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2022年11月27日 (日)

サラの考察20:ワールドカップ2

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夜11時頃空を見上げると、天空の頂点に火星が輝くようになりました。さてワールドカップの頂点にはどこの国が立つのでしょうか?

サラ「なんだか けだるい試合だったね。眠くなっちゃう。で、引き分けならともかくコスタリカに負けちゃうなんて」

私「私が監督なら、三笘・南野・伊藤純のスリートップで行くけどね。まあいろいろチーム事情とか監督の趣味とかあるからね」

グレチコ「むしろスペインと対戦するときは、浅野か堂安のワントップがいいかもしれない」

私「そうそう、5バックでワントップはありかも。あとブスケツにマンマークをつけるのがポイント。古くさいやり方と言われても、臆せずマンマークをつけるべき。それでペドリが下がってくれるとゴール前の危険度がさがるからね」

グレチコ「スペインがドイツに勝つかどうかによっても変わるね。勝てばブスケツは休ませるだろう」

私「その時はペドリにマンマークをつけるといいでしょう」

サラ「森保監督は5バックはやらないよ きっと」

私「だろうね。ならば451だね。Jはカウンター向きの攻撃陣には事欠かないからね。でもそれもやらないね。なぜなら守備的なサッカーを嫌うという風潮が日本のサッカー界には根強いから。結局、三笘・タケ・伊藤純でガチンコ勝負にいくんじゃないか」

グレチコ「柴崎を使うかどうか、どうかな?」

 

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2022年11月26日 (土)

私のインスタントランチ ブロックベーコンのペペロンチーノ

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ブロックベーコンをさいの目状に細かく切ってから炒め、青の洞窟のペペロンチーノソースに加えるだけです。このソースには香草とニンニクチップが付属しているので、別途加える必要はありませんでした。シンプルだけどこれが結構いけます。

 

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2022年11月24日 (木)

サラの考察19:ワールドカップ1

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私「いよいよワールドカップがはじまった」

サラ「人間は下等な生物だと思うけど、いいところもあるんだね」

私「生まれて初めて AbemaTV というのを見たよ」

サラ「Abema って安倍晋三のテレビじゃないの?」

私「いやいや Ameba を反対に読んだだけらしい」

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サラ「サウジがアルゼンチンを負かしたのね」

私「サウジは守備に人数かけるんだけど、その最終ラインが異常に高い位置で、これにアルゼンチンははめられたね。攻撃しようとしてもみんなオフサイドになってしまう」

サラ「これはずいぶん練習しないとできない作戦?」

私「その通り。そのために国内組でたっぷり練習したらしい」

サラ「Jもドイツに勝ったのね」

私「Jもサウジとは違うやり方だけど守備を頑張って、前半最少失点にとどめ、相手が疲れたところで一気に攻撃陣を交代してドイツの守備を突破したね」

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グレチコ「普通のサッカーじゃない面白さを三苫は見せてくれた。相手DF2人を前にして時間を止めたように静止したんだ。DFの横に南野がいて、もしDFが自分にチャージしてくると南野を走らせるよというサインで、DFもフリーズしてしまったんだ」

私「そうそう、これはロナウジーニョとエトオを思い出させてくれる。ロニーは時間を止めることができるんだ」

サラ「三苫はJのロナウジーニョなのね」

私「あとはメンバーがそれを認めてくれるかどうかだよ」

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2022年11月22日 (火)

続・生物学茶話195:円口類の源流

一時期ヌタウナギとヤツメウナギが異なるグループの生物であるという考え方が優勢になって、円口類という分類群が消滅していた時期があったそうです(1)。しかし今世紀にはいって、特に大石康博がヌタウナギの腺性下垂体がヤツメウナギと同様外胚葉由来であることを示し(2)、ハイムバーグらが miRNA の比較を行ってからは(3)、ヌタウナギとヤツメウナギの類縁関係が明白になって円口類という分類群が復活し、このグループの分類学的位置が明らかになってきました(4)。

宮下哲人らは円口類の進化について包括的に示した仮説図を提供してくれていて(5)、カンブリア紀以降の円口類の進化や脊椎動物の関係についてもやもやしていたものが吹き飛ぶ快感が得られました。図195-1はその一部を示したものです。勇気を持ってたたき台を作ってくれる人がいるジャンルの研究者は幸運だと思います。

この宮下らの図は2014年にサイモン・コンウェイ・モリスらが発表した図(6)とはひとつ大きな違いがあります。モリスらは円口類は早い時期に有顎類の祖先と分岐し、その後有顎類の祖先からコノドントやアナスピッドが分岐しているとしていますが、宮下らは円口類・コノドント・アナスピッドの共通祖先が有顎類の祖先と分岐したとしています(図195-1)。

いずれにしても脊椎動物のルーツはエディアカラ紀にあり、ここでハイコウエラ、ミロクンミンギア、メタスプリッギナ、無顎類、有顎類それぞれのルーツが分岐し、この5つの生物群がそれぞれカンブリア紀に進化して化石に残る生物となりました(図195-1)。宮下らによると、意外にも円口類が分岐したのはカンブリア紀にはいってからで、エディアカラ紀とされる有顎脊椎動物の分岐より遅いとしています(図195-1)。

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図195-1 円口類と有顎脊椎動物の源流(宮下ら-参照5ーの系統図の一部を日本語化)

これから図195-1に登場する脊椎動物のルーツに近い生物たちを探訪していきたいと思います。まずハイコウエラ、ハイコウイチクス、ミロクンミンギアですが、これらは中国雲南省の澄江で発掘された化石生物で、カンブリア紀前期に生息していたとされています。ウィキペディアなどにあった図をまとめて図195-2に掲示しました。宮下らはこの中でもハイコウエラの祖先を脊椎動物の一番の根元に置いています(図195-1)。ハイコウエラについてはこのサイトでも以前にレポートしました(7)。Chen の報告によると、この生物は中枢神経系、鰓弓(6対らしい)、背びれ、眼、そして萌芽的脊椎を持っているそうです(8)。それらの根拠となる化石は図195-3のようなものです。この図は Chen の論文(8)からお借りしました。

宮下らの図にはユンナノゾーンは出ていませんが、ユンナノゾーン Yunnanozoon (図195-3)はハイコウエラと同じ生物だという説が長い間ずっとくすぶっていて、なかなか結論には至らないようです。たとえば Pei-Yun Cong らは論文の中で we consider that ‘Haikouella’ is a junior synonym of Yunnanozoon と述べていますが、アブストラクトにはそうは書いていません(9)。ハイコウイクチスとミロクンミンギアについても、同じ生物だという人もいますが、宮下らやモリスとカロン(6)は別の生物としています。彼らは遊泳力と視覚を持っていたので、カンブリア紀の前期にはそこそこ繁栄していたのでしょう。しかしおそらく次第に他の遊泳生物の後塵を拝するようになり、カンブリア紀の途中で絶滅しました。

