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2024年6月21日 (金)

バラの香りは催淫剤なのだろうか?

Kanabunn

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わが家のベランダを人生終焉の地として選ぶ者はいろいろ居ますが、ベストツ-はセミとカナブンです。これはやめて欲しいですがどうしようもありません。

そのどこにでもいるカナブンですが、ごく最近まで幼虫が何を食べて生きているのかわからなかったようです(1)。鈴木知之と言う人がクズの腐葉土を食べるということを発見したそうですが、クズはどこにでもある植物じゃないので、まだまだ不明な点があるようです。

写真はバラの花弁上で交尾するカナブンです。ひょっとするとカナブンにとってバラの香りが生殖のシグナルになっているのかもしれません。20年くらい前に南軽井沢のバラ園で撮影した写真ですが、映っているペアだけでなく多数のカナブンがバラの花弁に集まっていました。バラの品種は選ばないようですが、詳しくはわかりません。いつも同じ季節に花を開く植物の香りをシグナルに全員集合して繁殖するというのは面白いアイデアではあります。

バラの香りがフェロモンであるという論文はみつかりませんでしたが、ヒトの脳波に影響を与えるという論文はあります(2)。香りの成分の分析や遺伝子の研究は進んでいるようです(3)。

科学的根拠は希薄でも、バラの香りをフェロモンとして宣伝しているサイトは多いようです(4)。

1)ウィキペディア:カナブン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%96%E3%83%B3

2)河野貴美子 脳波からみた香りの効果に関する検討  瞑想時の脳波と比較して
人体科学 vol.10(2):pp.11-18,2001
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmbs/10/2/10_KJ00005469522/_pdf/-char/ja

3)Shaochuan Shi and Zhao Zhang, Genetic and Biochemical Aspects of Floral Scents in Roses., Int J Mol Sci., vol.20;23(14):8014 (2022).doi: 10.3390/ijms23148014
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35887360/

4)
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