梅田 テアトロジーリオ・ショウワ・オーケストラ @フェスタサマーミューザ2024
ミューザ川崎シンフォニーホールは素晴らしいホールで、こんなホールができることを知っていたら、川崎に住んでいたと思います。しかし現実は厳しい。もう川崎まで行くのはとてもつらいという年になってしまいました。小池都知事が始球式で骨折したというニュースがはいってきましたが、齢を重ねると言うことは、自分で考えるより重くのしかかってくるのです。
ですから今年はもうサマーミューザを卒業しようと思っていたのですが、どうしても行きたい演奏会がひとつだけあって、卒業を延長することにしました。それはテアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラとマエストロ梅田のコンビで演奏するブルックナー交響曲第7番ホ長調です。
マエストロ梅田のブルックナーを一度聴いてみたかったのと、Z世代のブルックナー演奏を一度聴いてみたかったというダブルの誘惑は断ち切れません。最近生演奏やCDで聴いたブルックナーがどうもしっくりこないというのもありました。
卒延は大正解。聴衆は1/3くらいしかホールを埋められませんでしたが、その真摯でとてもアマオケとは思えないようなレベルの高い演奏に圧倒されました。特に第2楽章はワグネルチューバの深い音色と寸分違わぬアンサンブル、ホルンとのコラール、弦の緻密で繊細な調べ、トランペットソロの輝き、豪快なトロンボーン、特筆すべき終盤のやわらかなフルート、そしてマエストロ梅田の指揮と相まってみんな絶好調でした。おそらく丁寧で気合いのこもったリハーサルの賜でしょう。私をまたブルックナーの音楽に引き戻してくれたことに感謝したいと思います。
外に出ると稲妻が走る空でしたが、ミューザは温かいまなざしで私を見送ってくれました。
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