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図195-2 最も始原的な脊椎動物と考えられている生物群

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図195-3 ユンナノゾーンとハイコウエラ

私たちやヤツメウナギも含めて現存脊椎動物とハイコウエラのグループ(クレスト動物)の中間的な存在として、サイモン・コンウェイ・モリスらがバージェス生物群からみつけだしたメタスプリッギナという生物がいます(6、10、図195-4)。メタスプリッギナはエディアカラ紀のスプリッギナ(11)とは関係が無い生物なので、この命名は失敗でした。

図195-1によると、メタスプリッギナはコノドントや円口類が生まれるずっと前に有顎脊椎動物の祖先と分岐しています。その意味では今のところ有顎動物と最も近い無顎動物かもしれません。メタスプリッギナはノトコードに沿って7対の骨をもっていますが、これらは脊椎のようにそれぞれ独立しています。そして7対のうち6対は鰓をささえる役割を持っていますが、最前部の1対はサイズが大きく萌芽的な顎の骨と考えられています(12)。このような特徴はこの生物が有顎脊椎動物の祖先と近い関係にあることを示唆します。

ハイコウエラなどそれまでの生物が2~3cmの大きさだったのに比べて、メタスプリッギナは大きなものでは体長が10cmのものもみつかるので、これは大きな進化だと言えます。また中国と米国でほぼ同じ化石がみつかっているので、ユニバーサルな生物だったことも確実です(13)。筋肉の付き方がよくわかる化石があって、それによるとメタスプリッギナはうなぎのようにくねくねと泳ぐ術を習得していたようです。したがって鰭が貧弱または無くても遊泳できたと考えられます。形を認識できそうな立派な一対の眼を持っていました(12、図195-4)。このような眼と遊泳術、細長いからだがあれば敵が来ても、岩の隙間や穴に隠れることができます。エサはヤツメウナギのように海底の有機物を吸い込んで摂取していたのでしょう。カンブリア紀に絶滅しましたが、これはニッチをコノドントや円口類の祖先に奪われたからかもしれません。

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図195-4 メタスプリッギナ

コノドントは19世紀の半ばに歯のような固形物が化石として発見されて以来、どんな生物のものなのか100年以上もさっぱりわからなかったのですが、20世紀の終盤になってようやくアルドリッジらがヤツメウナギと似たような生物であることを証明しました(14、15)。ですからコノドントは歯のことを意味して、その歯の持ち主はコノドント動物と呼ばれる場合も多いようです。

コノドントはヤツメウナギと似た生物ですが大きく違うのはその歯です(図195-5)。歯と言ってもコノドントの場合かみ砕いたりすりつぶしたりするのではなく、石や貝などを吸い込まないようにするためのフィルターのように見えます。従来ヤツメウナギの歯はケラチン、コノドントの歯はリン酸カルシウムと言われてきたのですが、テリルらはX線光電子分析法によってコノドントの歯にイオウが含まれていることをつきとめ、少なくとも部分的にはケラチンが含まれていると推定しています(16)。

コノドントの歯は海底の有機物を飲み込んで栄養源にする生物としては理想的なフィルターと思われ、コノドント動物はヤツメウナギやヌタウナギと同様にペルム紀末大絶滅を乗り越えるという圧倒的な生存能力を発揮しましたが、なぜか三畳紀に絶滅しました。

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図195-5 ヤツメウナギとコノドント

ウィキペディアの絵をみると、ピピスキウスはやはりヤツメウナギに似た感じの生物ですが、アナスピッドはむしろ魚類に似た感じです。円口類はもともと見た目魚類に似たような生物でしたが、臭覚で海底の有機物を探してそれらを吸い込んで栄養を吸収し、視覚で認識した捕食者からは砂に潜ったり、狭い岩の間や穴に隠れてやりすごすという生き方を追求するうちに魚類とは異なる形態に進化し、別のニッチを獲得したということなのでしょう。


参照

1)ウィキペディア:円口類
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E5%8F%A3%E9%A1%9E

2)大石康博 ヌタウナギの頭部発生から脊椎動物の頭部形態の進化を読む
神戸大学学術成果リポジトリ
https://da.lib.kobe-u.ac.jp/da/kernel/D1005717/

3)Alysha M. Heimberg, Richard Cowper-Sal・lari, Marie Semon, Philip C. J. Donoghue, and Kevin J. Peterson, microRNAs reveal the interrelationships of hagfish,lampreys, and gnathostomes and the nature of the ancestral vertebrate., PNAS, vol.107, no.45, pp.19379?19383 (2010)
https://www.researchgate.net/publication/47499985_MicroRNAs_reveal_the_interrelationships_of_hagfish_lampreys_and_gnathostomes_and_the_nature_of_the_ancestral_vertebrate

4)続・生物学茶話171: ヌタウナギ
http://morph.way-nifty.com/grey/2022/02/post-73233a.html

5)Tetsuto Miyashita, Michael I. Coates, Robert Farrar, Peter Larson, Phillip L. Manning, Roy A. Wogelius, Nicholas P. Edwards, Jennifer Anne, Uwe Bergmann, Richard Palmer, and Philip J. Currie, Hagfish from the Cretaceous Tethys Sea and areconciliation of the morphological?molecularconflict in early vertebrate phylogeny., Proc Natl Acad Sci USA vol.116, no.6, pp.2146-2151 (2019).
https://www.pnas.org/doi/suppl/10.1073/pnas.1814794116

6)Simon Conway Morris and Jean-Bernard Caron, A primitive fish from the Cambrian of North America., Nature vol.512, pp.419-422 (2014) doi:10.1038/nature13414
https://www.nature.com/articles/nature13414
http://eprints.esc.cam.ac.uk/3073/1/nature13414.pdf

7)続・生物学茶話172:ハイコウエラ
http://morph.way-nifty.com/grey/2022/02/post-17ba80.html

8)Jun-Yuan Chen, The sudden appearance of diverse animal body plans
during the Cambrian explosion., Int. J. Dev. Biol. 53: 733-751 (2009)
doi: 10.1387/ijdb.072513cj
http://www.ijdb.ehu.es/web/paper/072513cj/the-sudden-appearance-of-diverse-animal-body-plans-during-the-cambrian-explosion-

9)Pei-Yun Cong, Xian-Guang Hou, Richard J. Aldridge, Mark A. Purnell, Yi-Zhen Li, New data on the palaeobiology of the enigmatic yunnanozoans from the Chengjiang Biota, Lower Cambrian, China., Palaeontology vol.58, issue 1 pp.45-70 (2015) https://doi.org/10.1111/pala.12117
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/pala.12117

