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2016年9月13日 (火)

生物学茶話@渋めのダージリンはいかが7: 生物を3つのドメインに分ける

そもそも生物の分類を体系化したのはスウェーデンの科学者カール・フォン・リンネの功績です。生物は種名・属名・命名者の名前の順で表記されます。リンネの名は省略されL.と表記されることもあります。

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現在ではもっとも大まかな生物の分類はドメインという名前がつけられています。すなわちすべての生物を3つのドメイン、細菌・古細菌・真核生物に分類するわけです。一番下の種(species)や属(genus)はそう簡単には変わりませんが、研究の進展につれて、上部の分類は大きく変わることがまれではありません。例えばドメインやス-パーグループという分類法は、私が学生の頃にはありませんでした。

そして3つのドメインに分けるというのもかなり便宜的なもので、学問的にシビアにみると、古細菌はロキ古細菌など別のドメインとして独立させた方がよいかもしれないグループをいくつか含んでいると思われます。

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生物分類学で定まっているのは種が最も下位の単位で、属科目綱門界の順に大まかなグループ分けとなります。英語では種がSpecies、だんだん下から上に大まかな単位となり、Kingdom は界に相当します。

下図は非常におおざっぱな生物の系統樹です。生命の起源はもちろん謎ですが、3つのドメイン共通の祖先がどんな生物であったかも全く謎です。ただ細菌・古細菌・真核生物ともにDNAを遺伝子とし、RNA・リボソームを主役とした転写・翻訳のメカニズムを利用して、タンパク質を合成することによって生命現象を営む点では非常によく似ています。したがってこれらが全く別のルーツから発生したと考えるには無理があると思われます。

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もともと生物は熱水噴出口の近傍で生まれ、進化したと考えられています。したがって初期の生物はすべて好熱性(下図の赤い線)だったとされています。細菌は比較的初期にこの状況を脱して、常温で生きる種を増やしたのですが、古細菌は現在でも温泉などの高温条件下で生きている種がメインであるという違いがあります。真核生物は基本的に好熱性ではありませんが、中にはクマムシなど高熱に耐える生き方を獲得した種も存在します。

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