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2023年9月19日 (火)

レネス・都響:プロコフィエフ ロメオとジュリエットより

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今月の都響は盛りだくさんですが、私はレネス指揮のコンサートに行くことにしました。タペア・ツィンマーマンというヴィオラの名人がソリストです。彼女はもうこれが最後の来日であることをほのめかしているので、23日のC定期が見納めになるかもしれません。東京に行くのは久しぶりですが、相変わらずの猛暑で体力を消耗します。都響も岩手からとんぼ返りで、月末には愛知と福井で演奏会というのはいかがなものか。そういうのはN響の役割ではなかろうかと思います。そのためにN響は団員を増やすべきです。

都響は名古屋や大阪や福岡などでも公演やってますが、そんなにあちこちで地方公演をやるのに、都内でも川向こう=足立・葛飾・江戸川・江東・墨田にはめったに来演しません。ちなみに千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬でもめったにやりません。都響は東京都の外郭団体ですよ。ただ今年はとても珍しいことに墨田区のトリフォニーで年末に第九をやります。来年は芸劇が改修なのでひょっとしたら川向こうで演奏する機会があるかもしれません。

ヴィオラという楽器はバロック時代からあまりにも軽視されていて名曲が少ないのが難点です。今回もモーツァルトのクラリネット協奏曲を編曲したもので、去年亀居さんのバセットクラリネットによる名演奏(1)を聴いてしまったので、非常に違和感がありました。ヴィオラの音は弦楽合奏に吸収されがちなのでイライラします。それでもヴィオラの柔らかなテイストでこの曲を表現したいという意図はわかりましたし、楽しめなかったという訳ではありません。タペアさんはアンコールのときに老眼鏡を忘れて取りに帰るようなお茶目な方でもあります。

藤岡さんはレネスさんの旧友ということで昨日聴きに来られてたようです。「X」でレネスには昔日本人の恋人がいたなどとばらしています(2)。日本語も少しはわかるってことかな? レネス氏は名指揮者で、どんな曲をやっても安心して聴けるような感じがします。今回のプロコフィエフも本当に素晴らしい演奏で、まるで都響がいつもよりレベルアップしたような印象を受けました。それにしても広田氏のネクタイは派手。まあこういうので演奏会をやる都響の自由な雰囲気は好きですけどね。

終演後三軒茶屋に立ち寄りました。茶沢通りも太子堂中央街も以前より賑やかになっていました。日本全体が寂れていくなかで、東京にはこういうところもあるんですね。人間は都市計画が行き届いた整然とした町より、下北沢や三軒茶屋のようなごちゃついた街の方が落ち着くという気持ちはよくわかります。私も千葉ニュータウンなどという街に住み着いたのは大きな間違いだったと思いますが、今更気がついてももうどうしようもないですね。

1)http://morph.way-nifty.com/grey/2022/11/post-582e26.html

2)https://twitter.com/sacchiy0608?utm_source=yjrealtime&utm_medium=search

 

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