10)Simon Conway Morris, A Redescription of a Rare Chordate, Metaspriggina walcotti Simonetta and Insom, from the Burgess Shale (Middle Cambrian), British Columbia, Canada. Journal of Paleontology vol.82 (2): pp.424–430. (2008) doi:10.1666/06-130.1
https://www.cambridge.org/core/journals/journal-of-paleontology/article/abs/redescription-of-a-rare-chordate-metaspriggina-walcotti-simonetta-and-insom-from-the-burgess-shale-middle-cambrian-british-columbia-canada/070D2759C11CFA7CD52732D996211A20

11)ウィキペディア:スプリッギナ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AE%E3%83%8A

12)Wikipedia: Metaspriggina
https://en.wikipedia.org/wiki/Metaspriggina

13)Evolution News & Science Today: Metaspriggina:Vertebrate Fish Found in Cambrian Explosion
https://evolutionnews.org/2014/08/metaspriggina_v/

14)R.J.Aldrige, D.E.G.Briggs, M.P.Smith, E.N.K.Clarkson and N.D.L.Clark, The anatomy of conodonts., Phil.Trans. R. Soc. Lond. B., vol.340, pp.405-421 (1993)
https://www.academia.edu/25163368/The_Anatomy_of_Conodonts

15)Scotland - the home of geology, Conodont animals from Granton, Edinburgh.,
https://www.scottishgeology.com/geo/scotlands-fossils/conodont-animals-from-granton-edinburgh/

16)D. F. Terrill, C. M. Henderson and J. S. Anderson, New applications of spectroscopy techniques reveal phylogenetically significant soft tissue residue in Paleozoic conodonts., J. Anal. Atom. Spectrom., issue 6 (2018)
DOI: 10.1039/c7ja00386b
https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2018/ja/c7ja00386b#!divCitation

 

 

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2022年11月20日 (日)

2022ワールドカップ開幕

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2022ワールドカップ@カタールが本日開幕します。私は普段はラ・リーガのバルサの試合しか見ないので、ドイツや英国でやっている選手が多いJのメンバーはよく知りません。スペイン代表(ラ・ロハ)は一応知っている選手が多いです。普通サッカーのファンは特定のチームのファンなので、ワールドカップのようにチームのためでなく、別の目的で選手を持っていかれるのは不安半分です。特にワールドカップは国威発揚やチームとは異なるいろんな組織・会社の利益のために利用されている感じが嫌ですね。それでもJとスペインは応援しますが。

スペイン代表について言えば、FWにバルサのフェラン・トーレスのようなGK正面にしかシュートしないような選手が選ばれている時点でアウトでしょう。まあ最近はやや改善の兆しはありますが。モラタもオルモもアセンシオも一流とは言えませんし、結局ニコ、ピノ、ファティらの若手に期待することになるのでしょうか? バルサファンとしてはファティは何度も手術した選手で、腫れ物に触るように大事に使っているので、ワールドカップでフル出場したりするのはメチャクチャ怖いです。勘弁してほしい。MF・DFには一流選手がそろっているので、簡単には負けないと思いますが。

日本代表は常識的に考えれば歴史上最強のはずです。プレミアリーグやブンデスリーグで活躍している選手が多いので、チームワークさえうまくいけばそこそこいけるのではないでしょうか。久保も頑張るでしょう。カナダとの練習試合を見ると柴崎も好調のようです。でもなんと言っても、プレーを見たい選手は三笘ですね。スペイン代表にはいってもスタメン張れるでしょう。体調が良からんことを祈りたいです。日本代表もスペインと同じで、MF・DFには一流選手が多いようですね。ただカナダ戦を見ていると、スタミナには不安があります。

個人的感情を抜きにすると、グループEで一番国威発揚してほしいのはコスタリカですね。軍隊を持たない国ですから、国威発揚は青天井でOKです。

優勝予想ということになると、ベンゼマが故障しましたがフランスでしょうか。あとはやっぱりブラジルかな。バルサのクンデやラフィーニャには活躍してほしいです。個人としてはバルサの攻撃を完封したフランス代表のダヨ・ウパメカノ(FCバイエルン所属)をリスペクトしているので応援します。

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2022年11月19日 (土)

ドヴォルザーク:新世界より by 齋藤友香理指揮東京シティフィル@ティアラ江東2022/11/19

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(指揮者変更のため編集)

東京シティフィルの晩秋のクラシック。場所は住吉のティアラ江東です。全席¥3300ということもあって大人気でしたが、なんと指揮者の三ツ橋さんが急病とかで齋藤友香理さんが急遽代役です。さてどんな人なのでしょう?

初めて見るマエストロ齋藤はスケルトン齋藤と呼びたいくらい細身の華奢な女性でした。しかしタクトを握るやピューマに変身。エッジの立った清新で強烈な演奏でした。オケメンをこれだけやる気にさせるという才能も素晴らしい。演奏終了後は皆さん足踏みで絶賛です。ソリストの亀居優斗さん(バセットクラリネット)のモーツァルトも、とっても表情豊かで楽しい演奏でした。

お二人とも初めてだったので、素晴らしい音楽家を二人も発見した素晴らしい1日でした。またシティフィルもプレ演奏会にオーケストラアンコールまで盛りだくさんの演奏を有難うございました。マエストロ三ツ橋のご快復を祈ります。

 

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2022年11月17日 (木)

私のインスタントランチ チヂミ

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購入した時点で、すでに正方形に切れているチヂミ。フライパンにごま油を薄くひいて焼く。これでわかったことは、場所によって思ったより火の通りが違うことです。注意深く焼け具合をみることだけがポイント。

ダイショーの餃子のタレで食べます。フィットしてないかもしれませんが、イタリアンパセリとバナナ添え。

 

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2022年11月14日 (月)

続・生物学茶話194: 円口類

インターナショナルな教育を目的とし、随時改訂される教科書としてウェブサイトに無料公開されているCK-12(1)に採用されている脊椎動物の進化系統図を図194-1に示します。この図に表示されている生物より少し以前に現れた生物であるナメクジウオについては、このブログでもそれなりに突っ込んで議論してきましたが(2-4、6-9)、ここで階段を一つ上がって円口類に進もうかと思います。

円口類というのは学術用語ではないらしく、無顎魚類のうち現在も生きている生物をまとめてそう呼ぶ一般用語のようです。無顎魚類(jawless fish)という学術的な呼び方はヤツメウナギ、ヌタウナギ、それらの祖先を含めて、魚のイメージとはかけ離れた一群の生物も魚類と称するという一種の思想のようなもので、それが適切かどうかはわかりませんがとりあえずそうしておきます。

