都響 2023楽期プログラム発表
都響の2023年度楽期のプログラムが発表になりました。フライヤーと書いてありましたが、クラシック界でこの言葉を聞くのは初めての気がします。
https://www.tmso.or.jp/j/news/20105/
まず見て驚いたのは、音楽監督のプログラム紹介記事(メッセージ)が昨年と比べてすごくあっさりとしていたことです。疲労困憊で文章を書く気力がなくなったんですかねえ。山田・尾高・下野・大友の日本人指揮者陣のプログラムなんて言及ゼロです。アンナ・ヴィニツカヤやジュミ・カンもスルーされていました。こんなことなら国塩主幹が記事を書くべきだったと思います。
プログラムの内容を見て、交響曲で言えばブラームスはひとつもなし、ハイドン・モーツァルトはなし、「新世界より」・「運命」・交響曲じゃないですが「四季」やバッハはなし、コンサート形式の歌劇もなし、というちょっと変わったメニュー。指揮者におじいさんが多いのも特徴。あっと驚くフレッシュ感はほぼゼロですね。今楽期はマケラをはじめとして、少しはフレッシュ感がありましたが・・・。そうならないのは監督や主幹だけの責任じゃなくて、楽団に若手指揮者を受け入れる、あるいは育ててあげようとする度量がないのではないかという疑問があります。これはコンマスが解決しなければいけない課題です。指揮者の評価をするのはコンマスの仕事ではありません。
他のオケは若手指揮者をどんどん起用していますよ。例えば今期読響はエミリア・ホーヴィングやアンナ・ラキティナという若い女性指揮者を起用しました。日本人若手に有能な指揮者がいないわけではなく、沖澤まどか・太田弦・大井剛史・角田鋼亮など多士済々だと聞いています。田中祐子だってNHKでバッチリやりましたからね。春祭のアレクサンダー・ソディも素晴らしかったですし、以前にスカートで都響を指揮したアイスランドフィルのエヴァ・オリカイネンもほんとにいいですよ。三ツ橋敬子、高関健、現田茂夫も呼びませんね。以前はコバケンや佐渡裕も振りに来てたのですが、大植でしくじってから必要以上にナーバスになっている気がします。そんなに消極的では、華やかさに欠けてしまうことを避けられません。
まあそんな中でもブルックナーの交響曲第2番(小泉)とかマーラーの交響曲第10番(インバル)・第7番(大野)とかウェーベルンの夏風(アラン)は楽しみですし、アクセルロッドとレネスには一応期待しますが。神尾真由子のメンコンが私好みであまりに深く感動したので、金川真弓が同じ曲でどんな音楽を聴かせてくれるかも興味深いです。
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