosci. vol. 31, pp. 535

-561. doi: 10.1146/annurev.neuro.30.051606.094309. (2008)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18558866

17)Nave K., Myelination and the trophic support of long axons., Nat Rev Neurosci., vol. 11(4), pp. 275-283., doi:

10.1038/nrn2797. (2010)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20216548

18)脳科学辞典 髄鞘
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E9%AB%84%E9%9E%98

19)Tasaki, I., The electro-saltatory transmission of the nerve impulse and the effect of narcosis upon the nerve fiber. Am.

J. Physiol. vol. 127, pp. 211-227 (1939)

20)NIH record - mile stones - Biophysicist Tasaki Leaves Extraordinary Scientific Legacy
https://nihrecord.nih.gov/newsletters/2009/02_20_2009/milestones.htm

21)The Nobel Prize in Physiology or Medicine 1963. Award Ceremony Speech.
https://www.nobelprize.org/nobel_prizes/medicine/laureates/1963/press.html

22)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E5%85%83

23)松本元 「愛は脳を活性化する 」 岩波科学ライブラリー (1996)

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2018年4月 4日 (水)

生物学茶話@渋めのダージリンはいかが101: 脳科学の世界を初訪問

私のブログの母屋でやっている「やぶにやみ生物論」も記事が100になって、ほぼ生物学の基礎的な分野は網羅したように思います。まとめて読みたい方はほぼ同じ記事が、ここのアネックス「生物学茶話@渋めのダージリンはいかが」にまとめて掲載してありますので、こちらでお読みいただければ幸いです。

101からはさてどうしょうかということですが、私にとっては未知分野である脳科学に挑戦してみようかなと思っています。といっても試験管とピペットを持って何かやるわけではなく、駄文をアップするだけです。それでもウソは書きたくないので、遅遅とした歩みでも慎重にやりたいとは思っています。

脳というのは独立した臓器ではなく、脊髄・末梢神経ひいては感覚器官や運動器官と繋がっているので、体全体に広がっている漠然とした臓器あるいはシステムの一部と考えることも可能です。ですから脳科学(ブレインサイエンス)というのはどちらかといえば一般用語であり、専門的にはニューロサイエンスと言うのが普通でしょう。中枢も末梢もその構成中心となるのは神経細胞(ニューロン)であり、これをサポートする様々な細胞達と協力して組織を構成しています。

ではまず科学の眼で脳について考察した古代の人々をみていきましょう。医学の父と呼ばれるヒポクラテスは、古代ギリシャで紀元前5世紀から4世紀を生きた人物であるとされています。彼が実在の人物であることは、同じ時代に生きていたプラトンやアリストテレスの著書などで紹介されていることから明らかです(1)。

ヒポクラテスはトルコに近いコス島の出身で、経験に基づいたまともな医療を行なう医者のグループを結成し、ギリシャ全土にその名を知られるようになりました。図1のようにコス島はギリシャ本土から離れた辺境の地で、このような場所であったからこそ、既得権益から離れた革命的な医療集団を結成することができたのかもしれません。現代でも、手かざしで病気が治るというようないかがわしい施術をやっている集団はいくらでもあります。

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ヒポクラテスがその木の下で講義したという「すずかけの木」が、いまでもコス島の広場にあります(図2)。後の時代に植え替えられたものだとは思いますが、多分場所は同じだったのでしょう。彼の技術や思想は、死後に刊行された「ヒポクラテス全集」によって知ることができます。彼のグループや弟子達の知識は西洋医学に大きな影響を与えました(2)

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アリストテレスはニワトリが首を切られた後も走り回るとか、死者の心臓は温かいのに脳は冷たいなどの知見から脳を重視しませんでしたが(3)、ヒポクラテスはてんかんの原因が脳にあることを指摘していました。

「脳科学メディア」というサイトの記事を引用すると、「ヒポクラテスは自身の著書『神聖病論』の中で、大脳は知性を解釈するものであるとして“我々は、とりわけ脳によって思考したり理解したり見聞きしたりし、醜いものや美しいもの、悪いものや良いもの、さらには快・不快を知るのである”と述べた。心が脳にあるというヒポクラテスの考えは、脳の働きに関する真理としての初めての発見であるといわれている。今日に至る脳研究の歴史は、この時代から始まったといえる。」と述べられています(4)。

さらに古代ギリシャ・アレキサンドリアの解剖学者ヘロフィロス(B.C.235-B.C.280)は脳と脊髄に神経が集中していることや、脳の中に脳室が4つあることを発見し、4つの脳室の内第4の脳室に心の座があると考えていたそうです(4、図3)。彼はヒトの屍体をはじめて組織的かつ科学的に解剖した人物としても知られています(5)。彼の主な業績はハインリッヒ・フォン・シュターデンによって翻訳され、英語で出版されています(6)。

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紀元前1世紀以降医学の発展が滞ってしまったのは、当時から勃興してきたキリスト教では「死者たちは生きていた時の肉体をともなって最後の審判で神の前に呼ばれる」と考えていたため、人体の解剖が禁止されてしまったことが一つの要因とされています(4、7)。この間ヒポクラテス医学のエヴァンゲリオンとして、ローマ帝国時代の2世紀に活躍したガレノスが有名ですが、彼は解剖学を革命的に進展させることはできませんでした。