その無顎魚類ですが、それらしき最も古い化石はカンブリア紀のものが見つかっています(10)。したがってヤツメウナギやヌタウナギは、おそらくシーラカンスなど足下にも及ばないほど太古からの特徴を引き継いでいる生きた化石と言えます。頭索動物・尾索動物から無顎魚類に進化する際にはゲノムの2倍化が起きていて、一気に進化のスピードが増しました(5)。ちなみに無顎類から有顎魚類に進化する際にもゲノムの2倍化が起きています(5)。こうした不連続性があるので、普通に考えれば無顎魚類(円口類)は頭索動物・尾索動物・脊椎動物と同等な分類上のランク(亜門 subphylum)が与えられるべきだと思います。

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図194-1 脊椎動物の進化系統図

円口類と魚類との関係を考えるときに避けて通れないのがコノドントという生物です。コノドントはパンダーが1856年に記載して以来、歯のような堅い構造物しかみつからず、どんな生物か全くわからなかったのですが、1983年に英国エジンバラのグラントンというところで全身の化石が発見され、ようやく歯の持ち主がわかりました(11、12)。サイモン・ネルの本にはこの頃の興奮がかかれてあると思いますが、アマゾンの配送料が\2269(本は\3695)というので読むのは諦めました(13)。現在では全身化石の情報も蓄積されて、ウィキペディアには想像図まで掲載されています(14)。この生物が円口類と近縁であることがわかります。実際ウィキペディアにはヤツメウナギと近縁な生物として系統図も書かれています(14)。すなわち現在の分類学を容認するなら、彼らも当然脊椎動物の一員ということになります。ただ化石に残るほどの脊椎は持っていなかったということです。

歯の化石はカンブリア紀からみつかっているので、コノドントがカンブリア紀にはすでに歯を持って生きていたことは明らかです。おそらく脊椎動物で最初に歯を持った生物です。彼らはその後繁栄してペルム紀末の大絶滅も乗り越え三畳紀まで生き延びましたが、そこで絶滅しました(14)。ヌタウナギやヤツメウナギの祖先は生き延びたのに、コノドントだけがなぜ絶滅したかは謎です。

図194-2はウィキペディアの図(15)をベースにして作成した魚類中心の脊椎動物の系統図ですが、今も生きている円口類の祖先、コノドント、現存魚類の祖先生物がカンブリア紀あるいはそれいぜんにどのような関係にあったかは不明でやむなく?印になっています。脊椎動物系統樹の根元あたりにはこれ以外にも謎の生物がいます。それは翼甲類と甲皮類です(9)。翼甲類は背中に甲羅をしょった無顎の魚のような生物で、ドレパナスピスの化石が国立科学博物館にあります(16)。甲皮類も同様な生物です(17)。これらの生物はデボン紀に絶滅し円口類との関係はよくわかっていないようですが、ヌタウナギよりはヤツメウナギに近いとされています(10)。いずれにしてもも脊椎動物系統樹の根元に近い生物ではあるようです。

円口類を生きた化石と言いましたが、私たち哺乳類がたった一度の大絶滅時代(白亜紀大絶滅)を経験したのに比べると、彼らは5回の大絶滅時代を生き延びたスーパースターであり、また5億年の長きにわたって進化を重ねているので、現在の円口類がカンブリア紀と同じであるわけはありません。多くは海洋と淡水を行き来できるような浸透圧調節システムを獲得しましたし、ある者は魚類や海獣の屍体を食べるのに適した口器を発達させ、粘液をまきちらすという特技を獲得し、また変態によって眼を発生させるという進化も行いました。なかには魚類の皮膚に吸い付いて生活する吸血寄生生物になった者もいます。私たちがまだ知らないさまざまな進化も重ねてきたと思われます。

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図194-2 魚類を中心に見た脊椎動物の進化系統図 2億5千万年前あたりに段差があるのは、ここでペルム紀末の大絶滅があったためです(驚くべきことに円口類は影響を受けていないとされています) ウィキペディアの Evolution of fish の項目に収録されていた図をベースに作成しました。

生物分類学の父であるカール・フォン・リンネの弟子であるペール・カルムは、1747年に北米に調査にでかけるためスウェーデンのエーテボリを出航しましたが、すぐに嵐に出会って、船を修復するためノルウェーのグリムスタッドに何週間も滞在することになりました。暇を持て余したカルムは当地の様々な生物を調査することにしました。そんなうわさを聞きつけた地元の漁師が見たこともない生物を持ってきたのですが、それは地元の漁業者にはよく知られた生物で、網にかかるとお金になる魚を食い荒らし、大量の粘液をまき散らして商品を台無しにする悪者でした。カルムはきちんと記録をとってレポートにしました(18)。

カルムのレポートを読んだリンネはこの生物に Myxina glutinosa (mixa=スライム、gluten=糊)という学名をつけましたが、後に前口動物系の生物だと誤って別の学名に代えたりして失敗しました(18)。最初の学名はいまでもヌタウナギ科の Myxinidae として残されています。日本語では以前はメクラウナギとしていましたが、これは差別用語だとして2007年からはヌタウナギに変更されました(19)。ヌタとは沼とか泥という意味です。英語では hagfish ですが、hag は鬼婆という意味です。

無顎類(円口類)のもうひとつのグループはヤツメウナギで、ヌタウナギが海洋生物なのに対してヤツメウナギは主に淡水に生息する生物です。ただし一時期海洋を回遊する種もあります(20)。ヌタウナギの鰓孔の数は不定ですが、ヤツメウナギは左右に7つづつと決まっていて、眼とあわせてヤツメという名前がつけられました。ドイツ語では Neunauge でココノツメですが、これは鼻の穴も数えてそうなったようです(21)。英語は lamprey で、これはラテン語系の言葉で石をなめるという意味だそうです(22)。図194-3は両者の形態を比較したものです。

ヤツメウナギは水底の有機物を食べるとか書いてありますが、多分魚糞とか藻類とかを食べているのでしょう。変態して成魚になってからはあまり餌も食べないで繁殖行為をおこなったらすぐに死ぬようです。しかし40年くらい生きるという情報もあってはっきりしません。テリトリーも主張しないおとなしい生物ではあるようです(23)。しかしなかには Sea Lamprey(ウミヤツメ) のように、生きた魚に吸い付いて血液を吸い取りながら寄生するような種もあります(24、25)。ヤツメウナギが餌を吸い取るのに適した口であるのに対して、ヌタウナギは立派な歯を持っていて、これで魚の屍体などの肉をこそぎとって食事をします(26、図194-3)。鯨の屍体は大好物のようです(27)。

敵に襲われたときにどうするかは、ヌタウナギとヤツメウナギでは大きく違います。ヌタウナギは全身に多数の粘液排出口を持っていて、襲われると粘液(スライム)を一気に放出します。これが鰓にくっつくと捕食者は窒息してしまいます。ヤツメウナギは立派な鰭をもっていて自由に泳げますし、捕食者に吸い付くことができるので、そうなると食べたくても食べられません。食べるつもりが気づくと自分が食べられているという結果になります(28)。サメもヤツメウナギに食べられるそうです(28)。ヤツメウナギはある意味海洋最強の捕食者かもしれません。

