伊方原発はこのままでいいのか?
佐田岬先端の灯台です。美しい景色ですが、灯台の下にたくさん穴が見えます。これは太平洋戦争中に本土決戦にそなえて整備された砲台のようです。
佐田岬は伊予灘と豊後水道にはさまれた細長い岬で、太平洋の海溝で地震が起きた際には本州の防波堤になる位置にあります。
この半島に現在稼働中の伊方原発があります。海沿いの低い土地にあって、東北大震災レベルの津波が来ればひとたまりもないでしょう。どうも原発は海抜20mくらいになるともうペイしないようで、福島の原発もわざわざ土地を削って低い土地に建設したために致命的事故が発生しました。
驚くべきことに、この原発の真下に中央構造線という日本最大の大断層があります。地震調査研究推進本部 地震調査委員会の今年の報告によると「石鎚山脈北縁西部の川上断層から伊予灘の佐田岬北西沖に至る区間は、今後30年の間に地震が発生する可能性が、我が国の主な活断層の中ではやや高いグループに属することになる。」とされています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E6%96%B9%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80
(写真はウィキペディアより)
この原発近郊で本日震度4の地震が発生しました、いよいよ大断層が活動をはじめたのでしょうか? 伊方原発はおそらく日本で一番危険な位置にある原発だと思いますが、政府はこのまま放置するようで震えます。
30年くらい前にはマグマ発電をやろうということで盛り上がっていたのですが、なぜか研究費が打ち切られ原発中心になってしまいました。ふくいちの事故があった後でも復活していないようです。別にミューオンでマグマの位置を精密に特定するというようなことをやらなくても、近づけば熱くなってくるのですから、パイプの素材などについては研究が進んでいて、あと一歩掘削技術さえあればできるはずです。発電所自体は富士電機という会社の得意分野です。今年もケニアの地熱発電プラントを受注しています(1)。
マグマは危険であると同時に日本の大きな財産です。この分野の研究に政府が大規模なファンドを投入して欲しいと思います。
1)https://www.fujielectric.co.jp/about/news/detail/2023/20230214140030031.html
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