中世において滞っていた解剖学をルネサンスの時代に復活させたのは、16世紀のベルギー人解剖学者アンドレアス・ヴェサリウス(1514-1564)でした。彼はガレノスの教科書がヒトではなく動物の解剖に基づいていることを指摘し、自分で人体を解剖して正しい知識を教科書にまとめました。それが通称ファブリカと呼ばれる大著「 “De humani corporis fabrica” (人体の構造)」で、ここに掲載されている人体解剖図は現代でも通用する正確さで描かれています。

図4左はヴェサリウスの肖像画、図4右はDe humani corporis fabrica の表紙で、屍体の左側に居るのがヴェサリウス、上には死神が見えます(8)。

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図5はDe humani corporis fabrica に記載されている脳底部の解剖図で、視神経交叉、嗅球、小脳などが精細に描かれています。当時は屍体がなかなか入手できませんし、防腐処置や冷蔵が上手くできない時代だったので、正確な解剖図を描くには途方もない努力が必要だったと思われます。私は未読ですが、ヴェサリウスについて詳しく知りたい方は日本語の書物も出版されています(9)。推理小説もあります(10)。一部は電子書籍として安価に入手できます(11)。

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ここからは現在の知見ですが、とりあえずおおざっぱにヒトの脳の構造をみてみましょう。ヒトの脳を外側からみると大脳・小脳・脳幹の3つの部域からなりたっていることがわかります(図6)。大脳は4つの深い溝、すなわち中心溝・外側溝・頭頂後頭溝・後頭前切痕によって、図6のように前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉に分かれています。脳幹は中脳・橋・延髄からなり、延髄は下方で脊髄と繋がっています(12、図6右図)。脊椎動物では脳と脊髄を合わせて中枢神経と呼び、それ以外は末梢神経ということになります。

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図7は前後軸で切った(サジタルセクション)ヒト脳の断面です。正中線で切ると海馬はみえないはずですが、重要な部分なので重ね書きしてあります。実際には手前と奥に存在することになります。大脳はウィキペディアによれば「知覚、知覚情報の分析、統合、運動随意性統御、記憶、試行」を司っています(13)。これに加えて臭覚は大脳で情報処理されています。

視床と視床下部はあわせて間脳と呼ばれますが、視床は臭覚以外のあらゆる感覚の中枢であり、視床下部は自律神経の中枢です。脳下垂体はさまざまなホルモンを分泌する器官です。

小脳はウィキペディアによれば「小脳の主要な機能は知覚と運動機能の統合であり、平衡・筋緊張・随意筋運動の調節などを司る」ということになっています(14)。海馬は記憶と密接な関係があるとされています(15)。

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脳や脊髄は内側から軟膜・くも膜・硬膜という3種の膜(髄膜)によって被われています(図8)。最も内側の軟膜は毛細血管に富んだ組織であり、それは軟膜の細胞ではなく脳細胞に栄養を供給するためとされています(16)。軟膜とくも膜は密着していなくて、間に脳脊髄液が満たされており、小柱という線維の束で軟膜とところどころで結合しています。この小柱の構造が蜘蛛の巣に似ていることからくも膜と呼ばれています。くも膜は硬膜を貫通して、血洞に突出するパッキオーニ小体(図8)を形成しており、脳脊髄液内の物質循環に有効な役割を果たしていると思われます(17)。 

硬膜はいわば脳のパーティションであり、大脳鎌などによって柔らかい脳組織を小室に分けて壁構造で強度を与えていると考えられます。また内部に静脈血胴をかかえており、血液循環に寄与しています(18)。 

硬膜の外側には頭蓋骨があり、脳を保護しています。頭蓋骨と密着して外側に骨膜があり、その外側に結合組織(帽状腱膜)があり、その外側に皮下組織と皮膚があります。ここに毛根を持って頭髪が生えています(図8)。

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参照

1)二宮睦雄 「医学史探訪 知られざるヒポクラテス ーギリシャ医学の潮流ー」 篠原出版(1983)

2)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%9D%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%B9

3)http://sora-shinonome.jp/brain/post_35.html

4)脳科学メディア 紀元前4世紀から21世紀まで、脳研究2500年の歴史を辿る。
http://japan-brain-science.com/archives/59

5)https://en.wikipedia.org/wiki/Herophilos

6)Heinrich von Staden, Herophilus: The Art of Medicine in Early Alexandria: Edition, Translation and Essays., Cambridge

University Press (1989)
https://books.google.co.jp/books?id=rGhlIfJZkVoC&redir_esc=y

7)akihitosuzuki's diary ルネサンスの解剖学とその発展 はじめに 古代・中世の解剖学と近代解剖学の連続と断絶
http://akihitosuzuki.hatenadiary.jp/entry/2015/07/29/185102

8)https://en.wikipedia.org/wiki/De_humani_corporis_fabrica

9)坂井建雄 「謎の解剖学者ヴェサリウス」 ちくまプリマ-ブックス (1999)

10)ジョルディ・ヨブレギャット 「ヴェサリウスの秘密」 集英社 (2016)

11)ヴェサリウス解剖図: De corporis humani fabrica libri septem  Kindle版
こちら

12)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B3

13)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%84%B3

14)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E8%84%B3

15)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E9%A6%AC_(%E8%84%B3)

16)https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%BB%9F%E8%86%9C

17)https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%81%8F%E3%82%82%E8%86%9C

18)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%AC%E8%86%9C

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