ヌタウナギはヤツメウナギにはない咽皮管(いんひかん、pharyngo-cutaneous duct)という器官を持っています。これは体の左側にしかなく、飲み込んだ余分な水分を排出するためのものです(29)。ヌタウナギは腐肉を食べるので、海底のスカベンジャー(清掃人)として重要な生物です。このような生物を底曳き網で根こそぎさらって殺してしまうというのは、重大な環境破壊です。The IUCN Red List of Threatened Species によると現在約2割の種が絶滅の危機にあるそうです。

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図194-3 ヌタウナギとヤツメウナギの形態 wikimedia commons の図ですが、ヌタウナギの図の原典は Zintzen et al., Hagfish predatory behaviour and slime defence mechanism., Scientific Reports 1 : 131 (2011) DOI: 10.1038/srep00131

図194-3のようにヌタウナギとヤツメウナギは顔相をはじめとしてかなり形態が異なっており、うなぎのように細長い体であることを除いてはあまり似ていなくて系統的に遠いのではないかという疑いが持たれていたわけですが、大石康博らは両者の発生過程を詳細に検討して、非常に似ている発生段階があることを確認し、やはり円口類としてまとめてよいという見解を発表しています(30、31)。確かに文献31の図3をみるととてもよく似ています。両者の祖先が分岐してから4.5億年~5億年経過していると考えられるので(32)、それぞれ独自の進化をとげたとしても不思議ではありません。

実際脳の解剖図をみると成体の脳の形態はヌタウナギとヤツメウナギでかなり異なっています。前者は「The Biology of Hagfishes」という本の図(33)、後者は「Zoology Notes」というウェブサイトの図(34)を元に描いてみました(図194-4)。かなり異なると言っても、同じ哺乳類でもヒトの脳とマウスの脳では大きな形態的な違いがあるので、驚くほどの違いではありません。

単純に眺めてみた印象では、ヌタウナギの方が各部域の境界があいまいで原始的な印象を受けます。ヤツメウナギは松果体を持っており、特に視葉(中脳)が顕著に大きいという特徴があります。両者とも魚類では明確に識別できる小脳は少なくとも形態学的に識別はできません。ヌタウナギの脳が原始的なのか、退化した結果そうなったのか、あるいはむしろ中身は立派なのかはよくわかりません。

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図194-4 ヌタウナギとヤツメウナギの脳の形態

 

参照

1)CK-12 Biology for High School, 12.5 Vertebrate Evolution
https://flexbooks.ck12.org/cbook/ck-12-biology-flexbook-2.0/section/12.5/primary/lesson/vertebrate-evolution-bio/

2)ナメクジウオと脊椎動物の進化
http://morph.way-nifty.com/grey/2008/07/post_ad46.html

3)脳のはじまり3
http://morph.way-nifty.com/grey/2020/08/post-d3e786.html

4)ナメクジウオ
http://morph.way-nifty.com/grey/2022/01/post-c8b5d8.html

5)沖縄科学技術大学院大学 公開資料 古生代における種間交雑:脊椎動物における全ゲノム重複の真実が明らかに (2020)
https://www.oist.jp/ja/news-center/press-releases/35053

6)頭索動物の脊索
http://morph.way-nifty.com/grey/2022/07/post-d3842a.html

7)頭索動物の光受容 その1
http://morph.way-nifty.com/grey/2022/08/post-53d84a.html

8)ナメクジウオの4種の眼
http://morph.way-nifty.com/grey/2022/08/post-e84af9.html

9)ナメクジウオ脳の部域化
http://morph.way-nifty.com/grey/2022/08/post-277eea.html

10)ウィキペディア: 無顎類
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E9%A1%8E%E9%A1%9E

11)Scotland - the home of geology, Conodont animals from Granton, Edinburgh
https://www.scottishgeology.com/geo/scotlands-fossils/conodont-animals-from-granton-edinburgh/

12)Derek E. G. Briggs, Euan N. K. Clarkson, Richard J. Aldridge, The conodont animal., Lethaia vol.16, Issue 1, pp.1-14 (1983)
https://doi.org/10.1111/j.1502-3931.1983.tb01993.x
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1502-3931.1983.tb01993.x

13)The Great Fossil Enigma: The Search for the Conodont Animal (Life of the Past) Auther: Simon J Knell Indiana University Press (2012)
https://www.amazon.co.jp/Great-Fossil-Enigma-Search-Conodont/dp/025300604X/ref=sr_1_7?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=25MLFN9KGUL5D&keywords=conodont&qid=1668050722&qu=eyJxc2MiOiIyLjc1IiwicXNhIjoiMC4wMCIsInFzcCI6IjAuMDAifQ%3D%3D&s=english-books&sprefix=conodont%2Cenglish-books%2C169&sr=1-7

14)Wikipedia: Conodont
https://en.wikipedia.org/wiki/Conodont

15)Wikipedia: Evolution of Fish
https://en.wikipedia.org/wiki/Evolution_of_fish

16)Hatena Blog: 【古生物紹介】ドレパナスピス
https://prehistoriclifeman.hatenablog.com/entry/2020/09/12/185259

17)樽本龍三郎 魚の系統進化その3 顎のない魚ー甲皮魚類
http://tarumoto.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-ccd3.html

18)The biology of hagfishes., ヨルゲンセンらによる編集 Capman and Hall によって出版 (1998) 現在は Springer Science + Business Media Dordrecht によって出版

19)ウィキペディア: ヌタウナギ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8C%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%8A%E3%82%AE

20)ウィキペディア: ヤツメウナギ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%84%E3%83%A1%E3%82%A6%E3%83%8A%E3%82%AE

21)ドイツ釣りにんげん Neunauge ヤツメウナギ
http://angelnaufjapanisch.blogspot.com/2012/05/neunauge.html

22)Wikipedia: Lamprey
https://en.wikipedia.org/wiki/Lamprey

23)アクアリウム生活 ヤツメウナギの飼育方法:奇妙な生態とは?餌は何を食べるの?
https://aquarium-style.com/1314.html

24)Wikipedia: Sea lamprey
https://en.wikipedia.org/wiki/Sea_lamprey

25)Tronto Japan Magazine 特集記事 水産学博士の雨宮さんが語る、オンタリオの水辺に生息するちょっと変わった魚たち (2014)
https://torja.ca/fish-in-ontario/

26)沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ ヌタウナギの歯がすごい
https://ameblo.jp/numazu-deepdea/entry-12179156249.html

27)マイケル・アランダ クジラの死骸が豊かな生態系を作る
https://logmi.jp/business/articles/121733

28)NWK. World, Hagfish vs Lamprey: 5 Key Differences
https://nmk.world/hagfish-vs-lamprey-5-key-differences-189427/

