神尾真由子・萩原麻未 都民芸術フェスティバル デュオの世界
東京文化会館小ホール、前回ここに来たのは萩原麻未ピアノ・リサイタルで、ちょうど新型コロナの蔓延が始まった頃で、2020/02/22でした。どんな感染症なのか正体不明ということもあって、当時会場が異様な緊張感で包まれていた記憶があります。あれから3年、ようやく沈静化してきました。奇しくも今回も神尾さんとの共演で出演となりました。チケットはソールドアウトで熱気ムンムンの会場です。神尾さんはワインレッドのボディコン、麻未さんは黒系のシックな衣装で登場、
神尾さんは公演直前に洗濯物をかかえて自宅の階段を降りていたときに転落して負傷されたとのことで心配でしたが、そんなことは微塵も感じさせない快演でした。彼女は作曲家とのコミュニケーションだけでなく、聴衆との交信もできる希有の演奏家で、きっとパガニーニやサラサーテもそういうタイプでその系譜の方なんだろうと思います。私は特に柔らかいタッチが好きですね。麻未も忖度なく対等にガンガン弾いていて、しかも丁々発止じゃなく完全に一体化していました。これは私生活でも親密なお友達じゃなきゃできないレベルだと感じました。譜めくりさんも目立つことなくベストパフォーマンス。
グリーグのソナタは、こんなに素晴らしい曲だったのかと再認識させられましたし、特にクライスラーの中国の太鼓は乗せられました。この後は自家薬籠中のピースで、楽譜なしで快刀乱麻の快演。 Splendid ✨✨✨ ストラディバリのVnもこんな奏者に出会えて本当に幸福だと思います。
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