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2024年11月 9日 (土)

なぜトラ

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1990年頃から中後進国の経済進出が進み、それまでの先進国は製品のシェアを奪われていくことになりました。労働力が安いわけですから、中後進国が先進国と同等な製品を生産できるようになればそれは当然のことです。米国はそれを製品ではなくAIやバイオなどの物体製造以外の分野でカバーしようとしてある程度成功してきました。しかしそれにはやはり限界があって、さらにごくわずかな人々に富が集中するという事態を招きました。その矛盾が爆発してトランプという怪物を生み出したわけです。

日本はその間米国のように科学技術にものを言わせるほど科学技術を重視してなかったので、乗り換えができず、ずるずると没落していきました。放置していればどんどん製品が中後進国のものに置き換わるのは当然で、管理貿易に移行しなければならないのは時間の問題なのですが、それが日本も米国も遅すぎました。とりわけ米国はスタンドアローンでも存続できる国なのに、どんどん外国製品に浸食されるまま放置していたわけです。そんなことにはおかまいなく、外国への輸出でかせぎたい勢力がいたからでしょう。

日本はスタンドアローンというわけにはいかないので、1990年の時点でロシアやオセアニアとの協力、米国抜きのTPPなどで防波堤を築かなければなりませんでしたが、いつまでたっても「自由で開かれた」などという寝言を言っている状況でした。日本がやったことといえば、企業課税を消費税に転嫁し輸出企業を支援したことですが、それは長い目で見れば焼け石に水で、しかも景気の低迷と市民の窮乏を招くことになりました。

米国がトランプによってスタンドアローン国家になっていけるのかどうかというのは、たぶんできるのではないかとは思いますが、その過程で大きな軋轢も生むのではらはらします。それにトランプには余計な政策がくっつきすぎているのが問題です。最たるものが妊娠中絶の禁止です。トランプ派がずっと米国を支配していくなら、日本は米国とは距離を置きロシア・オセアニア・アジア諸国と密接な関係を築く必要があります。トランプに政権を奪われた民主党において、バーニー・サンダース派はバイデンに奪われた主導権を取り戻すチャンスです。その先頭に立つのはもちろんオカシオ=コルテスであり、彼女がトランプ後の米国指導者となるなら、私たちは米国にぴったり寄り添って間違いはないはずだと思います。金満マフィアや軍産複合体は全力でサンダース派をつぶしに来ると思うので、そのようなことになる可能性は低いとは思いますが...。

 

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