29)ウィキペディア小見出し辞書: 咽皮管 (いんひかん、英: pharyngeo-cutaneous duct) または 食道皮管(しょくどうひかん、羅: ductus oesophageo-cutaneus)
https://www.weblio.jp/content/%E5%92%BD%E7%9A%AE%E7%AE%A1+%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%81%AF+%E9%A3%9F%E9%81%93%E7%9A%AE%E7%AE%A1

30)Oisi, Y., Ota, K., Kuraku, S. et al. Craniofacial development of hagfishes and the evolution of vertebrates. Nature vol.493, pp.175–180 (2013). https://doi.org/10.1038/nature11794
https://www.nature.com/articles/nature11794

31)大石康博、太田欣也、工樂樹洋、藤本聡子、倉谷滋 ヌタウナギの頭蓋顔面の発生と脊椎動物の進化
https://staff.aist.go.jp/t-fukatsu/CATNewsVol3NoS2.pdf

32)菅原文昭・倉谷 滋 円口類から解き明かされる脳の領域化の進化的な起源 ライフサイエンス 新着論文レビュー
DOI: 10.7875/first.author.2016.015
http://first.lifesciencedb.jp/archives/12168

33)The Biology of Hagfishes. Chapman and Hall, London (1998) Chapter 29 written by Ronan and Northcutt

34)S. Bhavya, Anatomy of Lamprey., Zoology Notes
https://www.notesonzoology.com/phylum-chordata/lamprey/anatomy-of-lamprey-with-diagram-vertebrates-chordata-zoology/7897

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2022年11月12日 (土)

Alba string quartet @五反田文化センター音楽ホール2022.11.11

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不動前という駅には何十年か前葬儀で来たことがありますが、記憶はほぼとんでいます。その桐ヶ谷斎場のすぐ近くにあるのが五反田文化センター。迷いながらも早めに到着。品川区の施設だそうですが、大変立派な音楽ホールでした。ホワイエも天井が高い上に、たくさんソファがあって、早く着いても困りません。東京文化会館とはえらい違いです。ただひとつ難を言えば、客席の傾斜がややゆるめで後方席は不利な感じがします。自由席だったので、私は最前列に着席しました。

私は都響の会員なのでカルテットを聴くのは年に1回、このアルバSQの演奏会だけです。初心者なので死と乙女はあらかじめYOUTUBEでインテグラSQの演奏を聴いて予習しました。インテグラSQと違ってアルバSQは兼業なので、前半は小形さん(読響)、後半は小関さん(都響)が1Vnを受け持ちます。専業ならあり得ませんが、兼業ならこの方式もありでしょう。兼業とはいえ演奏は大変素晴らしく、戦闘的と感じたインテグラSQよりもやわらかくむしろ親密な印象をうけました。次々に現れるニュアンスの変化が自然に聴衆にはいってくる感じです。

死と乙女の第2楽章は、雰囲気もメロディーもベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章とそっくりで、これはシューベルトも意識していたに違いありません。またこの曲は小関さんが書いているように、タイトルと違って死とは関係がなく、生命力あふれるポジティヴでロマンティックな作品だと思いました。

帰途に空を見上げると煌々と輝く月のそばに火星が寄り添い、周りをオリオン座やシリウス・プロキオンが徘徊するという素晴らしい天体スペクタクルで、まるでアルバSQの演奏会を祝福し、楽しんでいるかのようでした。

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2022年11月10日 (木)

私のインスタントランチ スパゲティ:ボロニア風ミートソース

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MCCのボロニア風ミートソースです。レトルトなので暖めるだけです。セージの葉を細かく切って香りをととのえ、トマトを添えました。

もとの袋の写真は下のようなものです。

Imgmccmeetsource

MCCは神戸の調理食品専業メーカーです。私は牛肉はなるべく食べないようにしていますが、これは例外です。どちらかというと肉好きでない人でもおいしくいただける味だと思います。業務用と書いてありますが、アマゾンなどで少量でも買えます。家庭用もありますが、あまりスーパーではみかけません。会社から直接通販しているようです。

http://www.mccfoods.co.jp/domestic/029_002.html

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2022年11月 7日 (月)

最後の NOROJOURNEY

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長年愛用してきた日記帳「NOROJOURNEY」です。コロナまではスケジュール帳として使っていただけなんですが、コロナ禍のなかで自分の行動の記録をつけるべきだと思って、以来本来の日記帳としても使ってきました。

その黒猫NOROが老衰のため20才で他界したということで、この2023年版がおそらく最後のNOROJOURNEYになるのでしょう。黒猫にしてはフォトジェニックで、世界37カ国を旅して各国の風景も楽しませてくれました。検疫などの困難を乗り越えてのことで、著者の平松さんもご苦労なさったと思います。ご冥福をお祈りします。

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2022年11月 5日 (土)

サラの考察18: ザポリージャ原発の危機

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サラ「戦争で最初に被害を受けるのはペットでしょ。ウクライナ戦争でどれだけのペットが捨てられて命を落としたのか悲しい」

私「戦争をはじめるというのは、どんな理由があるにせよ絶対悪だね」

グレチコ「今ザポリージャ原発がとんでもない状況になっているんだ。NHKの報道によると外部からの電源供給が完全に絶たれたらしい」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221103/k10013879991000.html

私「ロシア軍はウクライナ軍の包囲の中で原発を死守しているので、包囲を破ろうとするロシア軍の砲撃が電線を切断したのかな」

グレチコ「非常用のディーゼル発電機を動かす燃料は15日分しかないので、それが切れるとたちまちメルトダウンになってしまう」

私「だってロシア軍が燃料をとどけようとするとウクライナ軍に砲撃されるし、ウクライナ軍は敵に燃料を運ぶわけにはいかないし、一時停戦するしかないと思うけど、そこまで冷静な判断ができるかどうか」

グレチコ「結局最終的にはロシア系住民が多数の地域とウクライナ系住民が多数の地域の間に線を引いて、国家を分割する方向で話を進めなければ解決はできないだろう」

私「地球温暖化問題の2大キーであるアマゾンの森林伐採とシベリアのメタン噴出の問題も人類にとって超重要な課題だよ。アマゾンはボナソーロが負けてとりあえずよかったけど、シベリアの問題はロシアを巻き込んで議論しないと進まないので、今の状況はまずいね」

サラ「人間の利権争いやテリトリー争いは本当に愚かで醜いわね。猫より下等な生物だと思われても仕方ないよ」

私「そういえば日本もロシアを激しく非難していながら、サハリンのガス利権はしっかり確保する方針だっけ」

=====

東京外国語大学・伊勢崎賢治教授の意見

一方的とはいえ民族自決を建前にしている限り、今回のロシアの武力侵攻を、イスラエルがパレスチナ住民にしているような武力による単純な土地収奪 Land grabbing ととらえるのは間違いである。同じ侵略行為でも、戦端を切る法的な建て付けの問題を見ない限り、現行の国際法の根本的な瑕疵への学術的な議論にならない。

