キョンと生きる
昨日報道ステーションでも取り上げられていましたが、今南総では特定外来生物キョン(1、写真はウィキペディアより)による農作物の被害に悩まされているようです(2)。もともとは行川アイランド(今は廃墟)から逃げ出したものが増えたそうですが、人間が輸入して逃がしたのを増えたから射殺とは勝手ですが、他に手はないのでしょうか?
北総では7世紀頃から軍用の馬が放たれていたようで、農民にとっては大変迷惑な話で、北総の人々はこの野生馬との戦いで昔から知恵と労力を使ってきたそうです。図はウィキペディアに出ていた江戸時代の北総西部の地図で、このあたりの土地区分は牧という名前で行われてきました(3)。東部の佐倉・成田周辺にもこのような牧があったようです(4)。
千葉県には松戸、高根木戸、清戸、関戸、下ヶ戸、岡発戸など戸がついた地名が多いです。千葉ニュータウン中央駅から歩いて5分くらいのところにも牧の木戸というところがあります。馬に悩まされた農民は耕作地のまわりに土手を築き(その総延長は150kmにも及んでいたそうです)、出入りは「戸」を作って行っていたようです(5)。ブルドーザーもダンプもユンボもない時代に、彼らはきっちり境界をつくって野生馬と共存していたわけです。船橋市や柏市もこのような時代の歴史をアップしています(6、7)。
この何でもある現代に、どうしてきちんと堀や柵などの境界をつくって野生動物と共存できないのか不思議です。
1)ウィキペディア キョン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A7%E3%83%B3
2)千葉県 有害鳥獣対策
https://www.pref.chiba.lg.jp/shizen/choujuu/kyon.html
3)ウィキペディア:小金牧
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E9%87%91%E7%89%A7
4)まっぷるトラベルガイド
https://www.mapple.net/articles/bk/2904/?pg=2
5)野馬除土手および木戸遺構(五香地区)|千葉県松戸市 ~江戸幕府の馬牧・小金牧の遺構~
https://blog.goo.ne.jp/rekishi-nazo/e/b75f4da68768b2c4448c15ab78380469
6)船橋市デジタルミュージアム 野馬土手と木戸
https://adeac.jp/funabashi-digital-museum/text-list/d100080/ht001000
7)柏市HP 小金牧 ~開墾と野付村の生活~
https://www.city.kashiwa.lg.jp/bunka/about_kashiwa/culture/rekishi/rekishi/koganemaki.html
| 固定リンク | 0
「動物(animals)」カテゴリの記事
- バラの香りは催淫剤なのだろうか?(2024.06.21)
- キョンと生きる(2024.05.25)
- イソヒヨドリ - 捕逸(2024.04.01)
- 幸せの青い鳥が団地を訪問(2024.03.31)
- フォッサと再会(2022.09.15)
コメント