ロシアによる先制攻撃を問題にするなら、大量破壊兵器の所在を偽装してまでイラクへの侵攻を正当化した2003年のアメリカの行いと相対化されるべきである。一般市民20万人を犠牲にしたイラク戦争との相対化を避ける法学的議論には、極めて明確な政治的恣意が感じられる。

https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51479#idx-4

 

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2022年11月 3日 (木)

私のインスタントランチ:月見とろろそば

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蕎麦は日本でも有史以前から栽培されていたようで、遅くとも奈良時代には雑穀のひとつとして食べられていたという記録があるそうです。現在ではネパール人と日本人がよく食べる食料のようです。

ゆでて具を入れればすぐ食べられるので、カップ麺でなくてもインスタント料理です。とろろもチューブ入りがありますし、卵を割ってネギとのりを切るというわずかな手間です。

ただひとつ困るのは、関西で育った人間には東京のそばつゆはどうしても塩辛くこいくち醤油の風味なので、つけ蕎麦はともかく、かけ蕎麦のつゆとしては受け入れられません。かと言って関西風のうどんつゆで食べるのも、蕎麦とはマッチしない感じがします。なので私は関東風のつゆと関西のうどんつゆの素を1:1でまぜます。ここではトップバリューのオーガニックそばつゆ半量とヒガシマルのうどんつゆの素半量でつくりました。

 

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2022年11月 1日 (火)

続・生物学茶話193: 脳の老廃物廃棄システム

21世紀になって2光子顕微鏡という新しい技術が開発され、形態学に革命が起きました。この顕微鏡の原理は量子力学に無知な私には全くわかりませんが、1931年にゲッペルト=マイヤ-という人がその可能性を述べているそうです。藤崎久雄が量子力学的原理をスキップして説明してくれているので、彼の論文の一節を引用すると「2光子顕微鏡は、1個の蛍光色素分子が1光子励起の場合の吸収波長の2倍の波長の光子2個を同時に吸収して光子エネルギーの2倍の準位に励起され、励起光波長の1/2より少し長い波長の蛍光を発する2光子励起という現象を利用する」(1)ということだそうです。

2光子による励起は非常に光子密度が高い状態で起こる現象なので、集光点近傍でしか起きません。このことはバックグラウンドを低くおさえることができるという利点があります。一方で必ず起きる1光子励起に対して、2光子励起は偶発的に起こるので絶対的解像度は普通の蛍光顕微鏡に比べて劣るということになります。

2光子励起は集光点近傍だけでおきるので、集光点の深度を変えて撮影しコンピュータで処理すれば立体的な画像が得られます。また赤外線によって励起を行うので試料を透過しやすく、現在では1.6mmくらいの深部まで見ることができるようです(2)。このことはサンプルを薄切せず、生きたままの生物の内部を観察できるということを意味します。また励起が集光点近傍だけで起きるとということは、図193-1(脳科学辞典参照2からの引用、赤字と点線は管理人の脚色です)の青い鼓型シェードの部分全体で発生する蛍光の影響を受けないことだけでなく、自家蛍光によるバックグラウンドを低く抑えられるという利点があって、この意味でも革命的な技術といえます。

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図193-1 2光子顕微鏡

話は変わりますが、少し前まで脳にはリンパ系の組織がないとされていました。他の体の部分は常にリンパ管を介してリンパ液が流れており、老廃物を洗い流しています。この流れは筋肉によっておきるので、筋肉がない脳にリンパ系の組織があっても機能しないでしょう。それでも老廃物は出るので、何らかの方法で排出しなければなりません。この謎はなかなか解けませんでした。そして解明の糸口が見つかったのは21世紀になってからで、先鞭をつけたのはイリフらのグループでした。彼らは2光子顕微鏡を用いて、マウスに投与した蛍光物質の動態を観察しました(3)。

彼らはまず脳実質と髄膜の間にあるマウスの Cisterna magna(後小脳延髄槽)にトレーサーとなる蛍光物質を注入し、30分後には脳室をはじめとする脳全体に広がることを確認しました(蛍光物質の分子量によってその速度は異なる 分子量3000の TR-d3 で50%程度の領域に確認)。そして頭蓋骨に穴を開け2光子顕微鏡を使って、脳表層から100μmくらいの脳内部の蛍光物質の分布を観察しました(図193-2)。

自分の経験から言うと、血液にはかなり自家蛍光があってトレーサーによる蛍光観察は困難と思っていましたが、この2光子顕微鏡による観察、特に図193-2DEなどでは、血管が黒くみえて自家蛍光が非常に低いことがわかります。そして目的のトレーサーはDをみると、動脈(赤点線)の周辺にみられることがわかります。静脈(青点線)の周囲にはトレーサーの発光がみられません。このことは後小脳延髄槽に注入したトレーサーが動脈の血管周囲腔(PVS)を伝って脳全体に広がっていることを示唆します。血管周囲腔は細胞のまわりの間質液と直接つながっており、脳脊髄液の通路ともつながっているので、この経路で脳の老廃物が排出されることが推定されることになりました。そしてその流れの動力となるのが動脈の脈動であることもこの論文は示唆しています。図193-2Lはアストログリア細胞が血管周囲腔を介して血管と接触していることを示しています。

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図193-2 2光子顕微鏡によるトレーサー実験

脳の老廃物廃棄システムを考える上でもうひとつ重要なのは、脳脊髄液とリンパ系の関係なのですが、その前に脳脊髄液の産生についてみておきましょう。発達した脳を持つ生物は通常脳内に細胞がない脳室という液体に満たされたプールのような部分があり、こことつながる液体の領域が老廃物廃棄システムの主役であることは容易に想像できます。

ヒトの場合脳の深部に位置する2つの側脳室・第3脳室および小脳の近傍にある第4脳室にある脈絡叢という部分で脳脊髄液が作られます(4、図193-3)。脈絡叢は窓空き型の毛細血管と上皮細胞からなり、この上皮細胞は毛細血管から血液成分を取り込んで脳脊髄液を反対側の脳室方向に分泌します(4)。したがって原材料は血液ですが、脳脊髄液では血球は排除されることになります。脳弓・視床・脳梁・小脳などは常に新鮮な脳脊髄液に浸されていることになり、これらの部域が生命にとって重要であることが想像されます。

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図193-3 脳脊髄液は脳室の脈絡叢でつくられる

なんらかの理由で脳脊髄液が過剰になると人も動物も水頭症という脳圧が高まる病気になります(5)。このことは脳脊髄液がなんらかのバリアを通過してゆっくりとリンパ系に出て行くことを意味しています。どこからどのように出て行くのでしょうか?

この質問に対する回答は、2015年にアスペルントら(6)とルーヴォーら(7)の2つのグループによって独立に発表された論文で行われました。ルーヴォーらの論文とウィキペディアの図(8)によって説明します(図193-4)。彼らの研究によって脳実質を覆う髄膜(外側から硬膜・くも膜・軟膜)にリンパ管が存在することが証明されました。なぜこのような基本的な知見が得られていなかったというと、リンパ管の内皮細胞の特異的マーカーが報告されたのが21世紀になってからだったという事情があるようです(6)。ともあれ脳の間質液・脳脊髄液とリンパ管が髄膜内でつながっていることが明らかになりました。そして髄膜のリンパ管は鼻粘膜を経由して首のリンパ管に接続していることも明らかになりました(7)。

これらのことから、脳の老廃物は体の他の部分と同様にリンパ管をつかって排出されていることがわかりました。また脳が独自の免疫系をもっているのではなく、通常の免疫システムによって保護されていることも示唆されます。

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図193-4 脳脊髄液とリンパシステムの接点

イリフやネーダーガードらはさらに詳細な研究を重ねて、リンパ系と脳脊髄液が共同して老廃物の排出や免疫を行うシステムをグリンファティックシステム(glymphatic system)と呼んでいます(9-11、図193-5)。まとめると、脳室の脈絡叢で産生された脳脊髄液は髄膜の動脈周囲の領域を伝わって脳表層全体に拡がります。その動脈が脳実質に入り込むときに、動脈周囲腔の脳脊髄液も内部に入り込み、動脈の脈動を利用して脳細胞の間隙にある脳間質に浸透し間質液となります。間質液は排出される老廃物をともなって移動した後静脈周囲腔を伝わって脳の表層方向に移動します。そして静脈が表層の髄膜に入ったときに間質液はリンパ管に取り込まれます。リンパ管は鼻粘膜を通って首のリンパ系に老廃物を輸送し、リンパ系の細胞によって分解処理されるというわけです。興味深いことに、このような脳の清掃システムは主に睡眠中に稼働しているそうです(10)。

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図193-5 グリンファティックシステム

当初はこのグリンファティックシステムのアイデアには多くの批判があったようですが、その多くは実験動物を殺してから切片をつくるという旧来の研究法によるアーティファクトが原因だとネーダーガードらは主張しています(10)。動物を殺した瞬間に動脈の脈動も止まり、結果に大きな影響が出るのです。2光子顕微鏡やMRIによる生きたままの生物を観察する手法によってはじめて実態が明らかになりました。現在ではいろいろ反論はあるものの、イリフやネーダーガードらの主張は多くの脳科学者に概ね受け入れられているようです(12、13)。参照12のレビューは27の研究機関に所属する研究者が著者になっていてます。脳の老廃物の問題はアルツハイマー病をはじめとして、さまざまな疾病に関与すると思われるので、少なくともグリンファティックシステムの考えをたたき台にして、これから進展していくのでしょう。

参照

1)藤崎久雄 ビデオレート2光子顕微鏡
生物物理 vol.40, no.3, pp.195-198 (2000)
file:///C:/Users/Owner/Desktop/193/%EF%BC%92%E5%85%89%E5%AD%90%E9%A1%95%E5%BE%AE%E9%8F%A1%EF%BC%88%E8%97%A4%E5%B4%8E%EF%BC%89.pdf

2)脳科学辞典 2光子顕微鏡
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/2%E5%85%89%E5%AD%90%E9%A1%95%E5%BE%AE%E9%8F%A1

3)Jeffrey J. Iliff, Minghuan Wang, Yonghong Liao, Benjamin A. Plogg, Weiguo Peng, Georg A. Gundersen, Helene Benveniste, G. Edward Vates, Rashid Deane1, Steven A. Goldman, Erlend A. Nagelhus, and Maiken Nedergaard, A Paravascular Pathway Facilitates CSF Flow Through the Brain Parenchyma and the Clearance of Interstitial Solutes, Including Amyloid β., Sci Transl Med. vol.4(147): 147ra111.(2012) doi:10.1126/scitranslmed.3003748
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22896675/

4)Wikipedia: Choroid plexus
https://en.wikipedia.org/wiki/Choroid_plexus

5)あいむ動物病院 動物の病気 水頭症
https://www.119.vc/illness/archives/5

6)Aleksanteri Aspelund, Salli Antila, Steven T. Proulx, Tine Veronica Karlsen, Sinem Karaman, Michael Detmar, Helge Wiig, and Kari Alitalo, A dural lymphatic vascular system that drains brain interstitial fluid and macromolecules., J. Exp. Med., Vol.212, No.7 pp.991–999 (2015)
www.jem.org/cgi/doi/10.1084/jem.20142290
file:///C:/Users/Owner/Desktop/193/Aspelund%20JEM.pdf

7)Antoine Louveau, Igor Smirnov, Timothy J. Keyes, Jacob D. Eccles, Sherin J. Rouhani, J. David Peske, Noel C. Derecki, David Castle, James W. Mandell, S. Lee Kevin, Tajie H. Harris, and Jonathan Kipnis, Structural and functional features of central nervous system lymphatics., Nature., vol.523(7560): pp.337–341 (2015)
doi: 10.1038/nature14432
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4506234/

8)ウィキペディア:髄膜
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%84%E8%86%9C

9)Jeffrey J. Iliff and Maiken Nedergaard, Is there a cerebral lymphatic system? Stroke., vol.44(6 0 1): S93–S95. (2013) doi:10.1161/STROKEAHA.112.678698
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23709744/

10)Humberto Mestre, Yuki Mori, Maiken Nedergaard, The brain’s glymphatic system: current controversies., Trends Neurosci., vol.43(7): pp.458–466. (2020) doi:10.1016/j.tins.2020.04.003
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32423764/

11)Lauren M. Hablitz and Maiken Nedergaard, The Glymphatic System: A Novel Component of Fundamental Neurobiology., The Journal of Neuroscience, vol.41(37): pp.7698–7711 (2020)

12)Tomas Bohr, Poul G. Hjorth, Sebastian C. Holst, Sabina Hrabetova ́ , Vesa Kiviniemi, Tuomas Lilius, Iben Lundgaard, Kent-Andre Mardal, Erik A. Martens, Yuki Mori, U. Valentin Na ̈ gerl, Charles Nicholson, Allen Tannenbaum, John H. Thomas, Jeffrey Tithof, Helene Benveniste, Jeffrey J. Iliff, Douglas H. Kelley, and Maiken Nedergaard, The glymphatic system: Current understanding and modeling., iScience 29, 104987, September 16, (2022)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36093063/

13)毛利拡 脳を司る「脳」 講談社ブルーバックス B-2157 2020年刊

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